香坂鮪のレビュー一覧

  • どうせそろそろ死ぬんだし

    Posted by ブクログ

     元刑事の探偵である七隈とその助手である律が招かれた洋風建築「夜鳴荘」。そこでは医師でもある発起人の茶山をはじめとして、〈かげろうの会〉のメンバーたちがオフ会を開いていた。医師から余命宣告を受けた者たちが集まる会で、やがてひとりが突然、命を落としてしまう。その死には事件性はあるのか。そしてあるとすれば、『そろそろ死ぬ』予定の人間を殺す必要があったのか――。

     というのが、本書の導入。『もうすぐ死ぬはずの人間が何故、殺された(?)のか』という魅力的な動機の謎を中心に据えた作品で、最初聞いて頭に浮かんだのは、法月綸太郎「死刑囚パズル」と鳥飼否宇『死と砂時計』みたいな作品だったのですが、終わってみ

    0
    2025年10月16日
  • みんななにかに縋りたい

    Posted by ブクログ

    ミステリーとしては好き嫌いが分かれそうだが、個人的には納得感が高くて好きな作品。

    「依存症患者が回復プログラムで孤島に集まる」という設定に惹かれるし、その設定が活かされている内容。
    私はミステリーを読んでいるときに、あまりに現実離れした殺人現場が用意されていると、「なんで犯人はわざわざこんなに手間のかかる殺し方を?」と白けてしまうタイプ。
    今作はそこに納得のいく理由がある点が好みだった。

    依存症を非常に丁寧に描いているなあ、と思ったら著者が現役の医師!
    シリーズ一作目を読めていなかったのでそちらも楽しみに読みたい。

    0
    2025年10月06日
  • どうせそろそろ死ぬんだし

    Posted by ブクログ

    書き方のトリックが素晴らしい!私は3回騙されました。
    著者の誘導(ミスリード)が刺さる。納得のこのミス大賞。
    やはりおそろしいのは人。

    0
    2025年10月06日
  • どうせそろそろ死ぬんだし

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    余命わずかな人の集まりで事件が起こる。そもそも殺人事件なのか、余命わずかにもかかわらず、わざわざ殺す理由は何なのか。
    序盤は語り手に違和感を感じて、なんだか読みにくいと感じたり、探偵役は誰なのか分からず混乱したりもあったが、文章自体はスラスラ読めて、読み進めていくうちにその違和感も含めて伏線だったのかと脱帽。何度か戻って確認しちゃいました。

    0
    2025年04月14日
  • どうせそろそろ死ぬんだし

    Posted by ブクログ

    まんまと引っかかった。
    騙されていたことがわかると、思わず「えっ」と内心声を上げていた。声を上げた場面は2度ある。
    二転三転と展開していくごとに面白く、手法としてはアガサクリスティもあの名作で使っているけれど、それでも全く気が付かなかった。
    違和感は確かにあった。
    たとえば彼の性格、たとえば検死の場面…
    真相を知った後で、最初から読み直すとその違和感も解消されてくる。
    個人的には、若干登場人物のセリフが、誰が言っているのか分かりづらいところがあったし、タイトルの伏線回収はやや強引な気もするけれど(えっ、なぜその人がその人を?)意外性で言えばここ最近読んだミステリの中でも上位に入る面白さだった。

    0
    2025年10月18日
  • どうせそろそろ死ぬんだし

    Posted by ブクログ

    小説ならではのトリックが何個も仕掛けられていて贅沢な種明かし。最近多い感動モノではなく、淡々と進められていく話に爽快感を感じる。トリックのための前置きが少し長く感じるが、後から読む二重の楽しさを取ってあるのだと思う。

    0
    2025年10月12日
  • どうせそろそろ死ぬんだし

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    著者初読。パイセン本。

    香坂鮪著『どうせそろそろ死ぬんだし』は、一見すれば軽妙なタイトルに反して、深い人間理解と存在への洞察に満ちた一冊である。物語は「死」を軸に据えながらも、決して暗く沈むことはない。むしろ、その背後に潜む「生きるとは何か」という問いが、読む者の心を静かに揺さぶり続ける。

    本作の魅力は、巧妙に張り巡らされた構成と、読者の思い込みを見事に裏切る仕掛けにある。何気ない描写や台詞のひとつひとつが、終盤で鮮やかに意味を持ちはじめる瞬間には、まるで霧が晴れるような快感がある。特に後半の展開は圧巻で、伏線が収束していくさまは、論理の美と感情の衝突が同時に訪れるような読書体験を与えてく

