モンドくんのレビュー一覧

  • その世とこの世

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    谷川俊太郎さんとブレイディさんの交換書簡。
    それぞれ人柄が表れていて面白かった。
    谷川俊太郎さん、ご冥福をお祈りします。

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    2024年11月22日
  • その世とこの世

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    谷川俊太郎さんとブレイディみかこさんの一年半に及ぶ往復書簡

    みかこさんの散文に、谷川さんが短めの文章と詩でお返事する。
    といったスタイルでしょうか?

    とは言え、みかこさんからの問いはあまり気にせず、好きに返事を書く谷川さん。
    自由で軽快なやりとりのおかげで、こちらも肩の力を抜いて文章を楽しめる。
    しかし、あくまでも〝手紙〟なので当然だが相手に向けて書かれた文章で、そこには敬意が感じ取れるのが素敵。



    谷川さんの詩より

    「この世とあの世のあわいに
     その世はある」
       ──【その世】より一部抜粋──


    「この世は他人だらけである
     他人でないのは自分だけだと思うと
     寂しい」
      

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    2024年11月05日
  • その世とこの世

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    とっても軽快で面白かった。
    谷川俊太郎はもう言わずと知れたレジェンドで
    ブレイディみかこは両手にトカレフをいつか読みたいと思ったまま..この作品が初めましてな作品になった。
    谷川俊太郎へ手紙を書く...
    って凄いなって単純にとっても俗な感情で。
    もちろんそれがファンレターでどこの誰とも分からない面識もない読者がただ個人的に宛てるものなら簡単かもしれないけど
    作家として仕事として書くっていうのはスゲー!

    のっけからの谷川さんの「あるとない」の詩から
    ユーモアは正しく無邪気なものでないといけないという世界的な風潮や
    みかこさんの住む英国のブリティッシュユーモアについての説明でもうぐいぐいみかこワ

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    2024年09月01日
  • その世とこの世

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    【目次】
    邪気の「あるとない」(ブレイディみかこ)
    萎れた花束(谷川俊太郎)
    Flowers in the Dustbin(ブレイディみかこ)
    その世(谷川俊太郎)
    青空(ブレイディみかこ)
    座標(谷川俊太郎)
    詩とビスケット(ブレイディみかこ)
    現場(谷川俊太郎)
    淫らな未来(ブレイディみかこ)
    気楽な現場(谷川俊太郎)
    秋には幽霊がよく似合う(ブレイディみかこ)
    幽霊とお化け(谷川俊太郎)
    ダンスも孤独もない世界(ブレイディみかこ)
    父母の書棚から(谷川俊太郎)
    謎の散りばめ方(ブレイディみかこ)
    笑いと臍の緒(谷川俊太郎)
    ウィーンと奈良(ブレイディみかこ)
    Brief Encounte

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    2024年01月17日
  • その世とこの世

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    もともとブレイディみかこさんの文章が好きだし、谷川俊太郎さんも小学生の頃にガツンとやられて以来のファン。さらに奥村門土さんはご家族勢ぞろいの原画展で似顔絵を描く姿も見ている私にとって本書は夢のようなメンバー。往復書簡もだけど毛づくろいする猫だとか、草原にポツンといる老人の後ろ姿だとか水中の生き物だとか‥挿絵がほんとうに素晴らしい。

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    2023年12月30日
  • その世とこの世

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    お二人の往復書簡は永遠に続けて欲しかった。ブレイディみかこさんは、やっぱりオモロイ。谷川さんへの返しがほんま秀逸。彼女の本は全部読みたい。谷川さんは余裕かまして、ブレイディみかこさんへの返信にあまりこだわりを感じへんかったな。でも谷川さんの詩は全部声に出して読んだ。ええわぁ。

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    2023年12月17日
  • その世とこの世

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    読む時期によって心に残る章が変わるだろうなと思う。谷川さんの最後の詩が良い。

    ブレイディさんと谷川さん、それぞれがそれぞれの足場を崩さずにマイペースに言葉を綴っているのが良い。だからお二人に、温度差や、全然相手への返事になってへんやんけ、みたいに感じる部分もあったけど、そこが良かった。

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    2023年12月11日
  • その世とこの世

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    本書前半のやりとりは、異種格闘技ながら、わかりやすく響き合っていて、さすがブレイディと谷川、といった感じ。すぐ読めるし、読んで損はない。

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    2025年10月03日
  • その世とこの世

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    不思議なリズム感に引き込まれてあっという間に読んでしまった。

    ブレイディさんが書かれていた
    「ケアとは他者と一緒にダンスを踊ることかもしれない。」「体に沈む」という言葉と谷川さんの「その世」という詩が、自分の体に深く沈んだ。

    自分に重なりつつも、すっと離れていく感覚が楽しい一冊だった。

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    2025年01月21日
  • その世とこの世

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    時間、空間を超えてさまざまな現場を自由に飛び回る、おしゃべりで“しなやかな黒猫”のようなブレイディさん。それを温かな眼差しで「言葉にしか現場のないわたしは劣等感を抱いてる」と子どものような素直さで机上で紡いだ詩で応える好々爺、谷川さん。本質に迫るアプローチもアウトプットも異なるけど、表現の奥にある魂は一緒で、その“あわい”の世に引き込まれそうになるのをもんど君の挿絵が“この世」に引き戻してくれる。「うりゃ〜なんとかなる」が個人的な座標としては好きかな…。先日、再放送で観たETV特集「ぼくは死んだ」も感動したが、谷川さんのリクエストに応えたもんど君、大変だったろうなあ。

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    2024年12月29日
  • その世とこの世

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    先月逝去された谷川俊太郎さんと、個人的に大ファンなブレイディみかこさんの往復書簡。

