【感想・ネタバレ】あの国の本当の思惑を見抜く 地政学のレビュー

あらすじ

地形的に見ると、アメリカもロシアも中国も弱い。
だから、戦争をやめられない。

近年、「世界情勢を理解したい」という需要が増えています。
ロシアのウクライナ侵攻、パレスチナ・イスラエル戦争、中国の台湾・尖閣諸島・南シナ海での野心的行動など、ニュースで不安定な国際情勢にまつわる話題を見聞きしない日はありません。

国際政治を考える上で、まず見るべきものは何でしょうか?
歴史、文化、統計、報道――どれも重要です。
しかし、本書はそれが「地理」であると考えます。

ニュースを普段見ていると、外国首脳の発言や人々の意見ばかりが目に入ります。
それらを見ていると、世界情勢を動かしているのは「人間の意志」だとつい思いがちです。
しかし、人間の思考や行動は、私たちが思っている以上に地理に動かされています。
それも、気づかないうちに。

地理を基準に世界を眺めると、次のようなさまざまな事実が見えてきます。

●アメリカは広い海で隔てられるので「攻められづらい」国だが、同時に他国を「攻めづらい」国でもある
●ロシアはヨーロッパの大国と平らな地形で繋がっているせいで、領土を拡大し続けなければならない
●対立を深めるアメリカと中国は、実は国土や隣国との関係など、「似た者同士」である
●日本にとって朝鮮半島はユーラシア大陸との「橋」。朝鮮半島の安全を確保することは伝統的な地政学的課題

寒い場所では、港が流氷で閉ざされて、貿易ができません。
「国を守ろう」と思っても、地形が平坦だとかなり苦労します。
地理が「檻」だとすれば、国は「囚人」です。
囚人に何ができて、何ができないかを知るには、まず檻の形を知らなければならないのです。

本書は、地政学動画において平均再生回数150万回という圧倒的な支持を得る著者・社會部部長が、不変の地政学の法則を解説する1冊。
「海と陸」というシンプルな切り口を中心に、これまで世界で起きてきたことの真の理由を知り、今の世界で起きていることを「自分の頭で考えられるようになる」本です。

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Posted by ブクログ

序章〜第一章は、以前読んだ地政学の本と重なる内容で、正直また同じタイプの本を選んでしまったかもと思った。
ただ、第二章以降は一気に印象が変わる。知らなかった事例や具体的な歴史背景が多く、読み応えがあった。

これまで教科書やニュースでは断片的にしか理解していなかった戦争や国際関係も、地理と結びつけて考えることで、なぜそうなったのかがよく理解できる。

読みやすさも含めて、こういう内容こそ学校教育やニュースにもっと取り入れてほしいと思った一冊。

簡単に戦争=悪という善悪や理想論だけでなく、相手と自国の事情を踏まえて考えていくことの重要性を感じた。

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2026年05月06日

Posted by ブクログ

戦争にはある種の必然性があるんだなっていうことが分かる本。
日本がなぜ大陸に進出したのか、中国はなぜあれ程強行なのか、それについての理由が分かる本。

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2026年05月05日

Posted by ブクログ

大型書店の一画を占めていた『地政学』というものを読んでみようと手に取った。思いのほか面白く、今の世界の状況を極めて明晰に説明していると思った。今日本を戦争に巻き込む可能性が最も高い台湾有事において、アメリカの立場と日本の役割についても納得のいく説明がなされていた。曰く、「台湾有事の成敗を左右するのは日本だ。日本がアメリカに協力すれば、中国に辛勝できるだろうが、双方に大きな犠牲が出るだろう」と。高市首相が改憲を急ぎ、緊急事態条項で国民動員体制確立を急ぐのも理解できる。平和憲法がなければ、NOと言えない日本は今ごろ、トランプのイラン派兵に巻き込まれているのは明白だが、半数以上の日本人が改憲を望んでいるのだから、近い将来自衛隊➕️徴兵された若者達が戦地に送られることは間違いないだろう。中国との話し合いのパイプを潰し続ける現政権と経済大国中国を見下す国民という不運な組み合わせの代償としては大きすぎるように思える。私は決して反日ではない。日本国民の平安と幸福を強く願っている一人として思う。各国の地理は変えようがないが、著者が言うように、地政学は運命論ではない。地理とその弱点強みを十分理解したうえで、賢明な判断をすることが極めて重要という主張に一縷の希望を感じた。

