木藤亜也のレビュー一覧
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脊髄小脳変性症を患った少女の闘病生活が描かれている。緩徐に病状が進行していき、今までできていたことが少しずつできなくなっていくことで身体的にも精神的にも追い込まれていくのが読んでてとても辛かった。先天性疾患と違って今まで歩けてたのにだんだんと歩けなくなり最後は這ってトイレに行くようになる疾患のせいでできないことに対して周りの目を気にしたりイメージとの乖離が生じてとてもしんどいんだろうな。本人だけでなくお母さん、兄弟たちも同じように病気と闘っていてほんとつらい。
自分がこんなに健康であるからには、彼女のように初志を果たせない人たちの分まで頑張る必要があると肝に銘じた -
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小学生のときに本屋で親にねだって買ってもらった本。徹夜で朝までかかってボロ泣きしながら再読した。
日記の中の亜也ちゃんは、いつも泣きながら、前を向こうと懸命に努力している。
「社会の役に立ちたい」、「たとえどんな小さな弱い力であっても、喜んで与えたい」、「恩を返したい」
常に将来を考え、失ったものよりも自分に残っているものを見つめようと努力し、失うものが増える度に軌道修正を行いながら、目標を持ちたいと足掻く姿が印象的だった。
そんな亜也ちゃんだからこそ、失われていく毎日に八方塞がりになり、何度も目標を見失って、泣きながら絶望する気持ちが痛いほどわかって涙が止まらなかった。
亜也ちゃんの周囲 -
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みんなに読んで欲しい
脊髄小脳変性症という疾患になった少女の話です。
ノンフィクションな分、残酷な現実が次々と突きつけられますが、真っ直ぐ立ち向かっていく主人公の亜也さんの生き様、そしてそれを支える家族や友人に胸を打たれます。 -
Posted by ブクログ
わずか15歳で脊椎小脳変性症という難病に罹患した少女の日記です。かつて、沢尻エリカ主演でテレビドラマ化されたこともあります。「なぜわたしが?」との理不尽な状況の中で、生きる意味を懸命に問い、闘う亜也ちゃんのすがたに、切なくつらくとも直視しなければならない現実(日々)の重みを教えられます。死は、つらくともちゃんと生きたものの終点です。
亜也ちゃんが、ヴィクトール・E・フランクルの『夜と霧』を読む。ナチスドイツのユダヤ人絶滅収容所に収容されていた心理学者の著書です。不条理な状況に閉じ込められたユダヤ人を、亜也ちゃんはどう感じたのだろうか。亜也ちゃんの感想は一言もない。僕はただ、想像するだけで、胸 -
Posted by ブクログ
寒くなってきたからか、心がじーんとする本を読みたくなって、なんとなく積読本の中から手に取った1冊。
原因不明のものと向き合う姿に、自分自身、共感するものもありつつ、自分は十分幸せ者だと思わされる部分も。毎日を後悔なく、ただひたすらに精一杯生きなくちゃと思う。
普段は読んだり読まなかったりするあとがきや追記も、つい入り込んで読んでしまった。山本先生やお母さんの亜也ちゃんへの寄り添い方には、心苦しくも、深い真心も感じられ、胸が締め付けられた。そして、弟妹の進路には温かさが滲み出ていて深く沁みた。
全体的に、やや昭和チックな口調なのもなんかよかった。ラストレター、いのちのハードルも読みたい。ド