鈴木由紀子のレビュー一覧

  • 最後の大奥 天璋院篤姫と和宮

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    ネタバレ

    [ 内容 ]
    密命を胸に秘めつつ十三代将軍家定に嫁いだ薩摩藩主の養女篤姫、武家の権力に屈して十四代将軍家茂の正室となった皇女和宮。
    変革期の動乱の最中、生い立ちと立場の違いから対立していた嫁姑が、暗躍する幕末志士の陰で手を取り「徳川」というお家存続のためにたちあがった―。
    江戸城下での戦いを回避し、無血で倒幕軍に城を明け渡した、武家の女の生きざまとは。
    江戸城大奥に生きた最後の女性を通じてひもとく、明治維新の裏表。

    [ 目次 ]
    序章 幕末の日本を救った二人の御台所
    第2章 島津家に嫁いだ将軍家の竹姫
    第2章 御台所となった島津家の茂姫
    第3章 将軍家定が望んだ三度目の夫人
    第4章 将軍継嗣をめぐる大奥工作
    第5章 皇女和宮の降嫁で対立する大奥
    第6章 土壇場で見せた女の底力
    終章 明治を生きた天璋院と和宮

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

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    2011年06月05日
  • 開国前夜―田沼時代の輝き―

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     本書は主に18世紀後半を舞台として活躍した政治家から文人まで数人を取り上げ江戸後期に於ける明治維新(近代化)を準備した人々(という解釈)を活写するとともにその時代の様子を描写した書である。

     本書タイトルで「田沼意次の輝き」とあるが、田沼意次に関する記述はそれほど多くはない。田沼意次に関しては全6章のうちの1章を割いている程度の文章量である。

     田沼意次はおそらくもっとも広く認識されている人物像としては「収賄政治家で、後々それが為失脚する」という印象ではないだろうか?しかし、本書では「蝦夷開発、重商主義、開国貿易」等々改革派の政治家として描かれている。本書だけでは田沼意次の人物像は本当の所いかに?という観点で見るにはあまりにも内容が薄いが、本書では「開国前夜」の描写が主である為に仕方ないところであろうか。

     田沼意次に関してもっと詳しく知りたい方は他の書物を探すことをお勧めする。

     本書で紹介される主な人物は田沼意次以外に「平賀源内」「杉田玄白」「島津重豪」「池大雅」「玉瀾」「只野真葛」「工藤平助」「最上徳内」らである。ここで紹介される彼(彼女)らはほぼ田沼時代と同時代人である。以下に主な描写内容を示したい。

     平賀源内は主に博物学者として活躍するが、鉱山開発や科学者、文人等多芸多才な人物として紹介される。
     
     杉田玄白といえば、前野良沢、中川淳庵らとともに「ターヘル・アナトミア」というオランダの医書を翻訳して日本語で出版するまでの経緯を中心にして記述されている。その翻訳活動の主な動機として、「ターヘル・アナトミア」を入手したばかりの杉田玄白が、ちょうど死刑囚の腑分けを立会い観察する機会に恵まれ、入手した書物に示された人体の各内臓等の描写が事実と一致することを確認し並々ならぬ衝撃を覚えたことをあげている。「蘭学事始」にて杉田玄白は「さてさて今日の実験、一々驚き入る。且つこれまで心付かざるは恥づべきことなり。苟しくも医の業を以て互いに主君主君に仕ふる身にして、その術の基本とすべき吾人の形態の真形をも知らず、今まで一日一日とこの業を勤め来たりしは面目もなき次第なり。」と述懐していることからも想像される。本書で取上げられた事はやはり歴史的に有名な出来事であるだけでなく、医学的見地からみた「実証科学」の夜明け、すなわち近代の夜明けとしての象徴であるからであろうか。

     島津重豪は薩摩藩藩主である。薩摩藩に暗君なしと称されるほど代々名君を輩出してきた藩であるが、彼も例外にもれず18世紀後半の田沼時代に改革派、新しいもの好きとして描写されており、89歳の天寿を全うするのであるが、曾孫(孫ではない!)の島津斉彬(幕末に活躍する藩主である)を65歳にして得ている。恐らく斉彬にも少なからず影響を及ぼしたであろうことにも触れられている。
     
     池大雅と玉瀾は「近世奇人伝」なる書物に取上げられている所謂当時の常識から計ったところの「非常識」人に列せられている夫婦であるが、その生涯の概略を綴って江戸後期の雰囲気の一側面を伝えようとしている。

