山崎正和のレビュー一覧

  • 室町記
    室町時代を現在の伝統的日本文化が成立したという観点から読む本。日本史は詳しくないのだが(だからこそ?)面白く読むことができた。
  • 室町記
    大学院生の水野氏からお借りして読ませていただいた。氏は山崎正和さんに興味を持ち熱心に研究していて、この本の存在を私に教えてくれていた。

    「日本の歴史10下克上」を読み終わったのでその復習ということで読んでみた。
    室町時代に活躍した魅力ある人物が描かれていて、そこに変わりゆく世をいかにして生き延びる...続きを読む
  • 文明としての教育
    学問のレベルが違うなと思いました。

    古典をしっかりと読み込んでいる人は主張の厚みが違います。
    中央教育審議会会長、私の恩師も委員であり、こうしてみると日本の教育もまだまだ捨てたものではないと思うのですが・・・。
    内容は広く、教育について目配せした内容になっています。
  • 混沌からの表現
    1977年に出版された文化論・文明論に関する中短編を集めた本の文庫版。人間が長い時間をかけて創り上げてきた文化・文明というものの奥深さ・崇高さを落ち着いた筆致で伝えてくれる。30年経っても古びない著者の普遍的な洞察力は見事。似たような短絡的な主張ばかりがはびこる世の中にあって、こういう豊かな“ものの...続きを読む
  • 柔らかい個人主義の誕生 増補新版
    選択の自由が広がることが一概に幸せとは限らない。コミュニティから飛び出した個人は世界と私になり座標軸を失う。そこにどんな人生を描くか?ってことを考え直させる本でした
  • 文明としての教育
    [ 内容 ]
    国語教育こそ「愛国教育」である。
    倫理の領域に踏み込む「道徳教育」は教室になじまない。
    学校に過剰なサービスを期待してはならない。
    …西洋は古代ギリシャから近代アメリカまで、日本は鎌倉時代から明治時代まで、東西の教育史をつぶさに検証。
    文明と教育との深い関わりを鮮やかに解き明かした上で...続きを読む
  • 文明としての教育
    ・教育とは生徒にたいして経験を拡大させる技術ではなく、生徒にたいして経験の仕方や経験の方法論を教えるものです。
  • 文明としての教育
    人文系知識人の大御所・山崎正和の教育論。ぶっちゃけ、教育問題についてそんなに新しい提案がされているわけではない。しかし、古今東西の文明における「教育というもの」を概観しつつ議論を進行させており、その教養の深さとバランスの取れた議論は非常に共感の持てるものだった。教育という領域はとかく「政治」に翻弄さ...続きを読む