社會部部長のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
すごく勉強になりました。歴史と関連づけると腑に落ちることばかり。
基本となる考えとしては
•世界には海洋国家と大陸国家がある
•勢力均衡には一国だけが強くなり過ぎないこと
•隣国を恐れ互いに武力増強してしまう安全保障のジレンマがある
•攻撃有利性があると戦争になりやすい(攻撃することで自分を守ること、逆は防御有利性)
•攻撃、防御の判別性が曖昧だと戦争は起きやすい(行動が予想できない)
以上の考えに地理的な「距離」「地形」「海」が関連して各国の利権であらゆる行動が起こる(絶対悪と考えると戦争になってしまう)。起こす行動の主なものに「戦略縦深」(国の中枢を守るため国境の距離を保つこと)と「緩衝地 -
Posted by ブクログ
地形が国の運命を決める――「地理」という檻の中で、世界は動いている。
地政学には以前から興味があり、人気のある本ということで手に取りました。
本書では、「国の行動は地理によって制約されている」という視点から、アメリカ・ロシア・中国・日本など各国の思惑を読み解いていきます。
内容としては驚くような新発見というよりも、「そういう理由だったのか」と納得できる説明が多く、非常にわかりやすい印象でした。地理という一見動かない要素が、実は歴史や政治、そして人の意志をも左右しているという考え方には説得力があります。
私はもともと戦略や作戦を考えるのが好きなタイプなので、地政学の思考法が現代のビジネスや -
Posted by ブクログ
本著は地政学(国や地域の政治・経済・安全保障が、その地理的条件――たとえば地形、資源、隣国との距離や地帯――によって根本的に決定や制約を受ける)を知ることで世界情勢や大陸国家と海洋国家の課題と行動を読み解くことができる入門書である。現代(2025)で今なお続くウクライナやロシアの戦争についても触れており地政学的にどうして戦争が起きるのかを解説する。
地政学とは少なくとも義務教育では習わない。全国を探せばどこかの学校ではカリキュラムの中で教えているところもあるだろう。地政学とは何なのか。何故、小中高で学ばせないのか、地政学の性質として「国家戦略」「軍事・安全保障」などを扱うため、知識が浅い状態で