河合薫のレビュー一覧
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「定年退職」は今後死語になるかも知れない。それはちょっと昔まで55歳で定年退職と言っていたものが現在では65歳、さらに政府も70歳までは現役で働いてほしい(定年70歳・努力義務が成立間近)、と言っている。裏には年金、医療保険金等の問題があると言うことだが、誰も責任を持って対策を考えていない。現役のサラリーマンで45歳以下は多分年金として掛けた金額が自分に帰ってくるとは思っていないだろうが、現実このままの老齢化社会が続くと現システムは無理なのは誰でも理解でき、その対策を立てておく必要がある。スーパーボランティアの尾畠氏の言う「金は生きるだけあればいい」、健康でいることが何より大切だということを実戦実感している人だと思う。で、一人になったときの対策は、自分で出来る事、出来ない事、自分にとって大切な事を見定めておく必要がある。仕事、家族、健康、仲間など。
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Posted by ブクログ
今(2021.11.7)では以前の暮らしに戻りつつありますが、まだ緊急事態宣言が解除されていない1ヶ月程前(2021.10上旬)に読んだ本です。
平成元年に社会人になった私にとっては、制度がどのように変わろうとも、定年とは60歳というイメージがあります。人によって定年の時期は変わってきた時代となりますが、定年後に向き合うことになる「孤独」には準備しておく必要があると思っています。
コロナ前は当たり前のように平日は毎日出社して外出も多く働いている場所が頻繁に変わっていましたが、コロナのお陰で自宅で一人で仕事をすることが多くなってきました。当然、チーム皆で食べていたランチも独りランチとなり、すっかりと慣れました。そんな私になったからこそタイトルを見て興味が湧いたのだと思います。
以下は気になったポイントです。
・人生後半戦をカッコよく生き続ける人がもっているものは「有意味感」出会う、これの高い人は「自分にとって意味のあるもの」を直感で選別し、ストレスや困難は自分への挑戦だと前向きに対処できる。これを高めれば、自分の「真の誇り」を手に入れることができる(p9)目の前の仕事に完全燃焼することで高まる感覚でもある(p87)
・定年制がスタートした明治後期の男性の平均年齢は43歳前後で、定年年齢は55歳と寿命より長かった。お陰で余熱が冷める間も無くあの世へお迎えが来てくれて幸せだった。昭和や平成時代も米津に浸りながら余生を送ることがギリギリできた。ところが余熱に包まれた心はその現実を直視できない、そして余熱が覚めた時過去の日常が消えたことに今更ながらビビる。肩書き、収入、部下、会議、社員食堂、喫茶室、コンペの約束、出張など、失ったものばかりが目について喪失感に苛まれる。転職や無職の経験があれば、不安定な移行期もなんなく過ごせるが、そうでない人にとって変化は大きな不安である、自分の存在する意味が脅かされてしまうから(p42)
・定年の提示自体が変わってきたご時世で、あえて健康社会学的に定年を定義すると、「ルーティンが断ち切られる日」と位置付けることができる。ルーティンとは、二人以上のメンバーを巻き込んだ観察可能な日々の反復性のある行動で、誰かと一緒にやるのが当たり前になっている「日常」である(p42)
・ルーティンを、計画→実行→成功、とすると「心理的well-being」の強化につながっていく、心の筋肉のようなもので、人生の危機に対処し、乗り越えることで心の筋肉が鍛えられれば、そのあと遭遇するストレスを軽減できる、そのためには「俺が俺がの黄金期を忘れる」しかない(p48)
・脳の劣化は得意分野以外から進む習性があるため「過去の栄光」は最後まで残り続けるという困ったメカニズムも存在する。老化した脳は前頭葉の機能が低下しているので、感情コントロールも苦手であり、横柄な態度や怒鳴りつけることが増える(p68)
・熟練したキャリアでの再社会化(再雇用とは転職である)は、良好な人間関係が最優先課題である、新卒に求められる他の3点(自らに課せられた仕事を遂行、組織文化・風土・規範を受け入れる、組織の一員として相応しい属性を身につける)より大事である(p72)
・相談しにきた女性部下に対して共感の欠如があるとうまくいかない、女性部下は上司に「そうだよね」と共感して欲しかった、女性にとって会話における言葉は「相手とつながる」ことを目的にしているのに対し、男性のそれは「情報交換」である、前者は「ラポートトーク」後者は「リポートトーク」と呼ばれる(p75)
・境界内に、1)身近な人とのつながり(=家族、友人)、2)社会との関わり(=仕事・ボランティア)、3)生命の尊さ(=健康)の3つの要因を含むことが重要である、この3つの回し続けることで、私たちは自分らしい幸せな人生を歩むことができる(p102)
・自分の周りを取り巻く世界から逃げ出すのではなく、自分が納得できる世界を作れば、自然と社会の眼差しは気にならなくなる。納得できる自分でいるために没頭すれば、自分が何に虚しさを感じていたのかさえ忘れる。10個のうちたった1つに向き合い没頭すれば有意味感は高まっていく(p105)
・孤独は自分と向き合う大切な時間でもある、しかし孤独を良い孤独にするには「自分に足りないもの」を受け入れる必要がある。このプロセスは自己受容と呼ばれ、自分のいいところも悪いところもしっかりと見つめ、自分と共存しようとする感覚である。40代以上で自己受容ができている人は、謙虚で有意味感も高い、彼らは決まって周りといい関係を築き周りから慕われる人であった(p124)
・家族友人、会社や趣味の仲間とつながりを持っている人は、健康で長生きで経済的にも成功している人が多く、身近な人といい関係にある人は、生活の満足度が高く、いざという時に頼れる人がいる、という人は幸福感が高く、脳も元気で記憶をいつまでも鮮明に持ち続けている(p143)
