河合薫のレビュー一覧
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人生を如何に生き抜くか。現代50歳以上の人口がほぼ5割となった日本、そして40歳以降の年齢ですでに「老害」と呼ばれている人もあるという。「老害」とは世代の価値観や組織内での地位・行動・判断の差が心理的に出る現象、と言う。世代にはそれぞれに壁がある「40代の昇進の壁」「50代の役職定年の壁」「60歳減給の崖と壁」「65歳切りの壁」と言う。それをまとめて「新世代型中高年」と言い、「年齢らしさ」を問われ戸惑う、「使えないおじさん」「ただ乗りの社員」「職場の妖精」「ヤフー検索おじさん」「働かないおじさん」などの流行語だ、対象となる年齢とその姿勢・行動を悟られる世の中になったのだ。特に「新しいものへの拒否感」「事なかれ主義」「忖度」と言う3大悪癖を持った中高年だと言う。今中高年は「将来」「孤独」「老害」など不安だらけである、と言う。それを克服、悔いのない人生にするためには、自分を理解し、半径3m範囲内(家庭での人間関係・仕事での社会的活動・健康であること)で良い人間関係を作ること、「人生に『今更』と言う文字をなくすこと」所謂、40歳を過ぎたら「利他心」をもち仕事が誰かの役に立つことで喜びを感じ純粋に心を満たす選択をすることだ。「健全な心の土台」
**「半径3mの生活世界」健康社会学者アーロン・アントロノフスキー -
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ネタバレ河合薫さんの「『老害』と呼ばれたくない私たち」を読みました。サブタイトルの「『いい大人』でいようと無理していませんか?」はちょっとキャッチーでした。いつの頃からか、多分管理職になってからだと思うけど、発言しなくなったのは事実です。だから気になって、迷わずポチッとしてしまいました。
私たちは「家庭」「仕事」「健康」という3つの幸せのボールを持ち、どのボールも決して落とすことなく、ジャグリングのように回し続けてこそ、豊かな人生、幸せな人生が実現する。
1972年から約 40年間、研究の指揮をしてきたジョージ・バイラント教授は「幸せとは愛。以上!( Happiness is love. Full stop.)」とたった5つの単語で幸福な人生の方程式を表し、現責任者ロバート・ウォールディンガー氏らは、「健康で幸せな生活を送るには、よい人間関係が必要だ( The good life is built with good relationships.)」と研究を結論づけた。
「身近な人たちといい関係にある人」は生活の満足度が高く、「いざというときに頼れる人がいる」という人は、幸福感が高く、脳も元気で、記憶をいつまでも鮮明に持ち続けた。 50代のときに「いい人間関係」を持っていた人ほど、 80歳でも健康だった。特にパートナーと共に幸せを感じていた人は、 80代になって身体的な問題を抱えていても、「精神的には幸せ」と答えたという。
「私」という存在は、ただ一人で成り立っているわけではない。私たちの個性やあり方は、常に環境から大きな影響を受け、その影響力は想像以上に大きい。幸福な人生を送るには、「共同体の中にいる自分」を見つめる視点が不可欠だ。特に、中年期以降の人生には、極めて重要になる。
社会的評価は魔物だ。社会的地位に固執し「もっともっと!」と際限なく欲望を求めた途端、幸せは遠のいていく。
これらの結果をすべてひっくるめて導かれる答えは、「カネはいくらあっても困らないが、カネだけで豊かな人生が手に入るわけではない」という当たり前だ。
「家庭 =身近な人間関係」「仕事 =社会的活動」「健康 =生存に関わる問題」という3つの幸せのボールを持つ。どのボールも決して落とすことなく、ジャグリングのように回し続けてこそ、豊かな人生、幸せな人生、納得いく人生は実現する。
自分がある人は、自分を取り囲む環境と共存し、集団に埋没せず主体性を持ち続ける。他者を尊重しつつも自分の価値観を大切にするため、上手に折り合いをつけ自分が納得する選択に辿り着くことができる。このようにして、本来的な自己は心の土台を強化し、その土台がまた本来的な自己を支えるという好循環を生み出していく。
「内的な力」は5つのタイプと、それらの土台になる大きな力に分けることができる。①自己受容 =ありのままの自分を受け入れ、共存する力 ②人格的成長 =自分の可能性を信じ、学び続ける力 ③自律性 =自分の行動や考え方を自己決定できる力 ④人生の目的 =どんな人生を送りたいかはっきりし、目標を明確にする力 ⑤環境制御力 =どんな環境でもやっていけるという確信と、周りに影響を及ぼす力
5つの力を回す土台となるエンジンが不可欠だ。それが「積極的他者関係」、温かく信頼できる人間関係を築く力だ。
