町田尚子のレビュー一覧

  • ひげよ、さらば 上

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     本作品は、上野瞭さんの名作長編小説(1982年発行)で、宮部みゆきさんが「児童文学の極北」と紹介しています。1984年に人形劇としてNHKで放送、最近舞台化にもなっているようです。
     本書は2023年に発行された三分冊の新装版。3冊並べると1枚の絵が完成する町田尚子さんの装丁画が魅力的です。

     さて上巻(はじまりの巻)です。記憶喪失のヨゴロウザが、猫の集落「ナナツカマツカ」に辿り着くところから始まります。理想を掲げる片目に拾われて相棒となり、勝手気ままに暮らす猫集団のリーダーに祭り上げられていきます。

     ヨゴロウザは思慮深く、リーダーは必然だったのか? 仕向けた片目は何者なのか? 記憶喪

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    2025年12月01日
  • ひげよ、さらば 上

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    推しの町田尚子の絵があるというだけで借りた本。40年ほど前に人形劇としてNHKでテレビ放送されたらしい、児童文学小説の大長編である。
    町田尚子の絵を得て蘇ったとある。全3巻の上。
    記憶を失った猫、ヨゴロウザを主人公とする大冒険譚というか、妙に哲学的な思考もする猫たちの群像劇であり、面白い。

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    2025年10月08日
  • ひげよ、さらば 下

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    589ページ
    10月5日〜10月20日

    ヨゴロウザは、気づいたときには池の縁にいた。そこで片目と出会い、犬たちとの縄張り争いに巻き込まれる。時には片目の相棒として、時には猫たちのリーダーとして、そして一匹の猫として自分の弱さと向き合うヨゴロウザ。犬たちとの闘いを制したあとに訪れたのものは…

    読み応えがあった。絵本だと思って予約したのに、分厚い文学書が予約本の棚にあるのを見つけた時には、何かの間違いかと思った。猫の描写がかわいらしくて、それでいてケンカやケガの様子が生々しく描かれてもいた。少しずつ物語に引き込まれていった。なぜヨゴロウザが記憶をなくしていたのかがラストでわかり、エピローグでは

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    2024年04月09日
  • ひげよ、さらば 上

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    町田尚子さんの絵が好きなので装丁に惹かれて読んだ。3巻まとめて一枚の絵になるので何度も並べて眺めた。
    読みながら登場してくる猫をこれがヨゴロウザだな、これは歌い猫?と確かめながら眺めた。
    中央の茶色の猫は初め黄金猫かと思ったけど、さがし猫が正解なのでしょうね

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    2023年06月12日
  • ひげよ、さらば 上

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    町田さんの表紙に惹かれて、新版を読むことに。上巻は、まだ序盤。はじめ、登場する犬や猫やネズミの名前を覚えきれなくて、物語に入るのに時間がかかった。後半で、物語が動き出し、なにやらたくらみのある感じが、先は先へと読み進ませる。いいところで、次巻へ。主人公のヨゴロウザの記憶は戻らないままで、不安感いっぱい。
    長い物語だけれど、後半まで読み進めることができれば、面白さを感じられると思う。
    人形劇で放映されていたし、舞台劇もある。1980年代に出版されている、骨太の物語。
    中学生以上

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    2025年07月27日
  • ひげよ、さらば 下

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    話は猫の話だけれど、人間社会にも通じるような内容。他人とは完全にはわかり合うことができないということ?児童書だが、子供が読むと感じ方は違うのか興味深い。

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    2025年06月10日
  • ひげよ、さらば 上

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    少し中だるみするシーンもあったが、全体的に面白かった。
    大人の感性を持った子供の為の、子供の気持ちを持った大人の為の寓話といった感じでしょうか。

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    2024年09月23日
  • ひげよ、さらば 下

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    3巻を通して思ったのは、「これ、児童文学⁈」
    騙し騙され、隠し事やはかりごとはあるし、リーダーという責の孤独さからマタタビに酔い潰れたり、とそのまま人間社会に当てはめてもいいような内容。片目の最後はこれでよかったのかと、消化不良のような思いもあるが、ひょっとすると片目は、ヨゴロウザが記憶喪失になった原因を知っていたのかもしれないと言う考えも捨てきれない。我が家にも猫がいるが、時々、こいつはなんでもわかっているんじゃないのか?と思う時がある。いつもは寝てばかりだけども。
    本編とは別に、犬と猫の習性の対比も面白かった。猫は、やっぱり犬とは相当違う生き物だ。

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    2025年10月30日
  • ひげよ、さらば 中

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    ヨゴロウザがハリガネ率いる犬達と戦い、死線をくぐり抜けた末に得た考えとは、、、。たった1人で、なにもかも背負おうとしているかのような、ヨゴロウザの頑なさやひとりぼっち感が漂う巻。
    闘いは激しく表現されて息もつけないが、ヨゴロウザのジレンマや辛さに共感するのは、児童書としては少し難しいかも。

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    2025年08月06日