ビオリカ・マリアンのレビュー一覧
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メモ
もうひとつの言語を持つのは、もうひとつの魂を持つに等しい-初代神聖ローマ皇帝カール大帝
ドイツ語を話す人は、橋について「美しい、エレガント、壊れやすい、きれいな」と描写するが、スペイン語を話す人は「大きい、危険、長い、強い」といった印象を持つ。
高齢者の場合、マルチリンガルであることは、アルツハイマー病やその他の認知症の発症を4年から6年遅らせ、「認知予備脳」(脳が認知症の状態になっていても、症状が出にくい状態のこと)を強化する。
生涯を通じて見ると、2つ以上の言語を習得することは、脳の実行機能の向上につながり、大切なものに集中し、そうでないものを無視するのがより簡単になる。
そして創造 -
Posted by ブクログ
言語を学ぶ、複数の言語を操れるとはどういうことか、いろいろ興味深い考察があった。
p19
「高齢者の場合、マルチリンガルであることは、アルツハイマー病やその他の認知症の発症を4年から6年遅らせ「認知予備能」(脳が認知症の状態になっていても、症状が出にくい状態のこと)を強化する」
p27
「全世界に暮らす人の過半数がバイリンガルかマルチンガルだ。(略)
ヨーロッパ、アジア、アフリカ、南アメリカの多くの国では、生まれたときから複数の言語に触れながら育ち、さらに学校で、あるいは大人になってからも新しい言語を習う。ルクセンブルク、ノルウェー、エストニアでは、人口の90%以上がバイリンガルかマルチリ -
Posted by ブクログ
外国語の学習の意義を一変させてくれる素晴らしい本
本書の主眼はバイ/マルチリンガルにあり、多言語を習得することで如何に脳が物理的に変化し高いパフォーマンスを発揮できるか、という盲点なテーマに驚嘆した
今井先生による解説も必見
普通に流したけど、「単行本」に解説が付いてるの凄くないか?
まぁ洋書の翻訳だからあっても不思議じゃなけど、慣れてないからびっくりした
あのね、この本ホントに良いの
マジで十数ページ毎に目が覚めるような文章が刺さって読むモチベーションを上げてくれる
内容も、心理学者故の人間に焦点を置いた研究がテーマだから、文章にも人間味がある感じで読みやすい -
Posted by ブクログ
「言語」の力とは何か?という問いに対し、この本は様々な実験結果を提示し、言語を取得する事で得られるものを教えてくれる。
我々にはメインで使う言語があり、所謂「第二言語」は後天的に取得する場合がほとんどである。
私は正直言語を取得するのは苦手である。英語はいつまで経っても上達しない。だが、この本で示された、第二言語を話す際は「自身の人格が変わる感覚がある」というバイリンガルのイメージは、重要ポイントであると感じた。
言語は成り立ちやその土地柄に影響し、形成される。もしかしたら、他言語を話す際は、マルチバース的な自分に意識を飛ばし、体と全身をその言語圏にあるイメージにするのが重要であるかも -
Posted by ブクログ
AI翻訳が発達した時代に、語学を学習する意味はあるのか?語学に限らず、なんでもAIがやってくれる時代を前に、自分の脳を使うことの大切さを教えてくれる本。
バイリンガルであることは、様々な良い刺激を脳に与え、認知症の発症を遅らせる可能性さえあるらしい。
使用する言語によって思考が変わるという話は面白かった。母国語は感情と強く結びついているため、第二言語で話したり考えたりする方が理性的な判断ができるとか。
本編を読み終わって言語学習に前向きになっていた私だが、最後の解説には腰を折られた。
解説者にそのつもりはなく、むしろ親切心からの指摘と読めるが、なんだかなぁ。 -
Posted by ブクログ
バイリンガル、マルチリンガルの人の脳の特性を説明した本、といったらいいのだろうか。
複数の言語を習得するとよいこととして、以下のことなどが挙げられていた。
脳の白質、灰白質がともに大きくなる。
作業で取られてしまう部分を空けておくことができ、他の認知的なタスクに当てられることもできる。
もちろん高齢化すれば、脳の働きはモノリンガルの人同様に衰えるが、衰え方がゆっくりになる。
アルツハイマー病の進行を遅くすることができる。
常に脳内で複数の言語をコントロールしている状態になるため、脳の実行能力が高まる。
他の人が気づかない関連性に気づいたりするなどの、創造性が高まる。
こんな風に次々と挙げら