伊藤正一のレビュー一覧

  • 定本 黒部の山賊

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    ネタバレ

    昔黒部の山奥には山賊がいた、らしい。
    話は終戦から30年代のころ。
    終戦直後、廃屋同然だった三俣山荘を再建しようとする伊藤氏、が小屋には山賊が住み着いているらしい・・・
    しかし手をこまねいていても埒があかない、怖々小屋に行ってみることにする。
    山賊とは世間がイメージで作り出した人たちのことで、山で猟をしたり魚を捕ったりしながら暮らす人々のことだった。
    小屋の再建に力を貸して貰ったり、猟の仕方を教わったりしているうちにいつしか仲間意識のようなものが芽生え、小屋での共同生活が始まる。
    なにしろ彼らは山を知り尽くしているのである、力強い仲間だ。
    そんな暮らしの中での怪談めいた話や、河童やかわうそなど実在が明らかではないものたちの話や、遭難にまつわる不思議な話など、小屋番ならではの興味深い話は尽きない。
    日本の山の中でももっとも奥深い黒部の源流、高天原や雲ノ平を思う存分歩き、夜は三俣山荘でこの本を再読する、目下の私の目標になった。

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    2015年12月04日
  • 定本 黒部の山賊

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    北アルプスの黒部川源流部、雲ノ平付近三俣山荘の主人である作者による、戦後以降に活躍した山賊達の物語です。北アルプスの山小屋経営の黎明期の出来事はとても興味をそそるもので、昔ならではのおおらかな部分もあり、何より山をこよなく愛する作者の思いが込められていてとても共感出来ました。作者の山での素敵な体験がこの本を書かせたとすればとても素晴らしい人生であったことでしょう。書かれたのはかなり前のはずですが、文章もとても読みやすく、掲載された写真もとても興味深かったです。
    いつか三俣山荘に立ち寄ってみたいと思いました。

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    2026年08月25日
  • ヤマケイ文庫 定本 黒部の山賊

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    山は偉大やし、簡単じゃない。
    フィクションなのでは?くらい山賊の面々のキャラが良すぎて楽しく読めた。
    ダムひとつ完成させるのに、そんな過酷な歴史があったとは…
    黒部ダム行きたくなった。

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    2026年04月20日
  • 定本 黒部の山賊

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    読み物として面白いし読みやすい。
    体力のない自分には憧れで終わってしまう場所だけど、いろいろ想像できて楽しかった。歴史的資料ともいえるだろう。山の美しさもだけど、怖さ・危険さも伝えられていて、背筋が伸びる思い。

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    2025年03月19日
  • ヤマケイ文庫 定本 黒部の山賊

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    愛すべき山に生きる者たちのリアル。年月を経ても全く色褪せない普遍性を湛えていることが素晴らしい。アルプスいってみたい。

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    2024年11月16日
  • ヤマケイ文庫 定本 黒部の山賊

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    『それは荒々しく美しい山を愛し、黒部源流開拓の困難な時代をともに生きてきた彼らの、あからさまな人間性の故では、ないだろうか。何万年、いや、何億年もの歴史をこめて、黒部川は流れている。その黒部も、彼らを永久に忘れないだろう。』

    来年の夏も雲の平に行きたい!!!

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    2024年11月09日
  • ヤマケイ文庫 定本 黒部の山賊

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    北アルプス縦走前に再読。山賊たち、伊藤さんによる歴史があっての山。登山がより楽しくなる。
    「欠点だらけの彼らに、これほど心を惹かれるのはなぜだろうか。それは荒々しく美しい山を愛し、黒部源流開拓の困難な時代をともに生きてきた彼らの、あからさまな人間性の故ではないだろうか。 - 伊藤 正一作ヤマケイ文庫 定本 黒部の山賊。
    」

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    2024年10月02日
  • 定本 黒部の山賊

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    黒部名水マラソン、黒部峡谷鉄道から、新田次郎の剱岳、吉村昭の高熱隧道と続き、伊藤正一氏の定本 黒部の山賊 アルプスの怪 に行きついた。山の魅力と神秘を伝えてくれる後世に残したい良書。いつか三俣山荘と雲の平山荘を訪れるのが夢になった。

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    2023年03月14日
  • 定本 黒部の山賊

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    山に登るなら、もっと早く読めばよかった。
    とても興味深く面白かった。
    山の怖い話などは知りすぎると登れなくなりそうだが。

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    2022年06月21日
  • ヤマケイ文庫 定本 黒部の山賊

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    私たちが現在、登山と言うレジャーを楽しめているのは、この方のような先人の苦労があったからこそであり、感謝を忘れずに山に向かおうと思った。

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    2022年02月27日
  • 定本 黒部の山賊

