マックス・ベネットのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
知性について、脳機能の生物的発展とAIの発展とを比較しながら記述。
まず生命が生まれ、生き残るためにエネルギーのある方向に向かう能力ができ進化した。この〇×を予測する体内化学物質がドーパミンで、これに引っ張られる。ここに時間の疑念ができて大脳基底核で指示を調整する。
脳内でシミュレーションができるようになってきたのは脊椎動物と思われる。霊長類では、心の理論が生まれている。人間は言語を生むことで、心の理論と泡さて、社会的、時間的な進化を続けることができるようになった。そして今aiの時代を迎えて、能力の制限が取っ払われて、進化する時代になった。超知能がその答えか、あるいはそれもどのようなものである -
Posted by ブクログ
原題は「知性の歴史」であり、知性がどのように進化し、AIの進化とどう関連していくかを統合した本。AIについて考察するのに有意義な視点を得られる。また、脳の進化についてもわかりやすく整理されている。
脳の進化について、これまで以下の5つのブレイクスルーがあり、今6つめのブレイクスルーが起こりつつあるとしている。
ブレイクスルー1:操縦(左右相称動物)
ブレイクスルー2:強化(脊椎動物)
ブレイクスルー3:シミュレーション(哺乳類)
ブレイクスルー4:メンタライジング(霊長類)
ブレイクスルー5:発話(ヒト)
(ブレイクスルー6については具体的な予想は行っていないが、人口超知能である可能性が高い -
Posted by ブクログ
良い意味で期待外れで、最高に面白かった。AIは知性と呼べるのか?みたいなところに興味を持って読み始めたところ、原初の動物の脳の話から始まり怪訝に感じたが、果たしてこの生物の進化の物語がすごく面白く興味深かった。
意識とは何か、感情って何なのか、すごく深遠な問いなのかと思いきや、まさか左右相称動物が自身の体を操縦するためのニューロンの働きが本質だったとは。もちろん一言で言い表せるような単純な話ではないが、ここから脳が始まり、強化学習やシミュレーションなどのブレイクスルーに至るストーリーは強力な納得感があった。
また、本書のいうとおりLLMは他社の感情をシミュレーションする人間の一番の特徴を欠いて -
Posted by ブクログ
【1:新皮質の基本構造と共通アルゴリズム】
・新皮質はどこを切り取っても「同じ6層構造のカラム」で構成されている。
・場所によって「入力(感覚)」か「出力(行動)」かの比重が異なるため、層の厚みに違いが出る。
・感覚野:入力層である第4層が発達。
・前頭葉:出力がメインのため第4層が縮小しているが、情報の処理回路自体は共通。
【2:生物の進化と時間差分(TD)予測】
・生物は脳内に「行為者(アクター)」と「批評者(クリティック)」を持つことで進化した。
・批評者が「将来の報酬(ドーパミン)」を時間差で予測し、行動を修正するモデル。
・この仕組みを応用したのが「TDバックギャモン」であり、自己対 -
Posted by ブクログ
ネタバレ生理学上の発見、それに基づく哲学的飛躍をベースにしたモデル。信用度はいかほどであろうか。
人間の脳の振る舞いを観察してなにがしかの挙動を見出したとする。正解など得られるはずもなく、推測にしか過ぎない。今後新たな発見なり発想が生まれれば、本書が典拠としている論説も更新されることだろう。かつて脳には情動を司る機能があるとされていたが、現在の知見では文化的に学習されたものが大半であると、本書が述べているように。
ポール・マクリーンの人間の脳に対する「三位一体」説は現在信用されなくなっているそうだが、2023年刊行の原著で取り沙汰されるからには50年くらいはそれが根拠ないし権威となっていた時代があっ