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2026年05月03日

Posted by ブクログ

様々な学者の言葉や思想を引用しながら、アメリカやロシア、中国などの大国が何を考えているかを教えてくれる本。現在の政治の形や、なぜ海外に経済的支援をするのかなど初めて腹落ちする感覚があった。

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2026年04月29日

Posted by ブクログ

本の感想の星基準
★    ・・・読む気が失せた、途中でやめた
★★   ・・・無理して読み終えた
★★★  ・・・読み終えて、感情が無
★★★★ ・・・読み終えて、良かったなと思う
       設定は良かったが物足りない
★★★★★・・・すごく良かったなと思える

この本を読むことで、今起きているロシアとウクライナの戦争や中国の台湾への執着など色々な世界情勢の背景を知ることができた。
各国の土地や周りの土地が、こんなにも大きく影響があるもので重要なものだとは知らなかったのでこの本を読んで良かったと強く思った。
量が多く、内容も重厚だけど、分かりやすい内容だったので楽しみながら、おもしろいと思いながら読み進めることができた。
日本が、アメリカにとっても中国にとってもロシアにとっても重要な意味を持つ国であるということ、
ロシアは強いように見えるが、地政学的に見ると、
平野に囲まれていて攻められやすい土地で、自由に出入りできる港が少ないということで土地としては弱いということ、だからこそ防衛の為に土地を広げる必要があるということ。そう言った、今まで想像すらしてこなかったことを知ることができてよかった

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2026年04月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

世界の国々の中で影響力が最も高いとされる、アメリカ・ロシア・中国を中心に解説されている本書。
特に昨今のウクライナについて、なぜロシアはそこまでウクライナにこだわっているのかというのが知識のない人間にも分かりやすく噛み砕いて説明しているため、納得できると共に、ロシア視点で見る面白さも感じた。
アメリカなど世の中が楽観主義の中、ロシアは内陸国としてそこまで割り切れず、緩衝材となる隣接国がNATO加盟国になることで脅威を感じるという。
アメリカもアメリカで、なぜ圧倒的な力があるのに日頃から他の国々へ積極的に介入しているのかというのも、距離的にユーラシア大陸へ挑むのが難しいので、ユーラシア大陸で筆頭してきた国をモグラ叩きするため、また、元々はイギリスが行っていたがイギリスが弱くなったため代わりに、など。
中国と北朝鮮の関係についても、緩衝材として必要なため北朝鮮が崩壊しないように資金や食料を提供し続けるも、どれだけとめても核ミサイルを作るのをやめず、嫌でも他国を刺激する厄介さ。
上記のように、ざっくり説明できるレベルの知識を得られたので、初心者には良心的な本だった。

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2026年04月17日

Posted by ブクログ

今までニュースであらゆる国の動きを見ていて腑に落ちなかった言動が、この本を読んでかなりクリアになった。地政学を全く知らなかったが、人間の行動は大局的には地政学に基づいているものだと良く分かった。もちろんそれに加えて歴史、文化、宗教問題なども深く混ざり合っているからそんなに単純な話ではないが、大まかに理解するにはとても良かった。

本書のまとめにも書いてあるが、単にいい国、悪い国と分けるのではなく、お互いの立場や事情をよく理解することがとても大切だと分かった。

歴史の授業で地政学視点をもっと取り入れてもいいのではないか?と思うくらい良書だった。ぜひ人に勧めたいと思う。

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2026年04月16日

Posted by ブクログ

読みやすい。
大国がこれまでどういった理由から戦争を行ってきたのか、地理的条件や国の領土関係から紐解かれていく過程は面白いし、地政学者がどうやって大国の次の戦略を予想するのか、その手法の一端が分かる。
その仕組み自体は単純だけれども、明確に書かれて初めて気がついた。
自分のためになった。

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2026年04月14日

Posted by ブクログ

 良書。
 「地政学」についてはほとんど知らなかったが、本書でその重要性が理解できた。
 アメリカ、ロシア、中国、日本がなぜ戦争をしてきたのか、またなぜ世界各地で戦争が終わらないかがよくわかった。
 世界の戦争、紛争についての視野が広がる一冊。

