本宮ことはのレビュー一覧
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ライトノベルだけど、そこまで「ライトさ」はないように思う。
特に紡ぎ場での少女達の過酷な作業の描写は、時代小説を読んでいるような重みでリアルに感じられた。
最初の印象では水華は晃成と良い雰囲気になるのかと思いきや、まさかの王。
傍若無人で暴君のこんな嫌な男なんてありえないと、水華との対面シーンでは思ったけど。
知れば知るほど憎めない、意外と可愛い奴かもしれない。
王のその切り捨てていくような厳しさも、周囲に渦巻く悪意や育った環境ゆえだと思うと悲しくもある。
宮で機織りをしている水華と、その音を聞きながら体を休める王との間に、静かに流れていく時間が心地良い。
とんとん、からり、とん、からり。 -
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ネタバレP98より
「祖国のため、故郷を守るため、そしてリアラ女神の御為 騎士たちは戦いに赴く。しかし、頭でわかっていても、悲しいかな人の子の身では、気持ちまではついていかない。そのー守るべきもの、善しきもの、美しいものを具体化したのがー先ほどの貴女の姿だったのだ」
「本当は、戦いになんて誰も行きたくない……だが、行かねばならるのならば、祖国やそんな建て前のためよりは、美しい乙女の笑顔を守るため、というほどがどれだけいいか」
「貴女が祈る姿は崇高だった。美しく、清らかで、リアラ女神の愛し子、そう感じさせた。貴女を守ることができるなら、と、騎士たちは勇気づけられた。 -そしてその勇気のおかげで、何人 -
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ネタバレP230より
「もし、男の人に幻獣が遣えたとしたら、どうなります?」
「ただでさえ、戦だ、戦いだと血なまぐさいことが多いのに もし、男の人が幻獣を遣えたりしたら、ますますそんな戦が多くなるんじゃないですか?領土を広げるためだとか、誇りを守るためだとか、そんな理由をつけて」
P230より
「でも、人は変われる。成長できる。光焔に出会って、その巫女姫としてふさわしくあろうと、私はずっともがいてきました。今でも、賢くなったとはいえません。まだまだ愚かしいかもしれません。 けれど、これだけは胸を張って言えます」
「光焔の巫女は私です。私がいちばん、光焔の力を知っています」 -
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ネタバレ初めに、☆評価は高めの4と付けましたが、感想自体は長文+辛口でございます
あらかじめご注意頂けると幸いです
そんなわけで、8月に(一応)新刊がようやく出る(らしい)ので、積んだまま放置していたダイヤモンド・スカイ3巻読ませて頂きました
まずはじめに、これはSF小説らしいという事を踏まえて、色々書かせて頂きます
少女小説で(ファンタジーの皮をかぶった)SFというのは面白い試みだと思いました
気になるところは色々あるのですが
例えば国家間の距離感だとか、エルアイオンの支配権がどの程度まであるのかとか
あくまでも隣の「国」と言っているので、エルアイオン帝国にしてもジランダス共和国にしても、支配権 -
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ネタバレ3巻目。
やっと世界観が理解できました。あとがきで書かれているように、SFだったみたいです。確かに1巻でディアの住んでいたところの空が割れたり、船は空を飛んでる?って思う表現はあったんですけど、改めて説明されて納得しました。
「夢見る宝石」と「銀色の恋人」って本も確かにSFであるみたいです。読んだことはないですけど。
それにしても、エルディックかっこいいです。ディアに対してだけかもしれないですけど、優しいし、ちゃらんぽらんに見えて、しっかしやるべきことはやってくれるし、恋愛初心者のディアでなくても惚れますってば。
この巻で、前皇帝とディアの関係とか、ダイアモンドが作られた経緯とか、フォース -
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ルルル文庫では、初作家さんでしたが、面白かったです。
最初、フォースに特定の言葉を教えられず、温室栽培のように育てられているディアに、絶対フォースに騙されてるって思ってましたけど、全然違う意図があったようです。
フォースもディアを好きなのに、ある理由から我慢してて、でも、襲撃を受けたときには、ディアへの気持ちをおさえきれずに、抱きしめキスをしてしまう。しかもそのあと、あんな結果になるなんて~~~。ほんとに切ない(T.T)
エルディックやカルとの掛け合いも面白かったですけど、あの終わり方では、まだフォースの正体やディアの正体、空に穴が開いていたことや鳥籠にディアを閉じ込めていた理由などが、 -
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リキシス先輩いい人だ……!!
何か、今ひとつジェッツの魅力というのがわからんのですが、これは好まれるタイプのキャラなのかな……わからん。
ネイトが割と好きかな。好みとしては。
でも、今回は、サリアンさまに軍配。いや、もう、途中からにやにやしてしまって。あまりの色気王子にくらくらです。途中で誰が声を当てたらいいだろう、と考えた挙げ句、この色気過剰は小野大輔しかあるまいと思ったらそうとしか思えなくなってしまって、いちいち脳内再生して身悶えそうに。
色気魔人という意味ではジェッツの方がそういう言われ方をしているわけだけど、私の好みの色気はサリアンさまの方である。無駄に吐息過剰で喋ってくれそうだ。 -
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