山崎正和のレビュー一覧

  • 柔らかい個人主義の誕生 増補新版

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    読みやすく、面白かった。
    後半は、消費、生産、文化といった形でかなり抽象度の高い議論になったので分かりにくかったが。。

    【何が面白いか?】
    1980年代の同時代史という扱いだが、40年弱経った今でも通ずる状況。
    集団が個別化、多様化することで、所属集団が変化。
    大量の生産をしていればいい時代ではなくなった。
    そこで求められるのは、「消費」。
    より、自己を表現するための「消費」が求められる。
    ⇒現代でもあるべき姿。
     解説のところでも「未完のプロジェクト」としてまだここまで達していない。


    【筆者の想定と現代を比べてみて】
    「未完のプロジェクト」とあるように、筆者の想定する「消費社会」にはな

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    2024年05月04日
  • 室町記

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    室町時代を現在の伝統的日本文化が成立したという観点から読む本。日本史は詳しくないのだが(だからこそ?)面白く読むことができた。

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    2020年01月27日
  • 室町記

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    大学院生の水野氏からお借りして読ませていただいた。氏は山崎正和さんに興味を持ち熱心に研究していて、この本の存在を私に教えてくれていた。

    「日本の歴史10下克上」を読み終わったのでその復習ということで読んでみた。
    室町時代に活躍した魅力ある人物が描かれていて、そこに変わりゆく世をいかにして生き延びるかということが鮮やかに抽出されている。
    特に落ちぶれていく貴族の一人であった三条西実隆の項には次のようにある。

    制度に支えられた自動的な人間関係が毀されたとき、人びとは手づくりの濃密な交渉を持たざるを得ないのであり、その煩に耐える強靭な人間好きだけがこういう時代を生きられたのである。

    という指摘

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    2012年02月10日
  • 文明としての教育

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    学問のレベルが違うなと思いました。

    古典をしっかりと読み込んでいる人は主張の厚みが違います。
    中央教育審議会会長、私の恩師も委員であり、こうしてみると日本の教育もまだまだ捨てたものではないと思うのですが・・・。
    内容は広く、教育について目配せした内容になっています。

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    2009年10月04日
  • 混沌からの表現

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    1977年に出版された文化論・文明論に関する中短編を集めた本の文庫版。人間が長い時間をかけて創り上げてきた文化・文明というものの奥深さ・崇高さを落ち着いた筆致で伝えてくれる。30年経っても古びない著者の普遍的な洞察力は見事。似たような短絡的な主張ばかりがはびこる世の中にあって、こういう豊かな“ものの見方”に触れて豊かな人生を送りたいもの。

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    2023年10月13日
  • 柔らかい個人主義の誕生 増補新版

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    選択の自由が広がることが一概に幸せとは限らない。コミュニティから飛び出した個人は世界と私になり座標軸を失う。そこにどんな人生を描くか?ってことを考え直させる本でした

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    2024年02月01日
  • 文明としての教育

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    [ 内容 ]
    国語教育こそ「愛国教育」である。
    倫理の領域に踏み込む「道徳教育」は教室になじまない。
    学校に過剰なサービスを期待してはならない。
    …西洋は古代ギリシャから近代アメリカまで、日本は鎌倉時代から明治時代まで、東西の教育史をつぶさに検証。
    文明と教育との深い関わりを鮮やかに解き明かした上で、明日の日本のため、さまざまな提言を大胆に行う。
    中央教育審議会会長による画期的な教育論。

    [ 目次 ]
    序章 荒廃のなかの教室-私に「教育の原風景」を与えた敗戦後の満州。
    第1章 学校教育はなぜ必要なのか-現実は「経験」によっては学べない。
    第2章 文明とともに-文明と教育は武力にまさる。
    第3

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    2011年05月22日
  • 文明としての教育

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    ・教育とは生徒にたいして経験を拡大させる技術ではなく、生徒にたいして経験の仕方や経験の方法論を教えるものです。

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    2009年10月04日
  • 文明としての教育

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    人文系知識人の大御所・山崎正和の教育論。ぶっちゃけ、教育問題についてそんなに新しい提案がされているわけではない。しかし、古今東西の文明における「教育というもの」を概観しつつ議論を進行させており、その教養の深さとバランスの取れた議論は非常に共感の持てるものだった。教育という領域はとかく「政治」に翻弄されやすいだけに、極端に流れず先を見据えた議論ができる資質は貴重だ。それにしても、新潮新書を内容の薄さから小馬鹿にしていた俺だったが、今月は『温泉文学論』とあわせて2冊も買ってしまった。新潮もやればできるじゃないか!

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    2009年10月07日