綿原芹のレビュー一覧

  • うたかたの娘

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    人魚を軸に4つの話から成る作品。なんかの受賞作とのことで後ろに選評も掲載。個人的には十分楽しんだので、やはりプロの小説家の視点は厳しいと感じる。ただ、出てくる男がみんな下衆という評は秀逸。自作も楽しみ。

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    2026年01月11日
  • うたかたの娘

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    ネタバレ

    若狭湾。人魚。薄紅。濃紅。水嶋藍子。家政婦のユミコ。吉村、神田先輩。ブス好き。ルッキズム。
    藤野。営業。茗荷谷夕海子。
    へしむれる。水族館。神田尚輝。夜明夕海子。鏡の女。人魚の顔は時代で変わる。ナユ。火丸。人魚の成れの果て。へしむれる。

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    2025年12月28日
  • うたかたの娘

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    ホラーで人魚だったので、期待しないで読み始めたら、とても面白かった。時代がつながったり、人がつながったり、人魚もつながったり、最後まで飽きずに読めた。ホラー感は、1話目が1番あったかな。

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    2025年12月15日
  • ぬひんさまの塔

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    今回読んだ『ぬひんさまの塔』で特に面白いと感じたのは、東京のど真ん中にある都会的なタワーマンションを舞台にしながら、事件をきっかけに住人たちがどんどんおかしくなり、閉鎖的な村のような異様な空気に染まっていくところだった。主人公として描かれるのは、タワマンに住むことに憧れるバリキャリの女性と、霊能力者の男性。特に、印象に残ったのが、この霊能力者の能力の描き方だった。霊能力が単なる特別な超能力ではなく、自分の精神を整え、感覚を研ぎ澄ませることで発揮されるものとして描かれているところに妙なリアリティがあって面白かった。中でも、好きだったのが「音」による表現。人間は生きているだけで振動し、身体から音を発している。そして化け物からは、化け物特有の嫌な音が聞こえる。目に見えないものを「音」として捉えるこの表現がとても感覚的で、個人的にはかなり好みだった。また、作品全体を通して、人間同士のヒエラルキーや格差も描かれていたように思う。タワマンの高層階と低層階という分かりやすい格差だけではなく、人が集まれば自然と生まれてしまう優劣や比較、他人より上に立ちたいという感情など、人間の嫌な部分がじわじわと見えてくる。そうした描写を読んでいるうちに、「幸せって何なんだろう」と少し考えさせられた。主人公の女性はタワマンに住むことに憧れているけれど、自分はその気持ちにあまり共感できない。どちらかというと、少し田舎で庭があって、余裕を持って暮らせるような場所のほうに魅力を感じる。だからこそ、事件が起きてタワマンがおかしくなっていく場面では、「そんなに危険なら出ていけばいいのに」と最初は思った。ただ、よく考えてみれば、自分だって今持っているものや自分の居場所に執着することはある。実際に自分が同じ状況になったとしたら、今まで手に入れてきたものを簡単に捨てて逃げられるとは限らない。そう考えると、この作品は単に怪異が起こるホラーというだけではなくて、人は何を幸せだと思うのか、何を手に入れようとするのか、そして手に入れたものをどこまで手放せるのかということまで考えさせられる作品だった。

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    2026年10月14日
  • ぬひんさまの塔

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    ヴィンテージタワマンを巡る怪異の原因が、結構ウェットな日本的なホラーミステリーという顛末は嫌いではないが、まあそれ以上でもないかな。参考文献が「ルポ 秀和幡ヶ谷レジデンス」というのは、とても納得感があった。

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    2026年10月13日
  • ぬひんさまの塔

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    思い切って購入したマンション、ちょっと気になることがあってもなかなか手放せないだろうな。こんな規則でがんじがらめな住まい、気が休まりそうにないけど。

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    2026年09月29日
  • うたかたの娘

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    「人魚」にまつわる連作短編集。人魚の肉を食べると不老不死になる?そんな伝説を巡って、ルッキズムの問題を取り上げながらもいつの時代も美醜に囚われる人間の愚かさよ。
    人は見た目が9割というけど、同じ能力を持っていてもやっぱり見た目が良い方を贔屓してしまう。
    「にんぎょにんぎょう」はそんな皮肉も感じたし、(見た目も能力もダメな事もあるけど)因果応報ってこのことかと天を仰ぎたくなった。じわっと怖いし、著者の次回作もぜひ読みたい。

