ジャッキー・ヒギンズのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ以下の12の知覚をテーマに、それに特化した生き物やそれらの器官が鋭敏な人、鈍感な人、障害のある人、果敢な研究などを通じた知られざる感覚器官の働きをまとめた書籍。
色覚(colour)
暗所視覚・暗視(dark vision)
聴覚(hearing)
触覚(touch)
快感と痛みの感覚(pleasure and pain)
味覚(taste)
嗅覚(smell)
フェロモン感覚(pheromones)
平衡感覚(balance)
時間感覚(time)
方向磁気感覚(direction)
身体感覚(body)自己身体位置感覚
人や生物にはまだまだ未知の部分が多いと共に、生物のもつ知覚のポテンシャルを感じることができてワクワクした。人間も環境に適応する生き物ゆえに、今後AIや身体拡張デバイスによってまた変化していくのだろう。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ目から鱗の連続だった。
本書を読んでよかったと思ったことは、まずはシンプルに知識が増えたこと、そして今までにない視点を得られたことである。
前者は、目には錐体細胞と桿体細胞があり錐体細胞が明るいところで、桿体細胞が暗いところでの視覚を司り、前者は早く、後者は遅く神経回路で処理されるため、それらのいずれかが必ず神経回路に情報を流していることになる状態(1秒に15回の明滅)は光が連続的に点灯していると感じてしまうこと。人間は1分間に100万もの皮膚の欠片を落としているため、嗅覚の優れた動物であればあっさりとかぎ分けられること。ナマズは水中で味を感じて状況を把握していること。目には視覚以外に時間感覚と方向感覚を司る感覚が備わっていること。筋肉が身体の状態を感知する役割も担っておりこれを喪失すると自分の身体を制御できずタコのように勝手に手足が動いてしまうようになること。など。
後者は、人間が世界の中でいかに少ない情報しか得られていないかということ。感覚を感知する機構が整っていても、脳でそれを処理できていなければ感知できない(= 感覚体験の主役は脳!)こと。我々が知らない新たな現象を知覚することは想像すら難しいこと、しかしそれは我々と異なって通常の感覚を保有していない人の体験を知ることで想像できること。動物にはみな環世界があり、自分の感覚体験の外側は想像するのも難しいこと。など。
全く新しい体験をしてみたいし、犬は匂いを人間でいうところの視覚のように世界を理解するための主たる要素として認識していることなどを見ても、別の感覚を持つ存在になるということにきょうれつm -
Posted by ブクログ
人間が周囲の環境や、自身の体の状態を把握するために駆使する様々な「感覚」について、それを12種類に分類し、それぞれの感覚で人間以上のパフォーマンスを持つ動物との比較を通じて、その「感覚」について深堀する1冊。取り挙げる感覚は「視覚(色と明暗)」、「聴覚」、「触覚」、「味覚」、「嗅覚」のいわゆる五感以外に、「平衡感覚」、「時間感覚」、「方向感覚」、「身体感覚」が登場します。
特に面白かったのは後者の4つです。人間が立って歩いているとき、常に「平衡感覚」が作用して倒れないように体を制御しているわけですが、それを私たちは無意識に行っています。だから散歩のとき、「歩く」ことではなく、周囲の景色に意識を向けることができます。
渡り鳥は地球規模での移動を難なくこなしますが、どうやって方向と自分の位置を把握しているのか。それに近い感覚が私たち人間にも備わっていることが本書で紹介されています。
「自分の指で自分の鼻を触る」という、ごく当たり前の動きが、実は自分の体の態勢と、自分の体の部位の位置関係を巧妙に把握して達成できているということを知ると、”意識せずに”できている動きが、いかに多いかを再認識させられました。
そして、これらの感覚を全て司っているのが人間の脳です。本書には様々な感覚器官が登場します。目、耳、鼻や皮膚の神経など多くの感覚器官が周囲の環境の情報を取り込むために備わっているのですが、最終的にはそれらの情報は神経を通じて脳に到達します。だからこそ”目で見ているのではなく、脳で見ている”と言われるわけですが、感覚について深堀するほど、人間の脳の働きの凄さを実感させらられる1冊でもあります。
具体的な動物の例を挙げて人間の感覚の凄さを分かりやすく解説しており、難解な解剖学的な説明も適度に抑えられていて、訳も読みやすく、ストレスなく読み通すことができました。 -
Posted by ブクログ