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    山岳ノンフィクションというのは面白い本が多いものだが、中でも傑作の部類に入ると思う。戦後間もなく、まだダムも何もできる前の黒部源流に山小屋の権利を買い請け、当時あたりを縄張りにしていた「山賊」たちと一緒に20年にわたって登山者を見守り続けた著者の回顧録。

    「アルプスの怪」という副題は、カベッケが原の呼び声をはじめとして様々な山の不思議が物語られることから。原始の黒部には、かつて世界を跋扈していた様々な化け物が、昭和の半ばまで生き残っていたらしい。

    本屋で見かけてフラっと手に取った本なのだが、思いのほかの大当たり。

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    2021年03月20日
  • ヤマケイ文庫 定本 黒部の山賊

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    毎年アルプスのどこかに山籠りする登山好きとしては、当然読みたい本ラストにランクインしていたのだが、とうとう今年はこの本の舞台辺りに行くことになったので、急いで読むことに…

    舞台となる中心地は北アルプスの最奥地である
    日本最後の秘境と言われる「雲ノ平」や黒部源流があり、長野県、岐阜県、富山県の三県の境をなす「三俣蓮華」も有名であろう
    標高3000M近くの別天地
    真夏に凍死するほどの強風(雨に濡れて、暴風が吹いたら気化熱でイチコロである)はもちろん、濃霧による道迷い、黒部の増水や鉄砲水など、恐ろしい場所である
    (行くと決めても、やめようかと悩んでしまう場所だ)
    そして、なぜ秘境かといえば、それはもうただただ2日程かけないと行けないような奥地なのだ
    (今回この奥地を縦走するにあたり、5日間の行程を組んだ)

    戦後昭和20年頃
    著者の伊藤正一氏は三俣蓮華小屋、水晶小屋を譲り受け、山賊らの協力を得て、この辺りを発展させていった
    また最短ルートの登山道を独力で完成させたり、と雲ノ平一体の魅力を多くの人に広めた功績者である

    そんな北アルプスの奥地を誰よりも知る人の本が面白くないわけがない!

    まず、盗難や殺害など恐ろしい噂ばかりがあった得体の知れない山賊達との出会いがある
    情報量がただでさえ少ない時代、ましてや人跡未踏の奥地での話である
    噂が噂を読んで真相を知る術もない中、ポケットに短剣を忍ばせ伊藤氏は山小屋にいる山賊に会いに行くのだ
    本当は自分が買い取った山小屋なのに、主の如く、その山賊がいる
    意外な彼の風采はポマードをつけた恰幅の良い紳士
    しかし天井には拳銃、猟銃、たくさんのはいだ獣の皮や丸ごと薫製されたグロテスクな兎が吊るしてある
    そこらのサスペンス以上の恐ろしさだ
    どんな展開になるのか、恐ろしさと好奇心ではちきれそうになる(笑)

    山賊達は、手製のワラジを1日4足履き潰し、常人が4日かかるところを1日で歩く
    岩魚、熊、カモシカ、兎などの猟をし、もちろんそれらは食される
    巻末には彼らの写真とプロフィールもあり、大変興味深い
    こんな調子でとても読みやすく、ワクワク、ゾクゾク、ハラハラ、ドキドキ楽しめる

    しかし自然の恐ろしさに関しては、残念ながら楽しいことは何一つない
    現代の登山装備があってさえも、ビビってしまう場所なのだが、戦後の時代の装備を考えると確かに亡くなる人は多かったのもわかる気がする(ゴアテックスの凄さを実感)
    また山を甘んじる無謀な登山者は今も昔も変わらないのは残念だ
    多くの命を救ったであろう伊藤氏の話は切に染みるものがある
    死と隣り合わせの登山の恐ろしさを改めてヒシヒシ感じ、身が引き締まった

    そして不思議な体験…
    死を誘う「オーイ」の呼び声はバケモノ、「ヤッホー」にしよう!
    カッパの正体や狸の擬音の巧みさ…
    摩訶不思議で恐ろしい体験話がいくつもある
    でも山だから…となんか妙に納得してしまうんだな、これが…
    他にも
    埋蔵金の話し、物資運搬の大変さ(歩荷賃とヘリを使った輸送費は大差ない⁉︎)動物との共存(食料欲しさに山小屋をノックする熊)、黒部(黒四)ダム建設(7年の年月と990万人の人力を費し、167人の尊い犠牲者を出した)など
    興味深い話が沢山ある

    山の怖さも魅力も全てを知り尽くした作者の著は、登山をするしないに関わらず、興味深く、人々のDNAに響く気がする
    そして所々にある写真を見ないと、とても昭和20年代の内容と感じないのも不思議なのである…
    そうか、時代が移り変わっても、山の真の姿みたいなものは不変なのか…⁉︎

    さて、果たして計画は立てたが行けるだろうか…

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    2020年07月26日
  • 伊藤正一写真集 源流の記憶 「黒部の山賊」と開拓時代

