ジェイムズリーバークのレビュー一覧
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名作★5 人間がやってしまう最も愚かな所業「戦争」狂気と凄惨さに希望も見えない #破れざる旗の下に
■あらすじ
南北戦争時代のアメリカ南部ルイジアナ。歩兵連隊に従軍していた外科医のウェイドは、辛い体験をして伯父チャールズの農園に身を寄せていた。その農園の奴隷として働いていた黒人女性のハンナは、かつて幼い息子と生き別れてしまい傷心の毎日を送る。
巡査のピエールは、農園主スアレスが殺害された事件を追っていた。ハンナが関係していると睨んだピエールは自身の根拠だけで逮捕してしまう…
■きっと読みたくなるレビュー
名作★5 日本人には馴染みが薄い、アメリカ南北戦争の悲劇を描いた戦争小説です。
将 -
Posted by ブクログ
ネタバレ2025年の28冊目は、ジェイムズ・リー・バークの「磔の地」です。1998年のゴールドダガー賞受賞作です。舞台は、アメリカ南部ルイジアナ州。ディープサウスとも呼ばれるスワンピーな土地を舞台にしつつも、暑くるしさよりも乾きを感じるのは、作者の文体なのでしょう。そして、この本がゴールドダガー賞を取る当たりに、イギリス人のアメリカ南部好きを感じずにもいられません。
主人公は、アイビーリア郡の保安官事務所に勤務し、釣り餌屋も営む、デイヴ・ロビショーです。本書は、シリーズ10作目となります。納屋に磔にされて殺されたジャック・フリンの未解決事件を軸に、アイダ・ブルサードの溺死事件や少年2人の射殺事件等を絡 -
Posted by ブクログ
サンセット・リミテッド号の停車駅があるルイジアナ州ニュー・アイビーリア。その町の保安官事務所の刑事デイヴ・ロビショーのもとに、女性写真家ミーガンが訪ねてくる。彼女の父親は、かつて納屋の壁に磔にされて殺害された労働活動家フリンだった。この犯罪は罰せられることなく、無関心や恐怖から見て見ぬふりをした人々はみな沈黙の刻印を背負った。
窃盗罪で拘置中の黒人が看守に虐待されているというミーガンからの情報で、捜査に乗り出したロビショーは、幾重にも交錯する事件に遭遇。
映画の撮影現場で雇われたサイコパスの暗躍、過去の秘密を紛らわせるため酒に溺れる大地主の娘の不審な行動、黒人少女をレイプした白人兄弟の殺害事件