ユーザーレビュー 私たちの幸せな時間 佐原ミズ / 孔枝泳 / 蓮池薫 自殺未遂をくりかえす孤独な元ピアニスト・樹里と死刑囚の青年・祐の出会いから始まる喪失と贖罪、絶望と希望の物語。不幸な境遇に育った祐、愛さない母を振り向かせたい一心でピアノを弾き続けた樹里。ともに心に傷を抱えた二人がぎこちない触れ合いを通し、癒されていく過程が切実に染みる。 「殺人現場を目撃した人は...続きを読む死刑制度の存続を 死刑執行現場を見た人は死刑制度廃止論者へ 人の出す答えには結局エゴが含まれていて どなたか偉い方がそれでいいとおっしゃってくだされば こんなに悩むこともないだろうに」 佐原ミズさんの繊細で透明感ある絵柄が清冽な雰囲気を引き立てる。 最初は無表情だった祐がはにかむような笑みを浮かべるさま、人を寄せ付けないオーラを放っていた樹里が輪に溶け込み人懐こく微笑むようになるさまが丁寧に描かれ感情移入してしまう。 結末はわかっていたけど終盤は切なくて涙が出た。 「初めて人に生きてほしいって言われた」 希望と絶望が交錯する祐の言葉が胸に刺さる。 読んでよかったと思える本だった。本当に。 Posted by ブクログ 私たちの幸せな時間 佐原ミズ / 孔枝泳 / 蓮池薫 なんだか切ない。 ようやく、生きるための目的ができたとたん・・・。 子供が苦しむ理由はやっぱり親なんだよね 理由を探せばもとはやっぱりそこ 不幸な生い立ちの影に苦しむ理由は結局はそこなんろう。 彼らが悪いんじゃない 彼らの出会いはやっぱり必然だったんだろうし 洗礼を受けたシーンで、ただ手に触れただけ...続きを読むのシーンなのに、こんなにも心が震え、感動してジーンとするなんてと思うほど、逆にこんなことにさえこんなに感動するなんてとビックリするけれど、だけどそんなシーンに血が通う感覚、人間らしさをみて、夢も希望もないまま生きてきた意味さえ見いだせず刑を執行されなくてよかったとさえ思った。 普通の少女マンガのラブストーリーならこれだけじゃ絶対物足りないはずなのに もうこの作品に関してはもうこれはこれで十分すぎた。 逆にこれが印象深く残った。 そんなささやかな幸せを喜ぶ状況にこの後くる現実に胸がくるしくて、切なくて、やるせなくて・・・。 もうどうすることもできない運命を呪いたくもなるけれど 彼も彼女も一言もそんな恨み言も言わなかったし、恨み言が頭をかすることもなかっただろう。 最後の最後は本当に神々しさを感じた。 号泣必至のこの作品。 一度読んでみることをお勧めします。 Posted by ブクログ 私たちの幸せな時間 佐原ミズ / 孔枝泳 / 蓮池薫 小説を漫画化するとなんか違うなーと言う感じのものが多い中で、ここまで繊細に描いている漫画ほそうそうなさそうだ。 とても感動したし、小説も読みたい! Posted by ブクログ 私たちの幸せな時間 佐原ミズ / 孔枝泳 / 蓮池薫 何度読み返しても、何でもっと早く二人が出会うことが出来なかったのだろうと思う。二人の不器用な人間が少しずつ前を向こうとする姿がいじらしい。読み終わった後には何か叫びたくなるような、泣きたくなるような作品。 Posted by ブクログ 私たちの幸せな時間 佐原ミズ / 孔枝泳 / 蓮池薫 泣きすぎてやばい。 次また読むのが怖い。でも、きっと開くと思う。 井上さんが、本当に良い人。 あとは、彼は長髪の方が好きだった。いや、短髪もいいけど。 空気読めない発言ですみません。 男は、過去に三人の命を無差別に奪ってしまった死刑囚。 女は、過去に三度もの自殺未遂を経験した元ピアニスト。...続きを読む ”木曜午前十時。それは私たちが生きることのできる唯一の時間。” ↑のようなの。物語に間にある、中表紙?の少ない言葉が、気になる。 Posted by ブクログ 孔枝泳のレビューをもっと見る