自分ではどうにもならない雨が降ってきたとき、「傘を貸してください」と手を伸ばす勇気と、差し出された傘を素直に受け取る勇気があればなんとかなる。
「積極的他者関係」こそが、人が生き抜くための底力となる証と言えよう。
「心が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる」とは、プラグマティズムの提唱者の一人ウィリアム・ジェイムズの言葉だ。プラグマティズムは「理論や信念が真実かどうかは、それが現実世界で実際に役立つか、よい結果を生み出すかで判断されるべき」という考え方で、「病は気から」とか「気は持ちよう」といった、単に「こう思うと未来が変わる」という心持ちだけでなく、実際にその考え方を行動に移すことに価値を置く。
厳しい状況を乗り切る過程で、さりげない「利他心」を発揮すると自分に欠けている「内なる力」を強化し、心の土台を再構築する最良のチャンスになる。
他者を助けることで自己肯定感が高まり、感謝されることで自己の存在意義を実感できる。
愛をケチらず、ささやかな「愛」を惜しみなく表現することは、相手の心を温めるだけでなく、自分自身の心を満たす栄養剤になる。
「健全な心の土台」に従って働くことだ。それは、仕事の大小にかかわらず誰かの役に立つ喜びを感じたり、純粋に自分の心が満たされる選択をすることだったりする -
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初めて読む著者の本なので、タイトルから軽妙な社会論かと思いきや、いたって真面目に昭和からコロナ、令和に至るこの数十年の社会の変遷と問題点を考察した本だった。データ分析を元に、いかに社会の分断がすすみ、格差が拡大し、生きづらい国になっているかを概観している。特に真新しい論考はないのだが、分かりやすく解説してあるので、昨今の混沌とした政治情勢につながっている諸問題が再認識される。生産性という単一のモノサシで測るのをやめて、「人を豊かにするのは無駄な会話であり、無駄な時間であり、無駄な空間である」ことを心に留めて、「いつだって人を救うのは『人』だ」の精神で真に豊かな社会になっていけたらいいのに。
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ネタバレ本の帯に、「仕事への熱意、145ヶ国中最下位/増殖する新種の「働かないおじさん」とあり、これってうちの夫のことかも笑?まぁ、私も仕事への熱意があるとは言えないな、などと思いつつ購入。
また、「働き損社会」の影に「ジジィの壁」あり!と書いてあって、これは団塊世代のうちの父のことか?とも思いました。
さて中身を読んで・・・
私も夫も「就職氷河期世代」なのですが、この本によると(まぁ他の本でも言われることですが)、今の40代就職氷河期世代は被害者で、頑張っても報われない無間地獄を生かされている。それに立ちはだかっているのが「ジジィの壁」ということです。
だからやる気をなくして、「無難」「普通」を選択する。確かにその通りかな、と思います。
私も氷河期世代なのでかなり苦労しました。苦労した結果、今のところ仕事(職場)に恵まれたので、それだけで十分、さらなる飛躍とかは望まない、ってなっちゃいますね。夫の場合は、企業なのでもうちょっと仕事に欲があってもいいはずだとは思うけど、多分私(妻)に安定収入があるから仕事への熱意・貪欲さが欠けているのではないかと思う。更に仕事よりは子どもと家で過ごすことが好きなので(←これは本書のテーマとは関係ない)。
興味深かった内容↓
働き過ぎと言われていた日本人。オイルショックから立ち直る時期に、長時間労働が当たり前になってきた。そして1970年代後半、中間管理職の突然死が散見されはじめ、ある産業医が「過労死」という概念を発表。すると医学界から「過労死なんて病名はない」と批判され、遺族が労災を申請しても一向に認定されなかった。その状況に立ち上がったのが、弁護士で、裁判で次々と勝訴を勝ち取り、1988年頃には「過労死」という言葉が社会に広まった。
何事も、最初に気づいて、行動を起こした人たちの苦労や努力で、世の中が変わっていくのだなぁと思った。
また、「働く」は意義あることだが、多くの人は今、お金のためだけに我慢して「労働」をしている。つまり働かされている。働いて心理的報酬を得て、有意味感を強くするには・・・
1.「普通」を疑う
2.仕事はカネのためだと考えない
3.仕事にやりがいを求めない
4.年齢を言い訳にしない
5.信頼されようと思わない
6.愛をケチらない
とあり、特に「仕事はカネのためだと考えない」の説明の中の以下のことが心に残りました。
