福井昌子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
内容やエピソードが盛りだくさんで面白かった。
最近読書に集中できないなと思ってたところだったので目に留まりました。
これが、デジタルデトックスとか、マインドフルネスとか、スマホ依存、監視資本主義、とかいうタイトルだったら手に取ってなかったと思いますが、
今直面している問題(時間はあるのに読書に集中できない)だったので手に取りました。
方法というよりは、主に原因追求でしたが。
集中力を失って久しい私でもスラスラ読めて、多くは共感できる内容の1冊です。
なぜならこの本は我々の注意力低下の原因を深堀りしていくうえで
自己検証も含めて、たくさんの(主にアメリカの)多岐にわたる分野の専門家のエビデン -
Posted by ブクログ
星6があるなら、星6というくらいの衝撃作。
私たちが集中力をなくしている、本が読めなくなっているという多くの人が持っている印象の裏付けと、その原因を考える。
スマホやインターネットは、その流れを加速したが始まりはもっと前であることがわかる。
拡大し続ける資本主義は、消費者の消費行動を増大させるためにより急がせ、寝かさず、たくさんの情報を浴びせるようになってしまった。その結果、人間は常に疲弊し、ものを考えられず、考えるべきことから目を逸らすようになった。
そして、地球温暖化も放置されてしまっている.
また、ADHDは時間と手間をかければ、そもそも子供を管理しなければ発生率は下がることがフィンラン -
Posted by ブクログ
ヨハン・ハリ氏著。私はまずこちらを読んでから、とてもタメになり(少なくとも私はそう思えた)面白かったので、立て続けに「麻薬と人間〜100年の物語〜」を読んだ。
後者も面白く、ゆっくりこちらのレビューを書こうとは思っているが、後者のインパクトと印象が強く、また日を置いてこちらの書評はゆっくり書かせて頂きたいと思います。
とにかく、私にはどちらも楽しい読書旅行でした。
ヨハン・ハリさん、そしてその中身でインタビューなどに応じて頂いた方々、本の完成までお世話になった方々、誠に有難うございます、と感謝を述べ自然と頭が下がる思いです。ありがとう
読んでから2か月近く経ち、この本の内容を思い出そうとする -
Posted by ブクログ
現代人が失っている集中力。
個人レベルでも感じていたことであるが、世界的にもその傾向があることをデータを用いて論じた一冊。
SNSの発達により集中力が失われていることはなんとなくわかるし、その切り口で論じている本や言説も世の中には多い。本書はもちろん、そのトピックにも触れているが、労働負荷の増加や教育面でも考慮せねばならない事項が多くあることを列挙し、気候変動のような社会問題であることを突きつけてきた。
SNSという切り口で言うと、SNSが政権をひっくり返して暴力が蔓延する世界を作ったと言う事例が衝撃であった。ここまで醜悪な結末を迎えるほどの影響があるのか!?という衝撃だ。それほどまでに大 -
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ネタバレ著書は昔に比べて、本を読めなくなっている自分、本を深く読むことが出来なくなっている自分に愕然とし、その原因をスマホやネットに繋がるパソコンにあると認識し、デジタルデトックスを実行。著者が思った通り、それにより以前のような集中力を取り戻す。しかし、その後、普段の生活に戻った途端に元の木阿弥に。彼は気付いた。この問題、つまり「失った集中力」を取り戻すためには個人的な努力だけでは不可能である事を。現代人は「集中力を失った」のではなく、「奪われている」のだ。この問題は社会的な構造・システムとして「集中力を奪ってしまう」ような仕組みが根底にある。そのまず、第一に挙げられるのはソーシャルメディアを扱うGo
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Posted by ブクログ
おもしろい!!!!「残酷な楽観主義」めちゃくちゃ良い考え方を知った。他の本の内容と繋がることも多くて、自己責任という言葉で追及したとき得をするのは誰か、個人のコントロールが必要とされるようになったそもそもの環境に疑いを向けるべきではないかってまじでそうだな、、、個人の問題に帰着させるのはどこか組織側の怠惰、というよりは組織の利益のための設計と個人の充実のための設計は時に反することがある、か。
書かれている通り自己啓発本ではないし取り上げる問題が重要だからこそ簡単な対処なんてないことはないって明確にした上で著者はこれを試してみてるよってまとめてあるのもよかった。食べ物が悪い空気が悪い子供たちの教 -