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2026年04月18日

Posted by ブクログ

地政学で全てが説明できるわけではないし宿命論だと批判されることもある。でも、中国やロシアの脅威、日本の愚かな過去など、地政学で納得できる説明ができることも事実だと思う。

外交も戦争も平和も相手があってのことだ。片方だけが声高に平和を主張したところで、相手にその気がなければ平和になりようがない。日本国憲法第九条は誇らしい理想であることは間違いない。それを大事にしたいし日本が平和であり続けて欲しい。でも第九条があるから万が一の備えをしなくて良いのかというとそうでもない気もする。

本書に書かれている通り、現実があってこその理想だし、理想があってこその現実だ。話し合いも必要だろう。ただ常に理想通りにはならないし、分かり合えないこともあるだろう。もしかしたら傍若無人な振る舞いをされるかもしれない。地政学というレンズで世界の情勢や歴史を見てその理由を地理的要因から理解する。まずはそれが備えになるのではないか。まさに備えあれば憂いなしだ。理想だけを堅持するだけでなく理想を掲げながらも現実を冷静に見るリアリズムが大切だということが本書を読んで思うことだ。

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2026年03月25日

Posted by ブクログ

読むのにすごく時間かかったけど、少しずつ読んだ!面白い!
てか、小学校時代から「戦争はだめだ」「戦争をする人間は愚かだ」みたいな教育ばかりうけてたような気がするけど、どういう理屈で人間は戦争をするのかまで、ちゃんと授業で教えてほしかったと思う。

あとカバーを外しても本体がおしゃれなのが、この本すごくよい。(カバー取って読むので、、、)

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2026年03月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

なーーーるほど!!
ニュースで知る断片的な情報が繋がった感じ。
理解できない人間を少し理解した感じ。
何事にも理由があるんですなぁ。

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2026年03月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

地理という檻からは逃れられないが地理の宿命を人間の意思で克服することはできるっていう話。

わかりやすくて面白い。
学生時代に地理や歴史の授業の基礎として学んでおきたかった。

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2026年03月17日

Posted by ブクログ

各大国が有する地政学的リスクを、地理的制約による弱みから分析していて、非常に面白かった。テクノロジーが発展した今日においても地理が及ぼす影響は依然として大きいこと、今の現状を踏まえて対話による擦り合わせを着実に行うことが、平和への近道というところを学ばせてくれた良書。

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2026年03月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

地政学という視点が、各国の行動原理を探るのにはとても有益。日露戦争と朝鮮戦争の根本は同じ、という指摘にはしびれた。何度か読み返したい良書だと思う。

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2026年03月07日

Posted by ブクログ

なぜ戦争が起きるのか、ロシアがウクライナ侵攻をする理由やアメリカがなぜ他の国の戦争に入ってくるのか、日本はどうしたらよいのかが地理から読み取れるのがおもしろかった。
日本は今後どうなっていくのだろうか…不安だ

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2026年02月25日

Posted by ブクログ

勉強系の本は読むのに時間がかかったが、分かりやすい本でした。
なぜ中国があそこまで軍事強化をしているのか、なぜアメリカは世界中に基地を置いておいて他国と同盟を結ぶのか、その根底にある彼らの思惑がよくわかりました。
ニュースでよく出てくる軍事侵攻の理由がよくわからなかったけど、少しクリアになった気がします。

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2026年02月23日

Posted by ブクログ

2026年7冊目。満足度★★★★★

最近、いくつか地政学関係の本を読んでいるが、これが一番良かった

入門書としては、とてもよく出来ている

国の安全保障などを考える上でも多くの国民に読んでもらいたい本

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2026年02月21日

Posted by ブクログ

すごい。見方が広がった。
なぜアメリカ軍が世界中にいるのか、なぜロシアはウクライナ侵攻を始めたのか…
地理的【弱点】からの視点で、分かりやすく丁寧に書かれていて納得できた。

ポンコツな私は地名の場所を確認しながら読んだから時間はかかった。

戦争は変えられない地理的要因から起こるべくして起こっている。そんな現実を理解しながら、理想をもち続けて平和を目指すことが大切。でも、そもそも何を理想とするのか?どこまで各国が歩み寄れるか?難しい問題だと思った。


※待てば文庫本が出かもしれないし電子書籍は嵩張らないけど、単行本はデザインが良いから買ってよかった!表紙のタイトルがツルッと加工、カバー外した表紙がかっこいい等高図、中身も文字がたまに緑、などテンションあがる!

