小林正のレビュー一覧

  • 赤と黒(下)

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    学生の頃に『パルムの僧院』を読んで以来。
    (友人から「退屈だったけど読んでみる?」と言われて借りたけど、退屈だった)

    退屈ではないけど、主人公達にはやや共感しにくかった。実話が元との由。

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    2025年04月13日
  • 赤と黒(下)

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    スタンダール(1783-1842)
    この作品では19世紀前半から中頃が舞台らしい。ナポレオンも下級貴族から自分の才覚で皇帝まで成り上がったが、ジュリアンも恋愛を手段として階級上昇を狙うという感じ。本当、自分が惚れた女性のことは生涯大好きなんだなぁと。恋多きイメージのフランス人男性が意外とちゃんと一途だった。

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    2025年02月01日
  • 赤と黒(上)

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    難しい話でした。
    二人のいけない恋愛が周囲をも巻き込んでいく。どの時代も感じることは大きくは変わらないんだと思った。
    下巻も読みたい。

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    2024年05月31日
  • 赤と黒(上)

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    フランス革命ののち目まぐるしく変わる政情の中で、軍人から聖職者を目指す若く美しい青年。
    野心家というか自尊心の塊というか。
    貧しい製材屋に生まれ、この貧しさから抜け出したいと思いナポレオンを心の支えに生きていた。
    時代はレミゼラブルと少し重なる。ABCカフェにいた若者達にどこか似ている。

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    2023年10月22日
  • 赤と黒(下)

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    ネタバレ

    キショいほどの記憶力を発揮するジュリヤンは貴族のオッサンにその能力を買われ、パリにくる。仕事上、とあるサロンに通うようになるのだが、メッチャ美人の超ド級ツンデレ侯爵令嬢が居た!
    前半はその心理的攻防を克明かつ執拗に描いていく。

    確かに恋愛小説と言えるが、ハーレクイン的な甘く感傷を揺さぶられることはほぼない。描き方はクールかつドライである。間違っても湖上の妖精だとか、そういった類いのモノは出現しない。

    幕切れは新約聖書に出てくるサロメや、現代で言うならば School daysを想起させる。なかなかエグい展開となるが、これも愛の成せるわざである。
    レーナル夫人は旦那に始末されたのでは?と予想

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    2023年09月13日
  • 赤と黒(下)

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    国語便覧に載るような有名な小説なので、読んでおこうと思い手にとった。平たく言うと材木屋のせがれのジュリヤン・ソレルが貴族社会で成り上がろうとして、挫折する話である。読み終わってから知ったが、実話に着想を得ているという。

    赤は軍服、黒は僧服を表している(諸説あり)。本当は副題に「1830年代記」と付されているらしいが、新潮文庫版にはなかった。原書は1830年刊行なので、「1830年記では」という疑問が頭をよぎった。
    文学史的には主観的リアリズム小説の先駆であり、心理小説、社会小説の傑作とされている。バルザックと比較されることも多いようだが、文学史に明るくないのでよくわからない。王政復古時代の雰

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    2022年08月23日
  • 赤と黒(下)

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    ナポレオン失脚後の復古王政時代のフランスを、下層階級の生まれでありナポレオン信者である主人公ジュリアンの視点から鮮明に描いた作品。

    正直、多少なりともこの時代のフランスについて知識を持っていないと何が何やらさっぱりだと思われる。
    実際読んでいていまいち背景が掴めない部分もあったので、ざっくりとだが勉強し直したりもした。

    言ってしまえば、田舎から都会へと立身出世を夢見て上京した野心溢れる青年が、将来の成功と眼前の色恋に揺れ人生を狂わされていく物語。
    個人的に恋愛要素はあまり必要としていないのでいささか強く感じられたが、当時の貴族や聖職者、ブルジョワジーや労働者などの思想や価値観などがありあり

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    2020年12月29日
  • 赤と黒(下)

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    ネタバレ

    上巻に続き「どうやってこの話に収拾つけるんだろう」と読んでて気が気じゃなかった。
    最後ジュリヤンが地下牢でレナール夫人と再会し死を運命と受け入れる場面、そこに至る心理描写は圧巻。マチルドがジュリヤンの首を持って弔う場面が好き。マチルドはレディだけど、もののふでもある。

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    2019年03月14日
  • 赤と黒(上)

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    高校時代授業でタイトルだけは習った本。
    フランス文学って恋愛至上主義だなぁと。
    当時のフランスの歴史的宗教的背景が解らないと読みづらい。日本史選択の自分には難しく、世界史選択の兄に度々聞いたものの「世界史は世界史でも俺は古代ローマだから」と言われました。
    そうか高校時代に読んでたら世界史の先生に色々聞けたのか!と閃くも、高校生じゃこの男女の機微と人間心理は絶対理解出来なかったな…人生はままならない。

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    2019年03月14日
  • 赤と黒(下)

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    スタンダール『赤と黒』新潮文庫

    『赤と黒』は、イエズス会と亡命貴族が作り上げた社会に対する痛烈な諷刺の書である。
    (解説より)

    ヘッセの『車輪の下』やバルザックの『ゴリオ爺さん』、ナポレオンに傾倒しているところは『罪と罰』のラスコーリニコフを思い出しました。

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    2015年06月06日
  • 赤と黒(下)

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    フランスの歴史などの予備知識はないのですが、大学の先生がおすすめしていたので読みました。
    社会風刺的な描写についてはほぼ理解できていないのですが、ジュリヤンの何より名誉を重んじる生き方はいいなと思いました。

    先生がおすすめしてたのはそういう点なのかな…?