     只野真葛は「幼くして国学者の荷田春満の姪、荷田蒼生子に古典を学び、十六歳のときにはじめて書いた和文が賀茂真淵の高弟村田春海に賞賛され、その才能を認められた。父の平助(工藤平助)は、長崎のオランダ大通詞吉雄幸作や、前野良沢、大槻玄沢、桂川甫周などの蘭学者とも親交があったので、いつも来客であふれ「築地の梁山泊」といわれていた。真葛はかれらの話を見聞きして、世界に視野を広げ、外国の新知識を吸収していった」 と紹介されているとおり恵まれた環境を背景に成長していくが、大人になるころには家運が傾き近親者が次々と病死等して自身も良縁に恵まれず”自立した女性”としての生涯を送った様子が描写されている。著者に関して多くを知らないので推測であるが、個人的な感想としてこの人物をあえて本書「開国前夜」で取上げるのかはもう一つ理解し難いが、この人物を取上げた理由は著者自身のイデオロギーも関連しているのではないかと感じた。

     工藤平助、最上徳内に関しては主に幕命による蝦夷探検、蝦夷調査で重要な役割を果たした人物としてその探検・調査に至る経緯や様子の概略を記述しているが、江戸後期の蝦夷開発や調査に関して、またロシアとの関係等はそれだけで一冊を費やして描写している小説や記録も多数あるのでそちらをみたほうがよりわかりやすいかもしれない。

     本書ではあくまでも開国前夜の江戸時代後期の様子を総合的に感じる一助にしたいと思う読者にはお勧めするが、各事例の事実関係に関しては他の書籍も参考にしなかれば、とても「これは事実関係に十分肉薄している」と理解するには薄い内容であると感じる。

     最後に、本書は事実関係の詳細よりも、明治時代に開国して一気に日本が中世的な世界から科学技術や医術等々の最先端を怒涛のように導入したという先入観をお持ちの方のイメージを打破する効果が大きいだろう。明治期に一気に成長する下準備が江戸時代を通じて着々と積み重ねられていたのである。という考え方の一端を感じることができる一冊である。

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    2011年05月22日
  • 大奥

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    第一章 二代将軍秀忠側室 お静の方
    第二章 三代将軍家光側室 お万の方
    第三章 五代将軍正室上﨟 右衛門佐

    の人生を描いたノンフィクション。

    高貴なる方々と言うのは、大変だなぁ、とつくづく思う。
    結婚も家庭生活も何一つ自由にならず、
    望んで召し上げられたわけではなくても、
    一時寵愛を受けたら、次はいつそれがなくなるか考えて不安になって、
    子供を産んでも、今度は後継ぎ争いやら何やらで
    やっぱり気持が休まらない。

    身分もお金もありすぎると不自由なんだろうな。

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    2011年04月20日
  • 大奥の奥

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    さらりと読めました。
    奥、、、とあるので
    もっと奥深いことを期待していたんだけど
    その他の大奥関連の本とさほど差はないかと・・・

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    2010年05月15日
  • 花に背いて 直江兼続とその妻

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    景勝様と直江、船ちゃんが幼馴染で仲良しです。信綱が巻添え食って亡くなってしまったところの船ちゃんと直江等前半部分が特に良いんですよ。後は類友な傾奇人たちもなんか可愛くて良いと思います。

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    2009年10月25日
  • 大奥の奥

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    作者はドラマ、映画の「大奥」の鈴木由紀子さん。
    青森はフジテレビ系のテレビ局がないので、ドラマはお昼の帯放送と、スカパー!で見ましたが、大奥という世界が時を越えても女の心を魅了するのはなぜか・・・
    この本では数少ない資料から、「大奥」という女性専門機関の姿をあぶり出し、徳川幕府の歴史の陰をも見せつけています。

    小説では描ききれなかった部分を新書で書いているようなのですが、小説を読んでいないので比較ができず何とも残念です。
    機会があれば是非小説版も読みたいと思います。

    でも大奥の衣装代はどうやって捻出したんだろう・・・お支払いは現金で?
    この本を読んだら江戸時代の金融や流通についても知りたくなってしまいました。

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    2009年10月04日
  • 最後の大奥 天璋院篤姫と和宮

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     NHKの大河ドラマの篤姫が面白い。西郷隆盛が江戸城を攻撃しようとしたとき、江戸を戦火から救った人の一人だが、ぼくが読んだ幕末維新をあつかった歴史書ではこれまでほとんどふれられることのなかった人物だ。本書は、篤姫が徳川家に嫁ぐ前からの薩摩島津家と将軍家の関係を資料から興味深く解説している。歴史を動かすかなめはやはり人間なのか。

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    2009年10月07日
  • 最後の大奥 天璋院篤姫と和宮

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    大河ドラマで篤姫を知り、どんな人だったのかを知りたくなって買ってみた本。
    篤姫が養女になる以前からの島津家と幕府の親密な関係も分かり、大河ドラマの背景が少し勉強できた気がする。昔の人の名前は読み方が難しいのが、私には少しばかり読みにくい本であった…

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    2009年10月04日