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2026年02月13日

Posted by ブクログ

【何度でも読む必要あり‼︎】
‪・「地形」が運命を決める‬
‪・この国はなぜこの行動をするのだろうという疑問が、地理に根付くことだったと知り、歴史を学ぶ上で地理は不可欠の意味がよく分かる。大陸国家と海洋国家という視点は引き続き持つ。恐怖の本質である不確実性を避けるための外交。これは国間だけの話ではないなと‬

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2026年01月28日

Posted by ブクログ

アメリカ、中国、ロシアが強いという漠然とした印象があったが、この本を読んでそれぞれ弱いところがあり、弱さの裏返しで攻撃的な振る舞いをして強く見えているんだと思った。それぞれ国の立場があり、その国なりの考えがあっての行動でアジア人が白人に勝つのが気に食わないなど、偏見に基づいたものもあるが、それは一部であって、悪意によるものが全てではないのがよくわかった。今の世界はそれぞれの地政学的なバランスによって成り立っていて、それが崩れ始めると戦争が起こるんだろうなと思った。それを踏まえて政治に関わる選挙の投票に臨んで行く必要があると思った。

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2026年05月06日

Posted by ブクログ

地理的な要因はどの国にも避けることができない、政治や経済動向で変えることができないもの。過去 
そして現在の戦争がなぜ起きるのか、、海洋国家と大陸国家の思惑の違いが戦争を引き起こす。

世界の警察がいない世の中、これからの日本がどうあるべきかも考えるいい本でした 、

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2026年04月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

いつの時代も戦争などが起こる。これは地政学的な影響が大きく含まれている。
今現在問題とされているウクライナとロシアの衝突は、ウクライナがNATOに近づくことでアメリカ、ヨーロッパの支援を得ることへのロシアの警戒心からの戦争だ。
ロシアは力の強いヨーロッパ諸国を警戒、しかしヨーロッパとの間にウクライナという緩衝国があることで、安心感を維持してきた。
このように、強い国同士が近いと警戒感が出て、戦争につながりやすくなる。
そして、本書ではユーラシア大陸全土を侵略する国は世界をも侵略する力を持つと言われている。
その侵略行為を防ぐため、ユーラシア大陸から外れた海洋国家がユーラシア大陸内の力の均衡を崩さないよう配慮している。それが今はアメリカであり、それ以前はイギリスであった。
こうした国と国との力関係は地理的立地など大きく左右する。日本は周囲が海という立地で、長年侵略されることがなかった。それは、近くに韓国という緩衝地帯があったということも多く影響している。
こうした地政学を学ぶことで、大国には大国の地政学的弱点があることを学ぶことができる。
それは、現代のニュースへの理解の一つとなる。

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2026年04月20日

Posted by ブクログ

アメリカやロシア、中国を中心とした世界各国の地理的な特徴と、それを理解する事で、各国のこれまでの歴史的な出来事の起きた理由、そしていま現在起きていることの理由が理解する事ができる。

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2026年04月18日

Posted by ブクログ

地政学を始めて学ぶ人でも理解しやすい内容で、現代世界の大国であるアメリカ、中国、ロシア、ヨーロッパ(NATO)、日本を地政学の視点で大陸国家・海洋国家として捉えそれぞれの地理的な強み、弱みを様々な文献を引用しながら端的に示し、世界情勢、国家の思惑を地政学視点から理解する一助になった。①勢力均衡②国家間の思惑の不確実性の払拭が平和において必要となる。地政学上、敵対国に不信が募るのは必然である。平和を「理想」で語るのではなく、各国が置かれた地理・政治的な「現実」を見つめ、対話をしていくことが重要。
本書を読む際には、世界地図を広げながら読むと理解がより深まる内容と感じた。