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    2015年02月11日
  • 赤と黒(下)

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    解説を読んでイエズス会や亡命貴族連中への風刺として書かれたものだと理解しましたが、個人的な実感としては、社会風刺よりも恋愛小説のような印象が強いと思いました。
    レーナル夫人とマチルド、対極に位置する二人の女性に求愛するジュリヤンの描写は、自然の恋と頭脳による駆け引きの恋を鮮明に対置させており、ここにこの時代のフランスに充満した空気を読み取ることができました。
    実在の事件をモデルにして描いたスタンダールの写実的な人間・社会描写は当代のフランスを知る意味で非常に有意義なものでした。

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    2014年08月14日
  • 赤と黒(下)

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    うーん、当時のフランスの社会や文化を知らないせいなのか、よく分からないところが多かったです。
    主人公の性格も、印象がコロコロ変わってつかみきれなかったし、大していい男に思えなかったなぁ。
    レーナル夫人も、もうちょっとしっかりしてくれないとイライラする。

    パリの社交界へ出て、マチルドとの情熱的な恋からラストにかけてはまぁまぁ読めました。
    けど、全体的に冗長で、心理小説の傑作といわれるほど心理描写が巧いとも思えなかった。
    政治的なことや時代的なことがよく分かってなかったからでしょうかね。

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    2013年06月26日
  • 赤と黒(下)

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    下巻に入るとにわかに政治性を帯びてくる。19世紀の王政復古下のフランスにて、権力者が革命の影に怯え自己保身に走る様を批判的に描き出すことでスタンダールの愛憎入り混じった故国に対する思いが透けて見える。そしてまた、ジュリアンの織り成す恋愛劇もまた政治性を帯びてきているように見えるのは気のせいではないだろう。恋愛は決して僕と君だけの世界で完結する様なものではなく、時に不条理で、時に無数のひしめき合う三人称の存在によって脅かされる。ここでは恋愛劇が、時代の風潮と政治性のメタファーとして見事に機能しているのだ。

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    2013年03月26日
  • 赤と黒(上)

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    貧民の身にありながらもナポレオンを崇拝し、類いまれなる頭脳と美貌を持つ少年ジュリアンがブルジョワ階級の家庭教師として雇われ、その覇道の第一歩として年上の夫人を誘惑しようとするが次第に恋に落ちてゆく話が上巻の中心。さすが恋愛大国フランスと言うべきか、飽くなき出世欲を持っているはずなのに、それをいとも簡単に投げ捨てて恋の情熱に己の身を捧げてしまうのは恐ろしくもまた魅力的である。ここで描かれるのはつかの間のロマンスであると同時に決して叶わないすれ違いであり、それこそが絶望的なロマンティシズムの美学なのだろう。

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    2013年03月25日
  • 赤と黒(上)

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    純粋で真っ直ぐなのに野心家の主人公。すぐ感情的になりやすく、思い込みの激しいところもあって、他人を押しのけて上に上がるタイプじゃないのに、成り上がろうという合わないことをしようとするからハラハラする。それはさておき、その背後に描かれている当時のフランスの様子は、現代にも当てはめられることが多くて頷かされる。スタンダールの皮肉にたまにくすっと笑うことも。

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    2012年03月02日
  • 赤と黒(上)

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    全2巻。フランス文学の代表格の一つ。物語の展開は至って平凡そのものだが、恋愛における駆け引きだとか虚栄心だとかの人間の本質を成す感情や心理についてはストレートだが見事に描かれている。訳の言葉遣いがちょっと微妙な気がした。

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    2012年02月29日
  • 赤と黒(上)

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    ネタバレ

    主人公ジュリヤンは出身の身分は低いがイケメンで頭が良い。貴族やブルジョアに劣等感や嫌悪・憎悪を強く感じており、また自尊心が非常に強い。うまく町長の家の家庭教師になるが、美しく純粋な町長婦人を誘惑してしまう。

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    2012年05月24日
  • 赤と黒(下)

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    83/100 No.95「長門有希の100冊」

    結局、ジュリアンの野心は一歩手前で潰える。
    最後の最後に自分の過去に足をすくわれる。
    お天様の下を堂々と歩ける人生設計を立てましょう。
    良い、教訓になりますなー
    上下合わせて1週間かけてるし、本当は、そう簡単な話ではないけどね。

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    2013年12月10日
  • 赤と黒(上)

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    82/100 No.95「長門有希の100冊」

    19世紀フランス文学の傑作。
    たしかに面白い、スラスラっとは読めないが傑作ということだけはある。
    恋愛心理と合わせて、上昇志向の強いジュリアンの心理描写が事細かに描かれている。
    この当りが読んでいて、あきさせないのだろうか。
    下巻も楽しみだ。

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    2013年12月10日