ショーン・フェイのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネット言論でのパニックめいたトランスヘイトに左右されないため、まずはトランスジェンダーの人々がどのような状況にあるかを知るべきだろう。英国の事例が中心ではあるが、解説や訳者解題まで読むことで、日本の状況についてもある程度の理解を得られる。右派のトラスフォビアは今に始まったことではないが、驚くべきはマイノリティ側から社会変革を求める左派にもトランス排除の言説に取り込まれる層がいるということだ。そこにあるのは、かつて白人フェミニズムが犯してきたような権利獲得の力学であり、つまるところ更なる弱者を維持しようとするシステムである。ある程度 フェミニズムを理解したと考えている層にこそ、次なる連帯のために
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Posted by ブクログ
ある日、何かと強い意見がある同僚が、トランスジェンダーへの配慮が行き過ぎているのでは、と言った。オールジェンダートイレとかはやりすぎ。彼らは心の中でだけ思っておけばいい、そこまでは何も批判しない、という。ほとんどマジョリティの要素ばかりの彼のそのえらっそうな言い草に心底腹がたって反論したが、ずっとこれまで遠慮して我慢してきたのに、それはあんまりなのでは、というようなぼんやりしたことしか言えなかった。その時思い浮かんだのは1人トランスの知り合いのことだった。まだトランジションの途中で、ぱっと見て男性だったことがすぐ分かる容姿だった。海外で買い物に付き合ってくれた時、モールのトイレには行けないから
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Posted by ブクログ
ネタバレトランス男性/女性という言葉自体、ジェンダーのカテゴリーは2つだけしかないという考えに異をとなえる人からすると不適。
今日におけるトランスジェンダー問題とは、シスがトランスとの共存の中で発生する問題であり、トランスが直面している問題ではない。
家庭内暴力のシェルターは深刻なまでにジェンダー化されており、トランスを念頭に置いていないため、ホームレスや殺人事件につながっている。
暴力の脅威があるせいで、多くのトランスが自分の外見を変えるか、公共喰うy間を通る仕方を変えるか、どちらかを選ぶように強いられていると感じている。
不遇にある人々から、ラディカルで怒りっぽく、品が悪い人々によって運動が奪われ -
Posted by ブクログ
は~時間かかった…
・UKはトランスフォビックが激しい。NHSの問題もあいまって治療にすごく時間がかかる
・トランスフォビックなフェミニストが政治的に反中絶などの右派的な人と組むことがある
・トランスヘイトの世界的な高まり
・刑務所廃止主義というのがあるのははじめて知った。性犯罪の厳罰化は賛成だが、安い労働力としてこき使われているのも事実
・”プライド”はブランド化され企業のイメージ戦略に使われてるだけじゃない?というのはそう思った。
ややこしいことを持ち出しているというのはそうだし、大掛かりな手術をしてでも性別を変えたいというのはなかなか想像しづらいが、もし自分がそうだとしたらどれほどつらい