【メモ】
『アメリカはなぜ他国に干渉し続けるのか』
世界平和のためには国家間の勢力均衡が必要となる。ユーラシア大陸は人口・資源ともに多く、その地域で覇権を握ることが世界覇権国家となると言っても過言ではない。アメリカは太平洋、大西洋に囲まれた海洋国家で守りに強く、周辺に脅威となる国家がないため自国の直接的な防衛に費用をかけなくても良い。一方で攻めには弱く、世界を征服する国家=アメリカにとっての脅威になるうる国家が出現しないようにユーラシア大陸での勢力均衡を目指し、各国に基地を配置している。

『ロシアはなぜウクライナを攻めるのか』
地政学上、大陸は攻めることに強く、守りに弱いため、緩衝地帯を広げることで中心部への戦略縦深を確保し続けるジレンマに置かれている。特にロシアは北ヨーロッパ平野という敵国が攻めやすい地形によって領地を奪われてきた歴史がある。
この地政学の視点でウクライナ戦争を捉えると、ロシアとNATOの緩衝地帯であったウクライナがNATOに加盟した場合、国境が接することになり、ロシアにとっては脅威となる。

『地政学上日本の立場はどのようなものか』
日本は海洋国家であるが、朝鮮半島が大陸との「橋」となり、攻められてきた歴史があり課題だった。そのため、徳川の朝鮮出兵など大陸国家になろうとした。
日本はユーラシア大陸の潜在覇権国(中国・ロシア)の海洋進出において、重要な地理状況にあり、大国の勢力を抑える役割を担っている。台湾も同様。

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2026年03月10日

Posted by ブクログ

地政学的弱点から各国の弱みを探る視野が、とてもわかりやすかったです。
わかりやすくて、学びも多い分、人間学ばなすぎて虚しくもなる。
国境があって、それぞれの国民がいて、それが周知のことであるのに、そこを侵そうとする感覚が、島国に住む者からすると解りかねる平和ボケの私。
でも、平野で国境を接すると、そういう感覚になるのでしょうね…
自国の権威を守るために、強気に出たり、武装したり、牽制したり…
地政学は本当に有意義で賢い学問だけど、それを盾に自己中に振る舞ってもらっては困る。
この学問を活かして、互いをわかりあう努力をすべき。

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2026年02月01日

Posted by ブクログ

理想と現実はどちらも必要。

なぜある国は戦争を起こし、領土を奪うのか。なぜある国は各国に軍事基地を作り、世界を監視するのか。
それぞれの国の思惑を地政学という観点から説明すると、ここまで分かりやすいのかと驚いた。
けれども、地政学は国際情勢を覗くひとつのレンズであることを忘れてはいけない気がする。
が、それを差し引いてもコンテンツとして面白すぎる。

中学レベルの歴史知識でも違和感なく読み切れるのでぜひエンタメとしても学問としても楽しみながら読んで欲しい!

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2026年01月24日

Posted by ブクログ

地政学について全く知らなかったが、分かりやすく面白かった。日本の政治や世界の政治のことについても簡単なとこから知っていきたい。

本書の特徴は、「強い国」ではなく「各国の弱点」に注目する点にある。
アメリカは海に守られているが、距離が遠いため他国に影響力を及ぼしにくい。ロシアは平坦な地形ゆえに侵略を恐れ、緩衝地帯を求め続ける。中国は大陸国家でありながら海に出にくく、その閉塞感が海洋進出を加速させている。日本は海洋国家として安全だが、資源や周辺国との関係に弱さを抱えている。

こうした分析を通じて、国家は自由に行動しているようで、実は地理という「檻」の中で動かされていると示す。地政学の視点を持てば、ニュースで起きている出来事が偶然や感情ではなく、構造的な必然として理解できるようになる。本書は、国際ニュースを「消費するもの」から「考えるもの」へ変えるための、実践的な教養書。

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2026年01月03日

Posted by ブクログ

地政学の本はこれまでに50冊以上読んできていますが、この本の著者のものは初めてです。Yutubeで地政学の観点からの解説をしている有名な人のようです。この本では、各国(アメリカ、ロシア、中国、日本)について、戦争を起こした理由を解説しています。

日本が、日清戦争・日露戦争で獲得した領土、太平洋戦争で真珠湾攻撃をしたのかも理解できました、それが良いことかどうかは別として。戦後、地政学を学ぶことが禁止されていた理由もわかりました。その国の置かれている地理的な状況によって、国の振る舞うべき内容が異なっていることも理解できました。

