朝宮夕のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ブク友の皆さんの本棚を眺めて、ずっと読みたかった本。
以前、テレビで納棺師のお仕事密着番組を見たことがあって、登場した納棺師さんはご自身のお母さんの葬儀のメイクで感じた違和感や寂しさがきっかけでこの仕事に就かれたと話されていた。特殊な仕事だけに自分の体験から…という人が多い職種なんだろうか。
この本の登場人物達も訳ありの人が多い。
それぞれが寂しさや後悔、生きづらさを感じながら、仕事にはプロとして向き合う姿が格好いい。同じ気持ちで働く仲間、そして仕事を通して見えてきた景色、そこに希望が感じられて、読み終える頃にはこちらまで前向きな気持ちになっていた。
遺体の描写がめちゃくちゃリアルだなと思った -
Posted by ブクログ
大切な人が突然亡くなってしまう…
それは事故や事件、自殺かもしれない
それでも私なら顔を見て、触れて、お別れしたいと思うが、その場合きれいな姿とは限らないだろう。
この本には、損傷の激しいご遺体に復元処置や特殊メイクを施し、ご遺族が対面出来るようにする納棺師という職業が描かれている。
登場する五人の納棺師たちはそれぞれ、心に大きな喪失感や痛みを抱えて生きている者たちだ。
精神的にとてもハードな仕事だと想像するが、ご遺族がこれからを生きていくために必要で、大切な仕事なのだと思う。
おびのりさんのレビューで、登場人物たちの名前が薄明かりの時間を表す言葉だと知り、早速目次を確認した。 -
Posted by ブクログ
人生の最後を考えるとき、家族に看取られながらとか、病院や介護施設で、とかを大抵想像する。突然の最後を迎える可能性もあるのだけど、想像するときにはその可能性を見ないようにしているかもしれない。
あんまり考えたくないから。
この物語は、特殊な状況で亡くなられた方を専門に扱う納棺師のお話である。
顔が欠けていたり、損傷が激しかったり、体が棺に納められないような形になっている方を、棺に納めて見せられるようなきれいな状態にしてご遺族にお渡しする。
納棺師といえば『おくりびと』という映画のイメージだったけど、亡くなり方も多種多様であればこういう処置が必要なのは当然。それなのに、そういうことを想像したこと -
Posted by ブクログ
また装丁だけで手にとった作品です。
オイラは救命救急センターの夜間受付を長くやっていました。
それも三次救急といって、最も重篤な患者さんの救命を試みるセンターでした。
いわゆる「力及ばず」という医師の言葉を何度も聞き、患者さんのご家族の号泣を何度も聞いてきました。
死亡診断書(死亡検案書)に何回公印を押し、ご家族にお渡ししたか…。
そして圧倒的に女性陣が多い職場で、エンゼルケアを終えたご遺体を冷凍庫に運び入れるお手伝いも、男性職員として何回したことか…。
この作品はそのことを思い出させる(忘れたことはないですが)内容でした。
なのでオイラの星5つの時の締めセリフは使うのは好ましくないと -
Posted by ブクログ
ブクトモさんで読んでいないのが私だけになってきて、焦って本屋さんで新品購入しました^^;
探すのに苦労しました。そこそこの大きさの書店ですが、在庫一冊しかありませんでした(ー ー;)
損傷の激しい遺体を修復する納棺師たちの姿を描いた作品。
このお仕事は、みんみんさんおすすめの「吸血鬼と愉快な仲間たち」で出会っていた為、それほどの目新しさを感じることもなかったです。
それぞれ問題を抱えた社員さんたちが、人の死を通して、『生』に向き合う姿が描かれていました。
大きくは無いですが、静かに余韻の残る作品かなぁ*( ᵕ̤ᴗᵕ̤ )*
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この三連休で、毎年恒例の京都に -
Posted by ブクログ
ページを捲ると“装画なたり“と記されていた
手が印象的なイラストレーターさん
数ページ読むと、この手が何を行なっているのかがわかる
納棺師といえば、映画『おくりびと』のイメージだが、ここでは一課がそちらの仕事
この作品の主人公は二課「特殊復元処置衛生課-遺体の顔の復元やメイクをして、損傷した遺体の顔を遺族に対面できるようにすることが目的」の5人
その5人の名前にちなんだ5つの章からなる構成
予想以上の遺体の状態に、読んでるこちらの顔も歪みがち、でも彼らの技術で復元していく様が浮かんでくる
こんなにリアルに損傷した遺体の状態を思い浮かべながら読むのは今までに無い体験だし、どこか遠くに感じてい -
Posted by ブクログ
新人の作家さんとは思えないほど、読みやすい文章でした。
内容は死を扱う納棺師のお仕事小説。しかも、ただの納棺師ではなく、事故死や自殺などで亡くなった状態から元に復元する仕事。筆者の実体験から生々しい表現もあるが、自身では経験がない仕事なので凄く勉強になった。
読み終わって少し残念だなと思った点は、
・有明課長の子どもが亡くなった件のエピソード掘り下げが浅い感じがした
・同期だった望月さんが独立した理由は?
・東雲の入社志望理由が弱いような
・装丁は"空"のが良いのでは?
勝手な思い込みで、東雲が納棺師を志望した理由を詮索しながら読んでいたけど、納棺師を志望した理由に深