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    2026年09月17日
  • ぬひんさまの塔

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    タワーマンションの闇を、怪異とヒトコワの両方から攻めてくる一冊。
    都会のタワマンなのに、因習村と何も変わらない閉鎖的な小さな世界。
    古くからこの敷地に祀られていた「ぬひんさま」信仰が、マンション内でもしっかり息づいている。
    それを知らずに、上昇志向の高いバリキャリの主人公がこのマンションを買ったことで、怪異とタワマンヒエラルキーを目の当たりにする。
    因習村もタワマンも、閉鎖されて独自の文化が確立されたら結局同じ。場所ではなく、人間の思考が閉鎖的になり、エゴや猜疑心から他力本願に何かにすがることで、因習というものは出来上がっていく。人間の本質が変わらなければ、どんな場所でも因習は生まれるのだな、と感じた。都内の高級タワマンヒエラルキーへの風刺も効いたホラーだった。
    ストーリーは前作よりも読みやすく、わかりやすい。そのままホラーゲームにもできそうな感じがある。
    「ぬひんさま」という名前のインパクトだけでも素晴らしい。個人的にも2日で読み切るくらい、楽しく読ませていただきました!

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    2026年09月11日
  • ぬひんさまの塔

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    2025年『うたかたの娘』で第45回横溝正史ミステリ&ホラー大賞〈大賞〉〈カクヨム賞〉をダブル受賞した綿原芹さんの2作目はタワマンホラー。

    主人公は都心のタワマンに住むことを熱望していた清那。
    格安でヴィンテージタワマンの低層階を購入したものの、入居直後から違和感が募る。

    全戸のバルコニーに挿された黒い風車、意味不明なルール、高層階からの露骨なマウンティング、そして敷地に祀られた神〈ぬひんさま〉の存在。

    終始じっとりとした空気感。

    説明のつかない怪異も恐ろしいが、人間の業の深さこそ最大の恐怖。

    こんなタワマンは無理。

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    2026年09月05日
  • ぬひんさまの塔

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    ホラー小説を読んだ事が無いので、新刊コーナーにあったこの本を読んでみました

    最初は怖っと思いながら楽しんで読めましたが、読み終わった感想はストーリーもホラーの原因の謎解き要素もパッとしない。
    ホラー小説は文章が上手くなくても成立するんだというのが素直な感想です

    次もこのジャンルの本を読みたいとは思いませんでした。

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    2026年08月27日
  • うたかたの娘

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    オリに入れて なんかずっとくらいとこ

    悠久の時を生きる人魚と不死の力、呪いを巡る4つの物語。

    ルッキズムというテーマの物語への落とし込み方が巧い。また、登場する男達が悉くK点を楽々越えるクズっぷりで清々しい。

    ちいかわ"島編"のオマージュと思しき一文が出てきて思わずニヤリ。

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    2026年08月23日
  • ぬひんさまの塔

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    「ぬひんさま」に護られたタワーマンション。
    主人公は低層階に住む。
    中層階、高層階の住民とは関わってはいけないルール。

    ストーカーに脅えたり、飛び降りがあったり前半はハラハラドキドキ。

    隣に住む胡散臭い男性が霊能力者とわかり、共に調査に挑む。

    結局は人間の業が恐ろしいってことかな。

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    2026年08月15日
  • うたかたの娘

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    横溝正史ミステリ&ホラー大賞受賞作。
    人魚伝説の連作短編。人魚の肉を食べると不老不死となる伝説の変形版。美人の人魚を食べると美人に変わり、食べられた元の人魚が人間を乗っ取ってしまう。
    食べたい人間自体が良い人間では無いし、食べた人間も良くは無い。悪意に満ちている。ホラーではあるが、読んでいて爽快感が無い。
    最後の章で原点に戻るのだが、その展開も分かりづらいし、「へしむれる」という人魚もどきの生き物も想像しづらい。それが飼われていた水族館の生き物達が影響で耳が生えたり、色々変形していくのも不気味。やはり、自分には合わなかった。