人は「仕事」「家庭」「健康」という3つの幸せのボールを持ち、これらを一つも落とさずに、ジャグリングのように回し続ける働き方・働かせ方をしないと幸せにはなれません。(中略)私たちは境界の内側にある「自分の人生にとって大切なもの」を握りしめていたいと願うからこそ、いかなる困難や苦悩に遭遇しても最善を尽くし、大切なものが境界内にちゃんとあることで幸福感を手に入れることができる。
まさに私は、その3つのボールを必死でまわしている日常だな、と思う。みんなそうかな、と思う。そしてこれからも頑張って回し続けるぞ!と思う。
フロイト:愛と仕事、仕事と愛、それが人生のすべて -
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SOC…Sense of Coherence 首尾一貫感覚
人生にあまねく存在する困難や危機に対処し、人生を通じて元気でいられるように作用する、人間のポジティブな心理的機能。
著者の言うジジイにはなっていないと信じているが、そうなる要素は必ず持っていると思った方がいいだろう。この人僕よりも1つ上で、時代の流れに乗っただけで乗り切れる世代なのに自分で目標を設定し、それを努力で達成するなんて立派だと思う。世代的に大ジジイだと思うけどそうなってないし、緩い若者にも厳しい言葉を発することができる。
自分の反省としては、足を引っ張ったりハシゴを外したり、というバカなことはしていないけれど、会社にたくさん居る残念な人達のことを本当に駄目だと思っていること。相手にしないこと。そしてそれを一部の友人と共有しようとすること。
もっと超越したところで仕事をしていこう。動く前に考えることが多いので、これからはTake action right now ! で行こう! -
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ネタバレ「40歳でなにものにもなれなかった」人に向けた中年以降のキャリア論。表紙に「この本は、まっとうなキャリア本ではない」と書かれている通り、キャリアを築くことに必死な人よりも、いわゆる役職に就くといった意味でのキャリアにとらわれるよりも、やりがいを感じて働きたい人向けにオススメの本。
個人的には共感する部分も多く、新たな気付きというより、あなたの路線でいいんだよ、と後押ししてもらえた気にもなり、苦笑しながら楽しく読めた。
以下、個人的共感ポイント(抜粋)
〇「年をとれば楽になる」は大間違い
・上司を追いつめる"ゆとりモンスター"
・部下が最大のリスク
〇今の上の世代はまったく参考にならない
・アンチロールモデルはいる
⇒やらないことを決める参考にはなる。
〇上にも下にも気を遣わないといけない
その他、米国の戦略情報局(CIAの前身)が敵への妨害工作の手法として作成していた、"サボタージュマニュアル"に記載されている内容が、日本の会社あるあるで笑えたが、一番感銘を受けたのは「最後に」のメッセージ。
"何者であるとか、何者じゃないとかどうでもいいのです。「私」の大切なものを知る、好きで好きでたまらないものをあきらめないことが重要です。たったひとりでも「あなたは私の大切な人」と心から思える人がいれば、あるいは、「あなたは私の大切な人」と言ってくれる人がいれば、「人生思い通りにはらなかったけど・・うん、結構おもしろい・・、そうね、私にとってはいい人生だったよ」と必ず思えます。" -
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定年後の孤独を書いた本ですが、人生を幸せに導くあり方を、定年に焦点をあて、書いた本です。
文章は読みやすく、サラッと読めました。
個人的感想メモです。
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自律的で自己決定できている人は、承認欲求に流されずたくましい。
自律的で自己決定できる人があれば、会社と自己を一体化させ、依存するのでなく、会社と自分を共存させることができる。
自己を信じ挑み続けることができる。
会社に忠実な組織人ほど自律性が脆弱で「会社員でいること」が目的化し、自己の存在意義があやふやになる。
組織人としてでなく、「仕事人」として働くべき。
男は会話に結論を求め、女は共感を求める。
男は家族を養うために働き、女は経済的自立と社会とのつながりのために働く。
男は困難な仕事への挑戦や昇給昇進のため働くが、女は良い人間関係や仕事と家庭の両立のため働く。
男は組織人になりがち、女は男より「仕事人」になっている。
バブルの頃など以前の会社は社員のために何とかしてくれた。そんな時代は終わり、会社は個人のために何もしてくれない。
会社への所属感を薄めるべき。
会社は何もしてくれないのに、「何とかなる」と楽観すべきでない。昔はそれでもよかった。会社にぶら下がれば何とかしてくれた。
会社にぶら下がる=外に依存する。のでなく、自ら決定し幸せに向け行動すべき。
自分がやりたいことに没頭すればいい