唯野未歩子のレビュー一覧
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購入済み
終わりの方で納得。
自分は自分だけのもの。でも、本当になりたい自分になることができないー…。そんなジレンマが痛々しいような、でもどこか、夢見心地のような、不思議な文章に引き込まれた。
不思議な違和感も終盤で納得。 -
Posted by ブクログ
身籠った赤ん坊が十月十日で出てこないなんて、
普通に考えればとてつもないホラーなんだけど、
あまりにも淡々とした文章なので、
普通のことのように思えてしまった。
動物と違って人間だけは本来”生理的早産”で生まれ、
立つことも歩くことも出来ないわけで、
とにかく親に面倒見てもらわなくては生きていけない。
赤ん坊が生まれたがらなかった理由は、
親としての心理的準備が出来ていない両親への反抗か?
でも、文章の中では、
主人公が妊娠を継続したがったからだと書いてあったかも?
何とも曖昧なのだが、その曖昧さゆえに、
不思議な面白さを醸し出してる本であった。