・暗黙知はさまざまな不測の事態や「もう無理」という状況を繰り返し経験することで高まるため、年齢とともに上昇し、ピークは70歳と断言する研究者もいる(p181)
・他者を変えることはできなくても、他者との関係性を変えることはできる(p184)
2021年11月7日作成 -
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戦後の日本が絶頂期を迎えたのは1980年代。株価も土地もうなぎのぼり、メイドインジャパンは優れた製品の代名詞となった。国民の給料は上がり続け、マイホームを持ち、世帯を持ち、老後も年金でエンジョイ。
今じゃ考えられない「昭和」という時代があった。その時代の日本を引っ張ったエリートは引き続き、平成の時代でも陣頭指揮を取り続けた。
しかし、昭和頭の彼らは変化する社会に適切な対応を取れていない。成長し続けることのない現代社会での様々な問題、非正規社員、ワーキングプア、介護、ハラスメントなどに真剣な目を向けることはない。
一例をあげれば、経団連は「終身雇用」が今の時代には合わないと否定した。が、「終身雇用」は定年まで雇用するから、その代わりに低い待遇で労働者に働いてほしいという企業側の都合によるものだ。多数が望んだのではなく、一部のエリートたちの理念である。それを臆面もなく否定する「昭和おじさん」たちを著者は批判する。
そして、令和にコロナショックが発生。この社会を揺るがす大問題にも、昭和おじさんたちの無責任さは発揮されるのか。それとも、社会経済の分岐点となるのか。 -
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役職定年後・定年後に喪失感、焦りを抱えて新しい環境に順応できない理由を、それまでの余熱が続き、それまでの価値観、慣習にどっぷりと塩漬けになっているためと、印象に残る言葉で説明をしています。出世という目標を失い、収入と地位が大きく低下し、仲間を失い、日常のルーティンも失う。熱を冷まして、塩を抜く必要があるので、新しい現実にアジャストするのは時間がかかると言うことでしょう。
孤独に陥らず幸せに生きていくためには、新たな目的を定めることが必要であり、それを「半径3メートル以内の人の幸せ」とすれば、良好な社会性を維持し、有意味感を得ることができる。人生における主要な価値が仕事だけの状態を離れて、仕事、家庭、健康が並立していることが必要であり、さらに仕事以外でも何かにおいて成長を目指すことが望ましい、としています。
次の三点が幸せな人生のための要件と理解しました。
・家族を中心とした良好な人間関係
・目的意識を持つことによる有意味感
・自分の成長への努力と期待
生きることは希望を持つことという言葉が好きで、成長が幸せの源泉だと考えていました。それで、人生の最後、ギリギリまで成長し続けるためには、伸ばすパラメーターを乗り換えていくんだと考えていましたが、それだけでは足りないということを確認できたことが収穫でした。 -
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心の奥底で思ってはいても、男性には絶対書けない本
です。
訴えられます。
「女の敵は女」とよく聞きます。
まさに女性であるがゆえに著者は「なんて面倒くさい人達
なのだろう」と声を大にして言えます。つまり言われた側
の敵も、また女なのです。
あ、でも「女は・・・」と性別でくくってはいけないです
ね。それはハラスメントです。男でも女でも「いるいる、
こういう面倒な人」と思って読めば、それはそれで楽しい
本です。
ただ性差の表現はあります。
男性は他者と「する(DO)」
女性は他者と「いる(BE)」ことで「自分の存在」を確立
している下りは納得しました。 -
Posted by ブクログ
働くことに関連する様々な要素をコンパクトにまとめた良書。
色々な考え方を総花的にまとめているというよりも、筆者が自分の言葉で咀嚼して、簡易に語っているところに好感が持てた。
前半は、出世、上司にまつわる話。
出世する人が無能に見える訳、若いころに”職場の意味不明”と思っていたことを出世すると問題なくやりたがる
など、職場あるあるの構造が、シンプルに解き明かされる。
すごく腑に落ち、ある意味、目からうろこ状態。
自分も20年以上働いているけど、ここに書いてあるようなことを実体験として経験しながら、その仕組みに気付けていないということに、自らのニブさをひしひしと感じた。
後半は働くことにまつわる、色々な考え方、要素がテンポよく提示されて、新書でこれだけの範囲をカバーできるってなかなか良くまとまっていてコスパが良い本だと思う。
それぞれの考え方は導入レベルなので、気になった考え方はそのテーマを深めるために別の本を読んでいけばよいと思う。 -
Posted by ブクログ
面白かったけど、ジジイ化を防ぐための処方箋がちょっとしか書いてなかったから-1。
とりあえず、自分も油断してるとすぐジジイになると思うから、本当に気を付けたい。あいさつとか、バカにしてしないような人間にはなりたくないものです。
ジジイ化を防ぐLOVE4原則
【 L O V E 4原則 】 L … L i s t e n (聴く ) O … O v e r l o o k (全体を見つめる ) V … V o i c e (声をかける ) E … E x c u s e (赦す )または E n j o y (楽しむ )
あと気になってのがここ。
> 「シャ ーデンフロイデ 」とは心理学用語で 、 「いい気味だ 」 「ざまあみろ 」と表現される経験を表す言葉です 。嫉妬心や妬みと強く関連し 、自己愛の強い人ほど強く 、その不幸がさほど深刻ではない場合に容赦なく沸き立ちます 。
自分が苦労した分、他の人にも同じ苦労をして欲しいと考えてしまう(苦労しないで出来るようになって欲しくない)という浅ましい考え方が自分の中にあることが判明。こういうの本当に良くない。むしろ、苦労しないで出来るようになった方が組織としてはプラスなはず。