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    2026年05月30日
  • うたかたの娘

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    ルッキズムが主題テーマの話し。ルックスは大事?大事だろうけどそれぞれの、時代の、価値観で変わる。ルックスに悩む人も居るし、気にしない人もいるし人様々。

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    2026年03月25日
  • うたかたの娘

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    人魚伝説の新たな解釈と
    外見至上主義、不老不死に対する
    ささやかな抵抗みたいなものに
    なるほど、そういう考え方もあるか
    と妙に納得させられてしまった。
    「にんぎょにんぎょう」「へしむれる」など
    謎のアイテムも不気味で興味深かった。
    うたかたとは
    泡のように儚く消えやすいもののはずなのに
    生きることに
    貪欲でしたたかな娘たちばかりだった。

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    2026年03月11日
  • うたかたの娘

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    ネタバレ

    ホラーだけど、それほど怖くはない。「へしむれる」が一番好き。耳や手足のついた魚たちが水族館で泳いでいる姿を、怖いもの見たさで見てみたい。ホラーって、真実をうやむやにするイメージだったけど、4編目ではしっかりと物語の発端となった薄紅の物語を描いていたので、驚いた

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    2026年03月06日
  • うたかたの娘

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    ※
    横溝正史ミステリ&ホラー大賞 大賞受賞作

    1. あぶくの娘
    2. にんぎょにんぎょう
    3. へしむれる
    4. 鏡の穴

    ホラーでミステリですが、怖いだけじゃない。
    壊れそうな儚さと揺るがない強さ、
    絶望的なほどの孤独に屈しないしなやかさ。

    1〜3は人間の醜さ、身勝手さ、歪んだ思考に
    ライトが当たっていて嫌気がさしますが、
    4は人間以上に人らしい部分が、どこからか
    人よりも悲しみをかんじた。

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    2026年02月25日
  • うたかたの娘

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    ⁡人魚を食らって不老不死に成りたい
    ⁡⁡
    ってな事で、⁡綿原芹の『うたかたの娘』⁡
    ⁡⁡
    ⁡3編からなる連続ショート短編集かな?⁡
    ⁡⁡
    ⁡横溝正史ミステリー&ホラー大賞ってのを取ったみたい。⁡
    ⁡⁡
    ⁡それぞれ、面白かったよ、うん、面白かった。⁡
    ⁡⁡
    ⁡じゃが、そこまでホラー感は無かったかな⁡
    ⁡⁡
    ⁡今現在でも人魚は居ると思うな。⁡
    ⁡⁡
    ⁡死なない程度に人魚の血でも日本酒で割って呑んで、ツヤツヤなオジさんになりたいなっと⁡
    ⁡⁡
    ⁡2026年1冊目

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    2026年02月09日
  • うたかたの娘

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    4篇の短編からなる連作短編集。
    昔の同級生が人魚だったのでは…から始まり、身の回りに現れる人魚ではないかと疑うほど美しい女性。少しずつ、その女性が繋がっていき人魚の謎に迫っていく。
    短編の中で前に出てきた人がまた登場、はよくあるけど先輩の裏側はそうだったんだ…と結構なクズっぷりに戦慄。

    見た目に振り回されていく人々をみて、『見た目より内面』とか安易に言えないなと思いながら読み進めていった。『見た目を気にしない』とか言う人は、そもそもがほどほどの良い見た目、そしてそれを気にしてしまう自分。なかなかルッキズムから抜け出すのは難しい。見た目しかない人魚の生き方も哀れだなぁ…

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    2026年02月08日
  • うたかたの娘

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    ネタバレ

    【収録作品】
    1.あぶくの娘
    2.にんぎょにんぎょう
    3.へしむれる
    4.鏡の穴

    「人魚」と彼女が関わる人間たちの物語。
    八百比丘尼のように「人魚」を食べて不死となるのではなく、「人魚」が自分を食べさせることで相手の体を乗っ取るという仕組みが恐ろしい。
    ろくでもない人間ばかりでてくるので、気の毒がる必要がない分、読みやすい。

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    2025年12月10日