以下は気になったポイントです。

・アメリカはなぜ特別なのか IT に強いから、経済力があるから、民主主義を愛するから、これらを全て凌駕するアメリカの特徴が、2つの大きな海に守られていることである。南北は弱き 隣国に、東西は魚に囲まれている、この特殊な地理的安全性 こそがアメリカの力の源泉である とドイツ 首相 ビスマルクは言った(はしがき)

・世界情勢を動かしているのは 人間の医師だと思いがちであるか、人間の思考や行動は私たちが思っている以上に「地理」に動かされている (はしがき2)

・2000年代の争いの多くは 民族対立や思想 対立 、 特に イスラム過激派との戦いが占めており、領土 や了解といった 恣意的要素はあまり大きな争点ではなかった。それに対して2010年代は、 単位 紛争の数が増えただけでなく、争いの主体が思想から地理へと移った点で それまでと大きく異なる。これはロシアのクリミア侵攻 や中国の海洋進出 をイメージすると良い。必然的に 地理的観点から大国間 争いを考察する地政学に関心が集まる 土台を形成した(p31)

・地政学が誕生した この時期(1904年頃)のイギリスとドイツの関係は、現在のアメリカと中国の関係によく似ている(p32)

・手段とは、目標を達成するための方法 、 目標とは目的を達成するために必要な 結果、目的とは 最終的に実現したいことである。言い換えると手段とは、どのように達成するのか、目標とは何を達成するのか、目的はなぜそれを達成したいかである(p35)

・ 現在の世界ではアメリカに立ち向かう 対抗 連合が存在しない。冷戦が終わってからアメリカは唯一の超大国 として 絶大な勢力を誇っている にもかかわらず世界には複数の国が協力してアメリカを抑えようとする動きが見られない。アメリカに対抗する国々は存在する、 イラン・北朝鮮・ロシア・中国は その最たる例であるが 連合は欠如している、基本的には個別に行動しており 対抗 連合 と呼べるほどの団結はしていない(p53) 反米連合が存在しない理由は、アメリカがそれほど圧倒的に強いわけではないから(p100)

・ 北朝鮮の真の恐ろしさは 軍事力ではなく、行動が予想できないところである 。中国やロシア 北朝鮮が 周辺国に警戒されやすい一因は、この判別性の低さにある(p63)

・攻撃・防御 有利性に影響を与える 地理的要素は 3つ とは、 距離 ・地形・海である。距離が短いほど 移動 が簡単なので攻撃 有利、長いほど 移動が難しいので防御 有利になる。 平野などは移動を促すので 攻撃 有利、山・川・森といった自然的障壁 は移動 を妨げるので防御を有利にする。 陸で接する国を攻めるのは容易なので攻撃 有利、海で隔てられた国を攻めるのは困難なので防御 有利になる(p69)

・ 第二次世界大戦の 開始時、日本軍が次々とヨーロッパ諸国のアジア 植民地に上陸し 各地を制圧できたのは、ヨーロッパ諸国が 本国に戦力を引き上げていたから。戦争後期には 形勢が逆転し 、 米軍は日本占領地域の島々への上陸を成功させた。しかし 米軍が上陸したのは 駐屯する日本軍が自給自足できない 小さな島 ばかりで、仏印・蘭印(ベトンナム、ラオス、カンボジア、インドネシア)マレー、台湾など大きな島や陸地は避けた。上陸した、サイパン島・ペリリュー島・ガダルカナル島・硫黄島では、熾烈な戦いを強いられた、大きな島である沖縄では、投入戦力の4割が戦傷した、死者数もアメリカ史上3番目に上る激戦になった(p83)

・ 第二次世界大戦後にアジア諸国が次々と独立したのは、現地の人々が力をつけていたのに加えて、日本軍が戦時中に 軍事訓練と武器を提供したこともあり ヨーロッパ諸国と戦うことができたからである、戦後の脱植民地化は、ヨーロッパ諸国の倫理観が突然 改善した結果ではなく、海という最強の水 堀が攻撃を不利にした結果であった(p85)

