社會部部長のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
地政学とは、戦争を正当化する学問ではない。
むしろ戦争を避けるために、現実を直視させる学問だと理解した。
地形・距離・資源・海峡・緩衝地帯といった
変えられない条件の上で、国家は行動せざるを得ない。
この制約を無視した理想論は、結果として悲劇を招く。
「戦わずして勝つ」「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」
という古い言葉が、現代でも通用する理由がよく分かる。
地政学は情報戦の根底であり、
対話と抑止によって安全保障のジレンマを軽減するための知性だ。
戦争は最もコストが高く、最も無能な選択肢である。
だからこそ、政府も国民も、
この不変の学問を土台に未来を考えるべきだと感じた。
アメリカ -
Posted by ブクログ
表題に「あの国の本当の思惑を見抜く」とありますが、地政学とは国の指導者がどのような弱みや不安を持っているのかを解き明かすものだと理解できました。
「地政学」というと、何か戦争を準備したり、侵略の計画をする学問のようかイメージが私にはありましたが、全く違う。
相手の思惑を見抜くことで、現実に横たわる問題点を共有し、無駄な争いごとを防ぐための学問が地政学なのだと。
この本はとても読みやすく、中国、ロシア、アメリカなどの思惑を理解できました。
近年、ロシアのウクライナ侵攻や中国の南シナ海侵攻、台湾問題、アメリカのベネズエラ大統領逮捕などの私のとらえ方が変わりました。
よい本でした。
ありがとうござい -
Posted by ブクログ
地理の重要性を理解した。
学生時代は、社会科の中で一番学ぶ意義を感じられなかった教科だったが、一国の行動原理の根幹を形作る重要な要素であることを本書を通して理解したので、勉強しなおしたい気持ちに。
地理は歴史、政治、国民性など様々な要素に関連する重要な学問だ。
内容としては、以下が非常に印象深い。
・大陸国家と海洋国家の行動原理
→大陸国家は領土拡大
→海洋国家は大陸国家の領土拡大を防止
・アメリカが世界の警察と呼ばれる理由
→大陸国家の台頭を防ぐ
・国家にとって、緩衝地帯が重要である理由
→東欧
→朝鮮半島
→(アメリカにとっては)日本、フィリピン、ハワイ
・戦争の歴史は繰り返 -
Posted by ブクログ
大変面白く読めた。興味のあるところに付箋を貼って行ったら、ハリネズミみたいに付箋だらけになってしまった。
アメリカ、中国、ロシア、日本の4カ国の地理的条件から見た行動原理を解き明かす。
簡単な例で言えば、陸地で隣り合う国は領土問題や戦争になりやすい、山で守られたスイスは防御有利に働き、戦争に巻き込まれにくい、など、各国には与えられた条件がある。
それに応じて、各国は自分の生き残りのためにそれぞれが合理的な行動をとっている。
なぜアメリカは「世界の警察」と言われるくらい全世界に基地を持つのか、なぜロシアはウクライナを攻撃したのか、など…日本人だけの目線では理解できない行動にも、各国ならではの行 -
Posted by ブクログ
・地理の宿命を人間の意思で克服することは可能
・理想を捨てず、現実を見る
---以下要約---
■ 序章:なぜ今「地政学」を学ぶのか
・国際情勢がますます「地理・地形・資源・陸海・国境」の制約に左右されるようになってきている。
・特に冷戦終結後、経済成長・グローバル化が強調されたが、最近は安全保障・地政学的要因が再び重要になっている。
・「地理とは檻である。国という囚人がその檻の中で何をできるかを考えねばならない」――筆者のメタファー。
・本書の軸として「海/陸」という二元の切り口を用い、国の思惑・行動を地理条件から読み解く。
■ 第1章:アメリカ ― 強そうで弱い国
・海洋国家としての -
Posted by ブクログ
ネタバレ地政学の本を初めて読みました。
きっかけは沈黙の艦隊の映画を一緒に見た主人がこちらとリヴィアサンなどを買い始めた為です。
とても読みやすく面白かったです。なぜ中国は尖閣諸島を狙うのか、なぜロシアはウクライナに侵攻したかなど相手の立場になって考えると相手には相手の道理があり戦争するから悪い国と一概に言えないのだと思いました。
作中の偉人が伝えた善い人と悪い人は区別できない。は自分の小さな人間関係でも当てはまるなと思いました。自分自身もお互い理想と現実を知り対話していきたいと思いました。
漫画の国境のない世界を伝えた海江田。現実にならないかなと思いました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ地政学について何も知らない初心者ですが、わかりやすく書かれていて読み切ることができました。(地図と睨めっこしながらですが…)
何も知らないと理想主義で戦争をする国が悪いという思想になってしまいます。しかし、それぞれの国にそれぞれの考え、不安があり、お互いに考慮する必要があることがわかりました。
注意して読んでいるつもりでも、日本の領土拡大などに関する内容ではそれが正しいことのように感じたり、他国の行動が間違ったことをしていると感じたり、、
相手の視点・状況をよく理解することが必要!そのための各国の弱点や地政学的に重要な土地など、知っておくべき情報が沢山含まれていました。 -
Posted by ブクログ
世界情勢の見方が変わる一冊でした。
アメリカは世界中に基地を置いていますが、実はそれほど恐れられていないこと。
むしろ、中国やロシアのほうが各国から警戒されていること。
そして、日本やアメリカのように海に囲まれた国が持つ地理的な利点の大きさ——。
本書は、こうした事実を地理的な観点から分かりやすく説明してくれています。
読んで感じたのは、「先制攻撃こそ最大の防御」という考えこそが、戦争の根本的な原因だということです。
ロシアとウクライナの戦争も、この発想から始まったように思います。
ただ、自分はこの考え方を古いものだと感じました。
とはいえ、台湾有事が懸念される今、隣国を完全に信じ切るのも難 -
Posted by ブクログ
地政学について全く知らなかったが、分かりやすく面白かった。日本の政治や世界の政治のことについても簡単なとこから知っていきたい。
本書の特徴は、「強い国」ではなく「各国の弱点」に注目する点にある。
アメリカは海に守られているが、距離が遠いため他国に影響力を及ぼしにくい。ロシアは平坦な地形ゆえに侵略を恐れ、緩衝地帯を求め続ける。中国は大陸国家でありながら海に出にくく、その閉塞感が海洋進出を加速させている。日本は海洋国家として安全だが、資源や周辺国との関係に弱さを抱えている。
こうした分析を通じて、国家は自由に行動しているようで、実は地理という「檻」の中で動かされていると示す。地政学の視点を持て -
Posted by ブクログ
世の中に存在する地政学の本。それらの基礎と地政学超入門として書いたと記載がある通り、そもそも世界の大国がどんな行動原理を持ち、それがどれだけ地理に影響されているのかという、根本的な部分を丁寧に書かれていてとても分かりやすい。
ニュースや世の中の、アメリカや中国、ロシアのようなよく話題になる大国に対する強い、怖いイメージを冷静に一歩下がり、なぜ強くて怖くなったのか、またこれらの国の弱い部分に、より大きく焦点を当て、弱い部分があるからこそ強くならなければいけなかった、各国それぞれのジレンマを読み解き俯瞰的に分析しているところがとても現実的で本質的。かつ令和になっても戦争が起こってしまう世界のジレ