五感は、紀元前350年ぐらいにアリストテレスが体系化したものがそのまま受け継がれているだけであり、実際はもっともっといろいろな感覚が人間には備わっている。
本書ではそれ以外にも分かってきている12感覚が紹介されている。
著者は、リチャード・ドーキンスに師事し、動物学を研究されたとのこと。
彼に加え、本書のインスピレーションとなった人物には、本書でたびたび参照されているオリバー・サックス、デスモンド・モリスも挙げられている。
他の動物について知ることで人間についての理解をより深められるということがとても分かる内容でもある。
とはいえ、地球上には本当にたくさんの動物がいる中で
それぞれの習性や生きものとしての特徴を深くまで知り比較考察するとなると膨大な知識量だろうなーと思う。
知的好奇心を誘う本でした。 -
Posted by ブクログ
副題に「動物たちに学ぶセンス・オブ・ワンダー」とある通り、動物たちの持っている能力と対比するような形で人間に備わっている能力について書かれている。
人間についての記述はとても興味深かったが、他の生物に関してはあまり興味が持てなかった。
一般的にあまり知られていないと思われるようなことがたくさん出てきて驚いたし、まだまだ未知の領域があるんだと改めて感じた。
特に興味を持った箇所を挙げると、
「四色型色覚」を持つ人がいるということ、
痛みの感覚が欠落している人がいること、
「自己受容体」という感覚があるということ。
自己受容体とは、自分の身体がどのような状態にあるか把握するために必要なものである。それが機能していなければ、自分の腕を正しく使ったりすることができない。しかし、それは目に見えない物であり普段意識することはない。そんな第六感があること、そしてそれは必要不可欠な機能であることは、本書を読んで一番の驚きであった。 -
Posted by ブクログ
【読もうと思った理由】
売れている本ということで興味を惹かれ、そして内容も興味深そうなものだったので、手に取ってみました
【感想】
どの章も、人間の各感覚等に関する内容で、面白く読めたのですが、その中でも「色は外の世界にあるのではなく、人それぞれの中にあり、赤いりんごは外の世界に存在しない」というのが、個人的には一番ガツンと来ました。
少し前に読んだ「唯識の思想」にて知った「一人一宇宙」という概念と一致した上に、本書ではそれは科学的な視点から肯定されたことで、よりいっそう自分の中で「一人一宇宙」という考え方が根付いた気がします。本当に感動しました。
他にも「聴覚が無い生き物は存在しない」という話を読み、聴覚というものに対しての認識を改めたりと、全編通して、結構難しい内容ではあったのでが、とても面白い本でした。
【以下、本文で気になった箇所をメモとして残します】
色は外の世界にあるのではなく、人それぞれの中にある
赤いりんごは外の世界に存在しない
人それぞれの中に赤いりんごはあり、人によって色を認知する性能はばらつきがあるので、人の数だけ赤いりんごは存在する
盲目の動物は数多くいる
限られた嗅覚しかない動物も多い
ただ、聴覚のない動物はいない
音は、エネルギーや物質が存在するところには必ず存在する
誰もいない森で木が燃えたら、燃えている匂いはするのか?結論としては「しない」である。匂い分子自体に匂いはなく、鼻の中の嗅覚受容器に触れて、初めて匂いになる
匂いも人間の中にしか存在しない -
Posted by ブクログ
視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚、ヒトの持つ五感。
これに第六感が加わる、、というのが常識だったが、
この本は、そんなもんじゃない、人間は12の間隔を持つ、
ということを、様々な生物、それもシャコやらタコやらを研究することで
明らかにしていく本。
すごい。
科学の進歩はすごいものだ。
…こうやってどんどん生物、生命の研究が進んでいるのに、
原理主義、2000年前の常識の教えのままでいる、ってのは不思議なんだけどなあ。。
知識の習得を面倒くさがって、遮断して、古い考えに固執している、
としか思えない。芯は変えなくても、状況は把握しないと。
この凄い研究から、そんなことを考えた。
第1章 モンハナシャコと人間の色世界
第2章 ヒナデメニギスと人間の暗所視
第3章 カラフトフクロウと人間の聴覚
第4章 ホシバナモグラと人間の触覚
第5章 ナミチスイコウモリと人間の快感と痛み
第6章 ピライーバと人間の味覚
第7章 ブラッドハウンドと人間の嗅覚
第8章 オオクジャクヤママユと人間のフェロモン
第9章 チーターと人間の平衡感覚
第10章 ゴミグモと人間の時間感覚
第11章 オオソリハシシギと人間の方向感覚
第12章 マダコと人間の身体感覚