・ ウクライナの NATO 加盟への意欲はロシアの目には 脅威に映った、 ウクライナという 緩衝国が NATO の手に渡ってしまえば、 NATO軍はロシアとの国境沿いに展開できることになる。そこで ロシアはウクライナに経済的・軍事的圧力をかけて NATO 加盟を考え直すように 迫った。2014年と2022年に武力攻撃まで加えた上 へ、クリミア半島や 東部を占拠して ウクライナとは切り離された事実上の緩衝地帯を新たに設けた(p93)

・イギリスやアメリカのような海洋国家 の強さを真に支えるのは 、強い 海軍ではなく「 強い陸軍を必要としない環境」である点 アメリカが持つ最大の武器は海軍ではな「海そのもの」である(p96)

・北大西洋同盟の主軸を構成するのは、アメリカ・イギリス・フランスの三国で、それぞれ 役割がある。 アメリカは、兵力・農業・工業の後方基地、 イギリスは外堀を備えた飛行場 、 フランスは防御の能力を備えた 上陸地点である。ヨーロッパの戦力の役割は、アメリカ本土から 主戦力が到着するまで、ヨーロッパが前途が占領されることを防ぐ点にある(p111) この構想を 東アジアに当てはめると 、 アメリカは後方基地、 日本は 飛行場、韓国は 上陸 拠点になる。自衛隊と韓国軍 、 在日・在韓米軍の真の役割は、個別で洗剤 派遣国に対抗することではなく、アメリカ本土からの出演 力が到着するまで 上陸 拠点を残しておくことである(p112)

・ ロシアでは 、エカチェリーナ2世がロシア人に 崇拝されている、彼女はその治世で 周辺の大国と戦争を行い、西に現在のウクライナからリトアニアに至る 東欧 地域を獲得した、最も偉大な功績と言われるのか。クリミア半島を併合したことである。 これらの領土拡大によりロシアは一気に大国の座を手にした (p139) ロシアがクリミア半島にこだわる理由は、ここが 黒海に出入りする上で重要な会場 交通の要衝(チョークポイント) だからで ある(p169)

・モンゴル帝国 が 5300km 離れた キエフ を攻撃できた理由は、ユーラシア大陸を貫く 広大な平野にあった。 モンゴル軍の騎馬部隊は、この天然の高速道路を 悠々 縦断してきた。ロシア人 たちは北の森林地帯に逃げ込み かろうじて モンゴル軍との直接的な戦闘は避けられた、 モンゴル軍の武器である馬と弓は、 森の中では気に引っかかって使えなかったから、こうしてロシア人 たち は 現在のモスクワ あたりに落ち着いて 200年にわたって モンゴル帝国に服従することになった、ロシア人 たち は この支配体制下の下で徐々に勢力を増していき、1480年には服従を正式に 拒否 して、ようやく モンゴル帝国の支配を抜け出した(p145)

・ 結果的に負けたとはいえ 第一次世界大戦でドイツが一時的にでもハートランド支配を確立したことは大きな脅威であった、そこで二度とドイツがハートランドを支配できないよう、東欧に独立国家群を設けることをマッキンダーは訴えた(p155)

・ ロシアの海洋進出を阻む 地理的障壁 は2つある 、第1の障壁は、 戦略的に重要な海域が分散している、ロシアの海岸は北極海・バルト海 ・黒海・太平洋の4つに分かれている、問題なのは 海軍力を分散して配置しなければならない。第2の障壁が 、北極海 を除いて全て 内海に面している。内海とは、陸地に囲まれ 狭い海峡によって しか 概要とつながっていない海 のことである。オホーツク海 は唯一安全な内海である、この戦略的重要性から、ロシアが日本に北方領土を返還する可能性は、今後もかなり低いと言わざるを得ない(p172)

・アメリカや フランスは、 ロシアをSWIFT(国際決済網) から締め出す 制裁を課すことに賛成したが、ドイツを含む ロシアに天然ガスを依存する国々は反対した。その後 同盟国の反発にあったこともあり ドイツは渋々 この制裁に同意したが、 ロシア国営 ガス会社 ガスプロム 傘下の銀行だけは制裁から除外するように求めた。天然ガス代金の支払いにこの銀行との決済システムが必要だったから 。欧州はウクライナへの支援金 よりも多額の代金をロシアに支払っていた(p182)

