雨井湖音のレビュー一覧
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周囲への関心が薄く、同級生の顔を覚えることなく中学を卒業した架月。
明星高等支援学校に進学し、様々なクラスメイトや先輩と接する戸惑いの日々がスタートした。
そんなある日、学校で事件が起きたことに気づき先生に相談をした架月は、事件の調査を任されることとなる。
架月が周囲の人たちに力を借りながら、学校で起きた謎に向き合う連作短編集。
特性をもつ主人公が探偵として謎を解く作品は、これまでにも読んだり観たりしたことがある。
そういった作品は主人公が特殊な記憶力や能力を駆使して解決していく設定が多いようにも思うけれど、本作の主人公架月は、そういった特殊な能力があるわけではない。
架月の強みは、「人に頼 -
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高等支援学校の生徒たちが日常の謎に挑む!第2弾です
初めて知ったけど「療育」ってものがあって、治療と教育をガッチンコした言葉らしい
またしてもAIに聞く
「療育(発達支援)とは、障害やその疑いがある子どもに対し、医療と教育の両面から身体的・精神的な発達を促し、日常生活や社会参加をスムーズに行えるよう支援する「治療的教育」」
「「療育=特別なこと」ではなく、遊びや日常の動作を通じて、個人の特性に合わせて着実に成長をサポートするものです。 」とのこと
ふ〜ん
いや、言葉がある時点で特別なことやろって思うのだが…
難しいね
もう必死に「特別なことじゃありません!」って言われると、なんか偽善の -
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高等学校支援学校を舞台にした連作学園ミステリ。
途中、ミステリということを忘れてしまって、読み終えてから「そういえば…」となった。そのくらい、それぞれの子どもの抱えている障がいや葛藤の部分に引き込まれてしまったのかな。
私の周りにも特性を持っている子どもがたくさんいるけれど、その子たちの一見すると困った行動が、もしかするとこんな意味を持っているのかな?などと想像しながら読んだ。
本人達の気持ちを聞く機会もなかなかないので、「あーそういうことか」と腑に落ちることがたくさんあった。
著者の雨井さんは特別支援学校の仕事に携わっていらっしゃるそうで、細かな描写にも納得。
ライトなミステリを通して、障が -
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「特別」だけど「特別じゃない」、高校生たちの学校生活と、日常の謎の物語。
ミステリの版元から出版されてはいるけれど、限りなく青春小説に近いお話になっています。
舞台は、特別支援学校(高校)。軽度知的障害がある生徒たちが、通ったり寄宿したりして過ごしている。
「障害」って、なんなんでしょうね。と、読んでいてずっと思っていました。彼我の差は、あるんだけど、やっぱり普通の高校生でもあるというか……
友達と通じ合えたら嬉しいし、すれ違ったら悲しいし悩む。それは同じ。
でもやっぱり明確な「違い」はあって、特に終盤のお話には胸が詰まりました。
生徒たちを自立・自活に導こうとする先生たちの眼差しも、と -
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「東京創元社×カクヨム 学園ミステリ大賞」大賞受賞作『僕たちの青春はちょっとだけ特別』の続編。
舞台は宮城県仙台市の明星高等支援学校。1年生の青崎架月は長い夏休み後、老人ホームでの現場実習に参加した。その後、2学期最大のイベントである学園祭の準備が進む中、架月のもとには同級生からも先輩からも、様々な謎がもちこまれる。
前作を読んで1年くらいしか経ってなかったので、架月たち登場人物はすぐに思い出せた。今回も学校内でちょっとした事件が起き、架月はその謎を解説しようと試みるが、前回よりも相手の気持ちを読み取ろうと努力し、行動する前に一歩踏みとどまり、考えてから行動している。もちろん、それを言って -
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ネタバレここ十数年こんなに読みたかった本の続編はなかったです。待ちに待った!読めてほんとに嬉しい〜
当たり前だけどめっちゃ面白い!
いつものメンバーたちからもっと広がって先輩に大人にって登場人物が増えて楽しさもマシマシ。
探偵からの警察まで出てくるのは笑いました、先生たちが見守りながら調査が進んでくのが微笑ましい
「じゃああれ、自然発生した探偵なの?」ってセリフは最高。
他にも「架月がそんな厄介な探偵になったら嫌だなぁ」とか
「一学期に覚えた「人に話しかけるときの台詞」で仕切り直す。」
案外冷静な架月の心情に吹き出すポイントも前作同様多くて楽しい。
今作でも由芽先輩は可愛いかった。彼女メインの話から -
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特別支援学校に通う高校生たちの、眩しい青春!
彼らの日常は穏やかとは言えないけれど、優しさに満ちてきらきらと輝く 。:*.゚・*.
この高校のオープンキャンパスに参加した青崎架月は初めて〝学校〟というものの楽しさを知り、入学試験を受けて無事に合格。
さぁ、どんな高校生活が待っているのか…
これまでの小・中学校ではクラスの一員という実感がまるでなかった。
いつも架月が何もしないうちに事が進み、出来ないことは全部やってもらい、授業も行事もいつの間にか終わっている感じ。
だから何も記憶に残らないし、クラスメイトの名前さえ覚えていない。
ところが今は違う
ちゃんと自分は、ここに存在している -
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みんみんさんの星5じゃ足りないレビューを見て取り寄せた一冊♪
軽度知的障害を持つ生徒が通う特別支援学校が舞台の青春ミステリー
どの子もとてもいい子で、読んでいて温かい気持ちになりました。いろんなことが苦手だけど、本当は相手のことをすごく大切におもってるんです。
いろんな特性を持っている子が通っていますが、どんな障害か名前が出てくるわけではありません。
また客観的に『集中力がない』などと書かれているのではなくて、実際に触れ合っている生徒の感触として『すぐボーッとしてしまう』というように書かれているのがよかったです。
外の世界での様子しか知らなかったので
こういうふうに相手の -
Posted by ブクログ
「僕たちの青春はちょっとだけ特別」の続編。
支援学校に通う青崎架月の周りで、ちょっとした謎が起こる。
それを解決するのは架月であるが、彼だけではなく周りの人との言動から感じる気づきは、見逃してしまいそうな僅かなものである。
彼らの素直さや繊細さに救われる気持ちになる。
隠された水族館〜同じ水族館でも見たときに感じたことを絵に描けば誰も同じではないのがわかる。
水中のガラス片〜見せたくなかったのは、新聞記事に書いたあったことで傷ついたから。
優しい先生〜教育実習じゃなく、介護等体験だったとは。
誰もが傷つきながら心が折れそうになりながらも踏ん張って成長していく姿は眩しい。