    ジャンルは異なれど物書きとして一流であるお二人、ただの読書好きである私との次元の違いを思い知らされました。
    谷川さんはご自身で散文が苦手と仰っており、なるほどブレイディさんへのお返事もかみあっているのかいないのか凡人には判断が難しい部分もありますが、添えてある詩は当然ながら素晴らしいものでした。

    タイトルにある「その世」とは谷川さんの詩によると
    「この世とあの世のあわいに」あり
    「騒々しいこの世と違ってその世は静かだが あの世の沈黙に与していない」そうです。
    「その世のつかの間に人はこの世を忘れ 知らないあ

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    2024年12月13日
  • その世とこの世

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     谷川俊太郎さん、2024年11月に亡くなられました。

     作家のブレイディ・みかこさんとの往復書簡を収録したもの。両者の感性の違い、性別や年齢の違いが浮き彫りにされる。

     あの世、この世の間に、「その世」があるのでは、というのが斬新だった。

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    2024年11月30日
  • その世とこの世

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    谷川俊太郎さんも旅立たれました。
    偶然、このタイミングで手元にあったこの本。
    何かの縁かな。
    きっと「その世」にいらっしゃる頃だろうと思いながら読んだ。
    谷川さんとブレイディさんとの手紙のやり取りで出来ている本。タイムラグがかなりあるようで、噛み合っているような、いないような…
    でも、そこがいい味わいになっている。
    お互いの言葉にインスピレーションを得ながら、自分の言葉を紡いでいく。
    ジャンルは違えど、言葉に関わる人ならではの感性で、面白いなと思った。
    谷川さんの詩集も改めて読んでみようと思う。

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    2024年11月19日
  • その世とこの世

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    言葉のセンスに秀でた(というのもヘンだけど)おふたりだけに、このやりとり、なんだかすごくよかった。読んだだけで自分もお二人と同じような目線までいけたかのような気がしてしまった。

    あと、表紙もとても良い。

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    2024年08月18日
  • その世とこの世

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    特に前半、谷川さんが誰と話しているのかわからなくて不安になったけど、現場の話くらいからこの世に戻ってきてくれて良かった。文章はもちろんお二人ともとても面白いです。
    ブレイディみかこさんのお話は、他者とのやりとりを具体的に想像できるので、自分ならどう考えるのか、どう答えるのかと考えながら読めました。

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    2024年06月07日
  • その世とこの世

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    二人の著者による手紙のやり取りが、繋がっているようで、ずれているようで、相手のことを話しているようで、自分の内面だけを曝け出しているようで、不思議なやり取りだった。

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    2024年05月26日
  • その世とこの世

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    ネタバレ

    韻文と散文、年齢も性別も違う、生きてる場所も大きく違う二人の手紙のやり取り。言葉のキャッチボールが気持ちよくされているというよりは、何事も否定しない大きな他者に対して独り言を投げかけているような、そんな感じ。とくにみかこさんは、人生の大先輩を前に持論を語り、深めていったようだ。
     「その世」あの世でもこの世でもない不思議なところ。あの世のこともこの世のことも考えたくないときにさまよいたくなる場所。肉体を失った未来の人間トランスヒューマン、ヒトラーの生まれた時代と場所、・・・・いろいろなことを考えさせられた。

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    2024年05月26日
  • その世とこの世

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    ネタバレ

    ところどころに刺さる言葉が。そしてそこはかとないユーモアが。二人のお人柄なのでしょうか。

    p93プレイデイさんの「幽霊って元気ですよね」に吹き出しました。しかしその理由(?)言われてみると確かに。
    生きてる人間は日々起きてくるアレヤコレヤに対処するだけでだんだん一杯になって行き、余程のことでなければそんなにねちねちじっとりと恨んだり妬んだりを持続できなくなってくるように思います。特に年取ってきたら(笑)
    何事にも体力がいるというのは本当に実感しかない今日この頃で。それどころじゃない、からそんなことどうでもいいになってくるというか。
    p132谷川さん「生きる上で意味のない笑いがもしかすると訳あ

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    2024年03月31日
  • その世とこの世

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     本書は、「図書」連載「言葉のほとり」(2022年3月号~2023年8月号、岩波書店)に、奥村門土さん描きおろしの挿画を加えて書籍化した、谷川俊太郎さんとブレイディみかこさん、お二人の往復書簡を収録したものになります。

     とは書いたものの、私、ブレイディみかこさんの著書を読むのは初めてで、タイトルはよくお見かけするから知っているのですが、中々、読んでみようという気にまでならなくて、本書については、猫丸さんのおすすめがあったことと、谷川さんと往復書簡するのだから、さぞ凄い方なのだろうなと思っていたら、その通りでした(笑)。

     ということで、まずはブレイディさんについて、書いていこうと思います

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    2024年02月25日
  • その世とこの世

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    ネタバレ

    ページの余白や行間が多くとってあるため文量は少なく、かつ、非常に読みやすい日本語なので、サッと読める。

    ブレイディさんが書いた手紙を谷川さんが受け取り、谷川さんは受け取った手紙の一部からとあるテーマへと話題が広がる返信&詩を送る。
    それを受け取ってブレイディさんがまた別の話題へと展開する手紙を書く、といったやりとりで、往復書簡だけれども、明確に返事しあってないところが興味深い。
    詩というものは私にはあいまいで、メッセージを伝えたいのか、情景を描いているのか、それとも気持ちの吐露なのか、よくわからない(谷川俊太郎さんは好き。PEANUTSの翻訳が最高)。
    にも関わらず、この書籍を読んで

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    2024年02月24日