・アメリカは1898年のスペインとの戦争に勝って、キューバ・プエルトリコからスペインを排除し それぞれに 海軍基調を設けた、これにより アメリカ東海岸からパナマ運河に至る航路が遮断される危険は緩和された。イギリスの領土はまだカリブ海に残っていたものの、2つの大戦でドイツに対抗するため イギリスは海軍力を自ら本国に引き上げた点同時並行でアメリカが海軍力を急速に強化したため、イギリスはアメリカ 地中海での 制海を失った、 この時以来 アメリカ 地中海はアメリカの独壇場であり続けている(p196)

・ロシアの南下政策も、ヨーロッパ・アジア大陸で 領土拡大 → ヨーロッパ 地中海・アジア 地中海の 制海権確保という流れを取っている、アメリカ・ドイツ・日本・ロシアがどれも同じ法則で勢力を拡大した歴史があるので、 中国も日本と同じように アジア 帯域の支配に乗り出すと、 スパイク スマンは予言した。日本の場合は、1) アジア大陸で 領土拡大、2)アジア 地中海の制海権確保、 仏領インドシナ・英領マレーシア・蘭領インドネシア・米領フィリピンを占領、3)オーストラリアの中立化(オーストラリアへの空襲、 ソロモン諸島の占領)(P198)

・ モンゴル帝国が日本と西欧を 制服できなかった理由の一つは、水にあると言われる。日本に関しては、対馬海峡がモンゴル軍の移動を阻害した。欧州の場合は、単に距離が遠いことや 進行直前の指導者の急死が主要因ですが、西欧の大河が凍結しないのもモンゴル軍の行軍を遅らせた要因の一つであった(P211)

・ マラッカ海峡はアジア 地中海で一番どころか、世界で一番重要な 海峡に間違いない。 ここは 中国の総貿易量の60%と輸入 天然ガスの70%が通る 中国にとってのチョークポイントである。かつて中国は 明の時代に マラッカ海峡を支配していたがこの支配は長続きせず、マラッカは その後 、ポルトガル 続いて オランダ 、イギリスに支配された。 現在 マラッカ 海峡にある シンガポールは中立を保っているものの、どちらかといえばアメリカよりで国内の海軍基地をアメリカ軍艦の補給拠点としては 明け渡している一方 中国にはその権利を与えていない (P234)

・台湾有事の際 中国の潜水艦は宮古海峡を出て、 沖縄の南海域で 来園してくる 米軍 改定を攻撃しなければいけない そのためには 宮古海峡の通行を安全にする必要があるが、現状としてその航路上には尖閣諸島があり ここは日本の支配下にある。 そこで中国は宮古海峡までの道を安全にするため 尖閣諸島を奪わなければならない(P242)

・幕末 より前 日本への脅威は、海か陸のどちらか一方からしか来なかった。 白村江の戦いと元寇は大陸から、朝鮮出兵 は海からの脅威にそれぞれ 対応した結果であった。しかし 幕末には、 ロシアが大陸から、アメリカ・イギリス・フランス などの 欧米列強が海から同時に迫ってきた(P271)

・日露戦争で日本は、幕末 以来の安全保障の課題を全て解決した、 遼東半島を取り戻し 満州を中立地地帯化し、韓国を完全に自らの 戦力圏に組み込んだ。日露戦争後の日本は海からも 陸からも 脅かされない 非常に 理想的な状態を確立した(P282)

・ 日清戦争も 日露戦争も朝鮮 戦争も、 名前が違うだけで本質的には同じ戦争であった。日清戦争では、日本が中国と戦い それをアメリカが支援した、朝鮮戦争では立場が入れ替わり、アメリカが中国と戦い それを日本が支援した(P305)

2025年11月11日読破
2025年11月12日作成

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2025年11月16日

Posted by ブクログ

とても勉強になった。ニュースを聞いた時の解像度が上がった。
緩衝国って、もう地形に運命が定められてるじゃないか…。悲しい現実でもあった。争いをなくすにはもう地形を変えるしかない。
でもそれが無理だから頑張って外交をして、バランスをとっている。でも強い国はずっと強い国のまま、強い国の視点で世界は動いていると思う。弱い国の不満が募るのは当然で、争いがなくなるわけがない。

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2026年04月11日

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