綿原芹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
人魚の話と聞いて興味が湧いて、手に取りました。
人魚伝説のある、とある港町。人魚の肉を食べると美人になれる?人間の美醜についての話が多くて、まぁ確かに美しい方が得だよなと思った。人魚伝説ではあるが実際に人間と同じように生きている人魚が登場してファンタジーのような、でもホラーというかサスペンスというか。四つのお話だけど、少しずつ繋がっていて最後まで読むと人魚伝説が何なのかわかる。言葉で説明するのは難しいけど面白い視点の本だった。
人魚は美しい。その美しい人魚の肉を食べると美しくなれるという。しかし実際には自分が美しくなるのではなく、その人魚に自分の体を乗っ取られてしまうのだ。人魚は次から次へ -
Posted by ブクログ
初めてのホラー小説
章毎に別の話かと思いきや、登場人物がそれぞれ繋がってて「因果応報」が一つのキーワードだった
嫉妬のコントロールが利かなくなった時、自分はどう行動してしまうだろうか。悪口の一つや二つ、陰湿な嫌がらせをしてしまわないだろうか。他人の不幸を喜んでないか、他人を下に見るような振舞いになってないか。
いつも仲良くしてくれる人ほどそういうところをよく見てるし、その人の素性が本当に出る部分だと思った。
ホラー = 幽霊や妖怪の怖い話というイメージだったが、今回の話は人の感情に焦点があてられて進んでいき、読み手にも実体験を回帰させるような話の流れが自分にとっては一番怖さを感じた。あれ、 -
Posted by ブクログ
第45回横溝正史ミステリ&ホラー大賞〈大賞〉受賞作。
王様のブランチでも紹介されていたので…
不気味なおばあさんをダシにナンパに成功した僕。相手の女性と雑談しているうちに人魚の言い伝えの話になり、高校時代の同級生・水嶋のことを思い出す。「わたし、人魚かもしれん」 幼い頃、体が弱かった水嶋は何か血のようなものを飲まされた後、病気がすっかり治り、顔が美しくなったという…
人魚伝説をテーマにした4話からなる連作短編集。全体を通してどこか奇妙で不気味な雰囲気が漂っている。世にも奇妙な物語的なテイストかな?
登場人物の多くが人として破綻していて、個人的にはあまり共感できなかった。読後はちょ