    0
    2025年10月08日
  • みんななにかに縋りたい

    Posted by ブクログ

     孤島の別荘で行われる恋愛依存、ゲーム依存など様々な依存症の患者を対象とした依存症回復プログラムの最中に起きた密室殺人が起き、捜査を進めるうちにちぐはぐな不可解さが浮き彫りになる一風変わった館ミステリー2作目で、作中の密室講義や「なぜ犯人は事件発覚を早めるような行動に出たのか?」という謎に対する解決編が印象的だった。

    0
    2025年10月06日
  • どうせそろそろ死ぬんだし

    Posted by ブクログ

    「このミステリーがすごい!」大賞の文庫グランプリの作品ということで期待して読みました…終盤までは「?」と思う程起伏もなくストーリーが進んでいきましたが終盤に怒涛の展開で「そうきたか〜」と唸りました

    0
    2025年09月26日
  • どうせそろそろ死ぬんだし

    Posted by ブクログ

    主人公が独特。その横にいる、弟子。みたいな人が支えてくれてて、面白い。意味わかんないこと言ってるかもだけど、考えてみたら繋がってくる。少し難しい話でもあったけど、2回くらい読んだら理解できた。ミステリーって感じ。

    0
    2025年09月19日
  • どうせそろそろ死ぬんだし

    Posted by ブクログ

     余命宣告された人々が集う『夜鳴荘』で行われる交流会で起きる不審死と、もし殺人であれば「なぜ余命僅かな人間を殺したのか」というホワイダニットが融合した外連味満載の館ミステリーで、最後まで企みに満ちた仕掛けが施されていて面白かった。

    0
    2025年09月17日
  • どうせそろそろ死ぬんだし

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    叙述トリックは歌野晶午を思い出した。
    七隈が皆んなが自己紹介する前に橋本って書いてる部分も意味があったんだな。

    0
    2025年08月28日
  • どうせそろそろ死ぬんだし

    Posted by ブクログ

    読みやすかった。人物の心情はさておき、展開がどんどん変わるのは面白かった。
    ただどっかで見たことがある感じはした。

    0
    2025年08月16日
  • どうせそろそろ死ぬんだし

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    うーん…
    東野圭吾の仮面山荘殺人事件を読んだ後だったので、けっこう似てしまってるな、と。
    登場人物の会話?セリフ?がいまいち区別されずに書かれているので、誰が話しているのかわかりにくかったかな。
    可もなく不可もなく、みたいな作品でした。

    0
    2025年11月29日
  • みんななにかに縋りたい

    Posted by ブクログ

    プロローグから孤島のミステリー感誰か殺されるぞ!の出だし。他と少し違うのが集められた人がみな依存症の克服回復を願うってところ。依存症もいろいろある。詳しく書かれててそこがミステリーより深読みした。

    0
    2025年11月22日
  • みんななにかに縋りたい

    Posted by ブクログ

    シリーズものの2作目と知らず、こっちから読んでしまった。
    ミステリーの内容よりも依存症回復プログラムを登場人物と一緒に受けている感覚になって、依存症について考えさせられた。

    0
    2025年11月20日
  • みんななにかに縋りたい

    Posted by ブクログ

    あらすじはとても好みだったが、物語が淡々と進み盛り上がりにかけ、トリックにこだわりすぎてる感じがあり、しかもよくわからなかったのが残念だった

    0
    2025年11月15日
  • みんななにかに縋りたい

    Posted by ブクログ

    様々な依存性の方々が 孤島で再生プロジェクトに臨む
    しかし依存から脱却する為に島を訪れたのに
    次々と人が亡くなって行く!自殺、事故、他殺?
    それぞれの依存性が他者に与える影響?
    事件の真相も大事だが!
    何に縋って生きてしまっているか?まだ縋り続けてしまうのか? 
    読後も自分にも問われるテーマがのし掛かる?

    0
    2025年11月11日
  • どうせそろそろ死ぬんだし

    Posted by ブクログ

    SNSで人気の本だったから!
    という理由で購入したのに、日に日にこの本の評価が「ミステリーとしていまいち」とか「医学的には良かったけど…」というものになっていき、低評価なのが目につくようになって、少し手が遠のいていました(せっかく買ったのにね!)。

    わたしはそこまでミステリーというものに拘りもなく、普通に1つの読み物として面白かったと思いました。
    ただ、途中突然桜子さんが暴走したかのように見えてしまいましたが、最後までそれなりのテンポで読むことが出来ました。

    そして毎度わたしは頭の中でその小説の光景を思い浮かべるのですが、七隈さんも想像と全く違っていたのが最後の方で分かり、また最初から読み

    0
    2025年11月03日
  • どうせそろそろ死ぬんだし

    Posted by ブクログ

    タイトルに出オチ感あり。設定はよかったんだけど…一瞬心掴まれたが、そこがピーク。色々とわかりにくいのは致命的。二周目、伏線を追って少し挽回できたかな。色んなミステリを薄口で詰め合わせましたって感じ。

    0
    2025年11月02日