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ネタバレ――――――――――――――――――――――――――――――
ほとんどの人が、典型的な一日のうちの一時間で、一度も邪魔されずに仕事ができることはないという。
こうした状態が何ヶ月も続くと、自分が何者で何をしたいのかを理解する能力が混乱に陥ってしまう。人生で何をしたいのかがわからなくなってしまうのだ。19
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ぼくは友人たちと、「ワイヤード」という言葉が持つ二つの意味について話しあった。これには、躁、つまり精神的に興奮している状態という意味と、ネットにつながっている状態という二つの意味がある。
ぼくには、この二つの定義が結びついて対に -
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「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」という新書が去年ベストセラーになっててタイトルに偽りありな内容だったが、こちらはその命題に対して過剰なくらいの回答を詳細に出してくれている。
詳細に出し過ぎて教育・環境・食べ物にも及んだ上で社会運動にしようとアジるまで行く(半分、洋書ならではのユーモアだと思うが)。
世界トップの頭脳が仕組みとして集中力を奪うように作ってるというのは解ってたが、「お前の心が弱いから失敗するんだ」程度の解決方法をビジネスにしてるという視点はなかった。マイナー出版社だがなぜこれが大手で出なかったのかというくらい面白い不思議な本。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ◯ChatGPTでの要約
・著者ヨハン・ハリは、自身の集中力低下をきっかけに原因を探る旅に出る。
・集中力の喪失は「個人の怠惰」ではなく、社会的・構造的な問題であると指摘。
・SNSやスマートフォンは、利用者を長時間惹きつけるよう設計されており、注意を“奪う”仕組みを持つ。
・絶え間ない通知・情報の洪水・マルチタスク化が、深い思考を妨げている。
・加工食品、睡眠不足、慢性的ストレス、教育制度なども集中力を低下させる要因。
・テック企業は人々の「注意」を商品として売買しており、個人の意思では抗えない構造が存在する。
・集中力を取り戻すには、「個人の工夫」と「社会全体の制度改革」の両方が必要。
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Posted by ブクログ
自分の時間が増えたのに、一日を振り返るとスマホを見ている時間が異常に長く、大したことをしていないことを何とかしたくて読み始めた本です。
SNSやインターネットを見ていると確かに、集中力が失われている自分がいます。SNSやインターネットも巧みに引き付けるようなインターフェースになっていることも興味深かった。無限スクロールなんて、とっても便利だと思っていたが、確かに無限に情報が見えることでいつまでもSNSを止められなくなっている自分に気づいた。
そろそろそんな自分を変えたいと思っていた自分には大変役立つ内容だった。
スマホを使う時間は最小限にして、自分がフロー状態になれることに集中して、時間 -
Posted by ブクログ
スマホだけの問題かと思ったら、環境とか食生活とか子どもらしい生活の喪失など、色々な原因あり。我々はなんとしてでも集中力を取り戻さなければならない。
⚪︎集中するには?
・デジタル制御
通知をオフ、SNS閲覧を時間制限、無限スクロールを避ける
・作業区切り
ポモドーロ・テクニック/バッチ処理で集中を持続
・環境整備
雑音や気になる通知なしの集中空間をつくる
・生活習慣
睡眠・食事・運動を整えて疲労を回避
・読む習慣
ジャーナリング(毎日の思考を書き出す)や読書習慣を組み入れる
⚪︎フロー状態に入るには?
挑戦(チャレンジ)の難しさがスキルとバランスすること
•活動が自分にとって意味 -
Posted by ブクログ
ネタバレ注意散漫、重大問題だとあらためて気づかされます。
スマホやSNSが脳や健康、生活の質に与える悪影響とか、
どうやったら自分を律したりうまく乗り越えていけるかとか、
すでにいろいろと知られていますが、
原著2020年出版のこの本はスイス系・イギリス生まれのジャーナリストが、集中力の低下という社会現象を社会問題として提起するに至り、そこからどう対処すればいいのか、そして、少しだけれど、実際どんな取り組みが始まっているのか、にも触れられていたりと、
個人的にとても興味深い内容でした。こういう本は、正直力がいるので(無力感との戦い)避けたくなるけれど、やっぱ読みたいし今回も読んでよかった。