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    ちょうど去年の夏、裏銀座を縦走して三俣山荘にテント泊した。先人の努力でこんなすばらしい景色が見られることに感謝しつつ、これ以上人が入らず自然が残されたままでいて欲しいと切に願ったものでもあった。

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    2020年01月20日
  • 定本 黒部の山賊

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    名著「黒部の山賊」やっと読みました。

    当時の北ア黒部(というか奥深い山々すべてが当てはまりそうですが...)が本当に奥深く、未知で情報もなく、一歩間違えれば凍死、滑落、道迷いが隣り合わせな場所であったことをしみじみと感じることができた。
    ゴアテックスの登山ウェア、高機能な各装備、地図、そして整備された登山道が用意されている現代ではなかなか想像できない境地といったところだろうか...。
    私が趣味の山歩きを楽しめるのも先代が開拓した道々やハイテクな装備あってなんだなあと思うと色々感慨深いものがありました。

    山賊(といわれていた山人達)と伊藤さんのふれあいにはすこしほっこり、お互いリスペクトしあってたことがいくらか想像できる。伊藤さんは愉快な性格の持ち主であったことも十分感じ取れた。

    カベッケが原やオカルト的な多くの逸話、こうゆうの好きです。
    こういったネタがインターネットの出現により激減してしまって寂しいなあといつも思う。

    そして何といってもグッと来たのが伊藤新道への熱い想い。
    三俣小屋のスタッフが小屋締めで山を下りるときに今でも伊藤新道を使う話には強く心を打たれた...!
    沢や藪漕ぎの技術を多少要するので誰もが簡単には歩けないが、行くしかないだろう...!

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    2019年12月07日
  • 伊藤正一写真集 源流の記憶 「黒部の山賊」と開拓時代

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    名著「黒部の山賊」を読む前にこちらを読んでしまった...。

    当時の黒部源流エリアが今と違っていかに過酷で未知な、そして大自然に囲まれたまさに秘境と呼ぶに相応しい場所であったのかがすごく伝わってくる。
    三俣小屋から目の前にそびえ立つ鷲羽岳、今と同じだー!!
    伊藤新道も一度歩いてみようと思いました(廃道なので半分沢登りになりそうですが...)。

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    2019年11月15日
  • ヤマケイ文庫 定本 黒部の山賊

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    私が生まれる前、私の父母が山を楽しんだ頃?の北アルプスの山賊達(笑)の話。
    母に買ってあげた本を読んでみた。
    時代、環境は変わったが黒部の風景は変わらず(先日テレビでこの本に出てくる沢をドローンで撮影しているのをを見た)、今でもこの本に出てくるエピソードに出て会うことができるのかもしれない。いつか出会ってみたいと思った(父母は見たのだと思う)。

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    2019年08月12日
  • 定本 黒部の山賊

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    黒部の奥地開拓時代のお話。
    虚実入り乱れているような、昔の山の話。自分で歩いたエリアがほとんどなので、いろいろ想像が働いて面白かった。
    山に興味ない人にはおすすめできない。

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    2018年12月29日
  • 定本 黒部の山賊

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    巻頭の地図と本文を見比べながら読みました。
    歩荷が、三俣山荘構築に使う木のながーーーいのを運んでいる写真が途中にありましたが、あんなの持って歩いたら遭難しちゃうよ!!昔の人ってすごかったんだなーと感じます。
    お山に行きたいなーー。以前、あの辺りには何度か登山しているけれども、その時のことを思い出し思い出し読んだ。また行きたいなー。
    お山の雰囲気、空気感がピタッと伝わる、良い本でした。

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    2018年10月10日
  • 定本 黒部の山賊

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    良書。
    どこまで本当の話なのか疑問だが、かつて北アルプスには凄い人々が居た。今の日本人には失われたスキルを持っていた人達。生活に密着した、必要に迫られた山での生活する技術、知恵、経験。
    現代の登山は、レジャー化、スポーツ化していると思わされる。

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    2017年01月21日
  • 定本 黒部の山賊

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    これは特に登山を趣味とするような人でなくても、充分読んで楽しめる作品だ。

    「高熱隧道」や「黒部の太陽」で描かれているように、厳しい自然環境に囲まれている黒部源流地域における山男たちの暮らしぶりが、素朴な飾らない文章で綴られている。
    時代も昭和20~30年代が中心と、まさに前記2作品と前後して重なる。
    あくまでサラリとした口調で書き記されてはいるが、現代よりも遥かに衣食住の環境が整っていない当時に、これほどタフなサヴァイヴァルをしていた著者や山賊たちの屈強さたるや、それだけでも充分憧憬の対象になり得る。
    物の怪だってそりゃ出ることだろう。

    嗚呼、早く私も北アルプスへ行かなくては。

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    2016年11月25日