松下安武のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
気恥ずかしくて誰にも言えず、一人スピリチュアルな事を考える夜。人生とは、宇宙とは何か。そんな壮大な思索のお供に最適な一冊。とことん一緒に悩んで、思考の助け舟を与えてくれる。「答えはない、有力な候補としての仮説があるのみ」という姿勢も清々しい。
もしかすると宇宙は9次元で最も有力な説は超ひも理論だという事だが、私が知る限り、この説をスーッと理解させてくれようなる本にはまだ出合っていない。残念ながら、本書も同じ。だが、入れ子構造だとかパラレルワールドの存在だとか、はたまたドラクエのような平面世界の海の果て(突き当り)からループする挙動の喩えまで、難解な思考に少しずつイメージを与えてくれる。
光 -
Posted by ブクログ
大変面白かった。
元々電子の量子的性質については本で読んだことがあったが、分子結合した時に元素の種類によって結合の仕方が違ったり、自由電子として原子に束縛されないなど、ちょうど電子入門をかじったばかりの人間にとってワクワクするような内容だった。
電子にまつわる歴史面が一番読みやすかったが、第4章と第5章辺りも面白く、化学と半導体という現代生活に欠かせない知識だったため、身近なこととして読むことができた。ただ、未だに半導体とトランジスタはイメージが掴めていないので再読必須。
雑学もまあまあの頻度で出てくるので息抜きしながら、というより感心しながら読めた。
とにかく宇宙の精密さと不可思議 -
Posted by ブクログ
ネタバレマルチバース宇宙論についての一般向け解説書。おそらくこれ以上やさしく書くのは難しいと思うがそれでも理解が難しいところはある。著者が科学編集者ということなので、客観的な視点で理論を紹介・説明しているのではないかと感じた。入門書・知識の整理に良い本。
【目次】
1 私たちの宇宙――ユニバース
第1章 宇宙はどのくらい広いのか
第2章 宇宙は無限か有限か
第3章 「無」からの宇宙創成
第4章 宇宙を超巨大化させた「インフレーション」
2 無数の宇宙――マルチバース
第5章 親宇宙から無数の子宇宙が生まれた
第6章 私たちの宇宙は“幸運”なのか
第7章 物理学史上最大の微調整問題
第8章 超ひも理 -
Posted by ブクログ
「電子」のことを知るには、物理学を学べばいいと思っていた。
原子核(陽子・中性子)の周りを回っている、マイナスの電荷を持った小さな粒が「電子」、くらいに捉えている人が多いと思う。
化学や生命科学での「電子」の役割を少し知って、「電子」とは何者なのかのイメージが変わってきた。
昔は化学と言えば、無機化学と有機化学に大きく2分されていた。
今は細分化が進み、物理化学、生物化学、分析化学などができている。
量子力学を応用した量子化学というアプローチもある。
「電子」の働きに着目して化学反応を見直すと、新しい発見があるに違いない。
いろんな化学反応の様子を知ることで、生命活動の仕組みの理解も深ま -
Posted by ブクログ
電子についての本。
電子は身の回りのあらゆる事象の背景にある。電子機器を動かしているのはもちろん、「光」や「色」を生み出しているのも電子。「光」「色」を感じる神経を伝わるのも電子による。ありふれた電子だが、悲しいかな僕は電子について実はよく知らない。
この本を読んで電子について多少なりとも理解できた。が、ますます理解できなかったところも多い。
電子は原子の構成要素であり、100種類以上ある原子には電子が必ず含まれており、電子が原子の性質を決めている。つまり電子の数によって原子の性質が変わる。なんで?不思議に思う。
そもそも電子ってどのくらいの大きさなの?
大きさは記載がないが、質量(重さ)