シーナ・アイエンガー
1969年カナダのトロント生。高校生の時に全盲となる。両親はインドからの移民であり敬虔なシーク教で、シーナ自身も着る物から結婚相手まで宗教に則り全てを決められて過ごしてきたが、学校で「選択」こそアメリカでは力だとする授業に感化され「選択」をテーマにした研究を行う。
行動経済学を中心とした人の行動面の研究がメインで、精神面や心理面での研究例が少なかったのが少し残念か。
選択肢があるということは、裁量権がありコントロールできる状態で自分の力で状況を変えられる、と認識できている様で、精神的には安定し健康にも良い影響を与える。しかし、選択肢が多く選ぶことができる状態が一概に幸福であり有益だとも言えず、自身の専門分野や、くり返すと飽きがくる食事や映画など特定の場合以外は決断力や判断力の低下に繋がる。選択肢は『7±2』の5〜9個に意識して絞るように心がけようと思う。本書とは繋がらないかもしれないが、マルチタスクではなく一つひとつに集中するシングルタスク(エッセンシャル思考)的な方が様々な面でメリットが多いのだな、と。
・「選択」と呼んでいるものは、
自分自身や環境を、自分の力で変える能力のこと。選択するには、まず「自分の力で変えられる」という認識を持たなくてはならない。
・実際に状況をコントロールできるかどうかよりも、「コントロールできる」という認識の方がはるかに大きな意味を持つ
・裁量権、コントロールできる状態、という認識が高いほどストレス度や病気になる確率は低くなった
・個人主義と集団主義
個人主義が強いアメリカでは、従業員に対し裁量権を多く与えた方が生産性がアップするが、集団主義的傾向の日本などアジア圏では、上司に仕事を決められた方がやる気が上がる。
金融不正などがあった時にも、個人主義では個人が犯した罪を責めるのに対し、集団主義では制度や監督システムへの問題点を指摘する傾向。
・人はその他大勢と同じと見られることに我慢できない
わたしたちは、大勢に従うときでさへ自分は例外だと思っている。つまり、意識が高い。