清原達郎のレビュー一覧
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市場は時に冷たく、でもそこにただよう確かな温度もある。
清原達郎の『わが投資術 市場は誰に微笑むか』は、計算された数値の世界に身を沈める日々の中で、その細部に宿る異様な執着と狂気を感じさせる。適正PERやネットキャッシュ比率を丹念に追う様子は、まるで夜の静寂にこだまする独り言のように刺さる。逆張りを貫く孤独な覚悟には共感できるが、専門用語が並ぶページには何度も心が折れそうに。とはいえ、その難解さが逆に、市場を深く知りたいなら避けて通れぬ異境だと教えてくれる。投資を生活の一部とする人間のリアルな葛藤と理論の狭間が絶妙で、読みながら自分の不完全さにも目を向けてしまった。そこがこの本の面白さだと思う。 -
Posted by ブクログ
★コントラリアンの尋常ならざる気迫★長者番付トップで名前を見て以降、どんな人なのだろうとずっと思っていた。比較的軽いタッチで書いているが、逆張りを徹底できる激烈な人であることは透けて見える。ファンドの基準価格の上げ下げ、そして自分の金融資産をほぼすべてつぎ込んでいること(確かにそうしたファンドでなければ信用できない)に耐えられるのも、もちろん並の神経ではない。
株式投資で小型割安成長株に投資すれば、自分の判断が間違っていたからといって損をするとは限らないし、正しくてももうかるとは限らない、ということを冒頭に持ってくる。なるほど。
PERで単純に割安を判断することに感じていたモヤモヤ(資本と借入の構成で変わる)についても、キャッシュニュートラルPERという視点で整理する。
▼キャッシュニュートラルPER=PER×(1ーネットキャッシュ比率)
▼ネットキャッシュ比率=(流動資産+投資有価証券×0.7ー負債)/時価総額
▼ネットキャッシュ→会社が赤字になろうが売れる資産
消費者金融や不動産、銀行などイメージの悪い業界ほど可能性があるという。最大のヒットはプレサンスとのこと。確かに大阪に行くと林立するマンションを見て、いまなら強さをはっきりを感じられる。社長個人の資質をリサーチできなければ、個人投資家にはリスクが大きいが。
会社の規模拡大とともに競争力を高められるのか、それとも将来需要を先食いしているだけなのか。企業分析で重要な視点だ。
野村証券からゴールドマンサックスを経てヘッジファンドに至るまで、自分の価値をどうやったら最大化できるのか極めて意識的。その経緯もとても面白い。 -
購入済み
経験者でも十分に役立ちます
経験と言っても、気に入った企業へ投資している程度ですが。
某ネット通販で売上1位と新聞広告にあり取り寄せました。
「どうして値上げして高くなったものに群がるんだろう」 清原氏のスタイルはその真逆、安く注目されていない銘柄を集めます。その方法は本書にて。
失敗談も赤裸々に語り、全く偉ぶってない書き方も好感が持てました。 -
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実績ある人の言葉には説得力がある。橘玲氏の『臆病者のための億万長者入門』を読んで以来の面白さであった。
日本株はバブル期とは違って頑強な体質になっている、のくだりを読んで、興味を失いかけていた日本株にも目を向けるようになりました。
また、AI関連はもう遅い、とのことで、勉強になったし、実践に活かしました。儲け損なったかもしれないが、ボラティリティが高すぎで、とうにバブルモードなのでしょう。
人は普通、心理的痛みに耐えられないのだから、やはり臆病者向けの手法が無難だと思う。
著書で推されている小型個別株は、なかなか勇気のいる話と思う。清原氏も著書に述べているように、ご自身も危機的状況があったわけで、交渉を重ねて乗り切れたのは、その実力、行動力があったからこそ。
インデックス運用をしない自由もあるのでしたが、そこまでやれないなぁ。 -
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自分ひとりの独自のアイデアに基づいた投資は割がいい。大勢と同じアイデアは、間違ったとき大損しやすい。
割安小型株は、参加者が少なく、何が織り込み済みかわかりやすい。
投資のアイデアとは、株価に織り込まれていないアイデアのこと。これを探して投資する。
大多数がかかっているバイアスを発見できれば投資のチャンス。
情報収集にお金をかけない=節約して、株を買う元手をためる。
会社四季報オンラインの月1100円だけでいい。
ニュースはCNBC。日経CNBCの朝エクスプレス、海外市場の振り返り、など。
日経新聞、日経ビジネス、週刊ダイヤモンド。FACTA。
マザーズを除く小型株のほうが大型株より割安。
割安小型株を成長株だと思って失敗しても損をする可能性は低い。他の人が目をつけていないから。
通常、市場は合理的で材料を織り込んでいる。特に大型株の場合。ニュースで動揺して一瞬隙を見せるときがチャンス。
アクティブファンドは、運用フィー分だけ損をする。すべてのアクティブファンドを買えば、成績は均されても手数料がかかる。TOPIXを上回るファンドを探し続けるのは難しい。
一番重視するのはPER。将来の利益から割り出した適正なPER。PBRは役に立たない。ネットキャッシュ比率を見る。ネットキャッシュを時価総額で割る。
(流動資産+投資有価証券×0.7ー負債)/時価総額
低PER、低PBR銘柄から決算短信でネットキャッシュ比率を確認する。高いほどいい。1を超えるのはただで会社が買えるということ。
大型株=時価総額3000億円以上、中型株=500~3000億円、小型株=500億円以下。
増配と自社株買いが期待できるのは、ネットキャッシュ比率が高い会社。
キャッシュニュートラルPERで比較できる=ネットキャッシュで自社株買いをしたときのPERで比較する。
割安株を買うと儲かる=増益でなくてもネットキャッシュが毎年積みあがるから。ネットキャッシュ比率が1を超えるのは矛盾。だんだん矛盾が大きくなるから。
矛盾が大きくならないのは、割安株ではなかったから=バリュートラップ。PBRに惑わされるとありうる。
小型株の成長性は経営者による。
いちよし証券は小型株を得意としている。
割安株のだいご味を味わうためには、間違ってもいいので早い段階で買う。
時価総額50億くらいだと浮動株は2億程度しか買えない。ファンドは手を出しにくい。
信用取引は避ける。大型株はTOPIXのETFに任せる。100万をETF、100万を20銘柄ウォッチして、10万ずつ買っていく。マーケットが急落したら、大きく下がった10銘柄を買う。3年ぐらい待つ。3割上がっても売らない。最低でも倍まで待つ。違和感を感じたら売ってもいい。
ショートの勝ち方=割高さだけでなく、出来高急増の過熱感と、買い戻しによるピークの形成が必要。
空売りはプライムブローカーに海外の投資家の持ち高を聞かないと、怖くてできない。海外の空売りが増えてもすぐには売らない。買い戻しを待ってから。ショートの残高が半分以下になったところで売り始める。 -
Posted by ブクログ
小型割安株投資を主戦場とされていた伝説のヘッジファンドマネージャーの投資手法とご自身の歴史が語られている投資本。
20世紀の証券業界がいかにひどかったかの昔話が面白い。ご自身の失敗談を飾らずに書いているところなど、謙虚な姿勢に好感が持てました。
■小型割安株投資
ネットキャッシュ(=流動資産+投資有価証券✕70%−負債)と時価総額(500億以下企業から選ぶ)の比率が大きい企業をピックアップ。
小型企業はバリュエーション数値だけでなく、社長が企業を成長させようとしているどうかの意志も超重要。
■ニュースソース
CNBC、週刊ダイヤモンド、FACTAなどは個人でも参考にできるとのこと。