大浦康介のレビュー一覧

  • 読んでいない本について堂々と語る方法

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    ネタバレ

    本を読んでも、その内容の受け取り方は人それぞれ。これまで触れてきた本や経験がちがえば、同じ文章でもまったく別の景色が見える。そもそも本のすべてを覚えておくことは難しく、心に残るのはほんの一部分だけ。だからこそ、誰かが語る「その本の話」は、断片的な記憶と、その人自身の人生が混ざり合ったひとつの作品になる。つまり、ざっと流し読んだだけでも、目次しか見ていなくても、そこから想像して語ることはできるし、意外と気づかれない。

    この本は、そんな「読書とは何か」を考え直すきっかけをくれた。一冊の本でも、読む人や読む時期によって解釈が変わる。その広がりは無限で、楽しみ方も同じだけ果てしない。そう思うと、読書

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    2025年11月19日
  • 読んでいない本について堂々と語る方法

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    ネタバレ

    本は読まない方が良いというテーマから創作の始点へと導いてくれる一冊。めちゃくちゃ面白い。
    引用される本の引用の仕方が上手いから、古典的な作品すらとてもモダンに感じ、読まないというテーマに反して非常に読みたくなる。ネタバレが多いなと思っていたら、最後の方にどんでん返しがあって、やられた。上手すぎる。

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    2025年04月12日
  • 読んでいない本について堂々と語る方法

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    読んでいない本について語ることは創造活動。

    読んでいない本が全体のどの位置にあるかを知っていれば、実際に読んでいなくても充分。

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    2025年01月20日
  • 読んでいない本について堂々と語る方法

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    陰謀論やとんでも歴史論を語る人は、本をたくさん読んでいるようだけど教養があるようには見えない。その理由は、個別の本の内容に深く入れ込んでいる一方で、知識体系の全体像が見えていない(本と本のつながりを理解していない)からなのだとわかった。
    本筋ではないが印象に残ったことだ。

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    2023年12月07日
  • 読んでいない本について堂々と語る方法

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    ピエール・バイヤールの著書を初めて読んだ。

    タイトルからなんとなく想像できる通り、今までの当たり前をことごとく打ち壊していくような考えを持った人だなと感じた。

    私自身、読書をすることで何かしら情報を得たり、影響を受けるため、読書は良い習慣だと思っていた。
    しかし、この一冊を読んで、読書による"リスク"を知った。読んでしまうと、何かしら影響を受けるが故、それ以前の自分にはもう戻ることはできないのである。

    これを読んでから、読書がより楽しいものになりそうであり、新たな読み方を発掘したような感覚に陥った。

    読書にどう向き合ったら良いのか、初めから最後まで本は読むことが全て

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    2023年05月31日
  • 読んでいない本について堂々と語る方法

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    ショーペンハウアーの『読書について』の後にこれを読むという流れをやりたかっただけだったけど、なかなか面白かった。

    結局のところ「読んだ」ということ自体に様々なレベルがあり、『読んでいない本について堂々と語る』ことは、なんら悪いことではなくむしろ創造的な活動である、ということは新しい気付きだった。

    『<他者>は知っていると考える習慣を断ち切る』

    『しかし、読んでいない本について語ることが正真正銘の創造活動であり、そこでは他の諸芸術の場合と同じレベルの対応が要求されるということは明らかである』

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    2022年10月02日
  • 読んでいない本について堂々と語る方法

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    ・冗談みたいなテーマを扱いながら、最終的に読書の本質に着地する流れが匠の技。
    ・本来ならこのレビューも読まずに書くべきだし、なんならこの本(※1)について書くべきですらない。
    ・「ずっと本ばっか読んでると自分自身と向き合えないので良くない」って話、『書を捨てよ、町へ出よう』(※2)を思い出した。

    ※1 〈流〉〈聞〉◎
    ※2〈聞〉○

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    2022年09月03日
  • 読んでいない本について堂々と語る方法

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    開始: 2022/7/13
    終了: 2022/7/15

    感想
    読んでる最中から違和感はあったが、自宅の本棚を確認したところもう一冊本書があった。読んでいない本についての本を読んだが読んではいなかった。

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    2022年07月15日
  • 読んでいない本について堂々と語る方法

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    読書家なら必ず持っている読書論について再考させられる本。

    教養と時間は無限の関係にあるということ。
    読むということは何かを読まないということである。記憶と時間は必然的に失われる運命にある。
    同じ本を対象にしても読者の具合で、本の性質はガラッと変わる。
    著者はパラドックスの専門家らしく細部にトリックが仕掛けられている。それは本を「読んで」いなければ絶対に分かり得ないトリックである。それこそパラドックスである。
    私はそれらの本を実際に読んだことはなかったし、種明かしをされるまで違和感を覚えることすらなかったが面白く読むことができた。

    「読む」とはどういうことか。「読み終わった」とは。

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    2022年05月04日
  • 読んでいない本について堂々と語る方法

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    表紙だけ見てなんて不真面目なタイトルの本なんだと思いきや、タイトルの不真面目な目的のために「読書」という行為の本質を驚くほど真面目に深く考察した本だった。

    読書とは何なのか、教養とは何なのか、教養としての読書に果たして本の内容はどれ程重要か。
    そもそも本を読んだ/読んでいないという状態の本質とは何か 等々を鋭く考察し、その全てを「だから読んでない本について堂々と語っても良い」というタイトルに帰結させている。

    その情熱たるや、よっぽどこの著者は「読んでない本について語らざるを得ない状況」と、それに対して後ろ指を指されて当然という風潮にストレスを抱えていたんだなぁと察されてしまった。

    読書に

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    2025年10月14日
  • 読んでいない本について堂々と語る方法

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    書かれてる内容はそれほど気にしていないけれど、著者がこの本を書いた主目的が読書至上主義に対する問題意識にあるのだとすれば、その主張は傾聴できるし、もっともだと思う。

    つまり、本書は、具体的な方法を提示すること以上に、読書至上主義に対するオルタナティブとしての読書論を提唱しようとすることに主眼があり、それを相対化することに主目的があったのではないかと思う。

    タイトルは「方法」となってるけど、「訳者あとがき」によると、直訳は「読んでいない本についていかに語るか」のようである(p.230)から、必ずしも方法のみを述べようとしていたわけではないことが示唆される。言い換えれば、方法のみならず、読書至

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    2025年10月10日
  • 読んでいない本について堂々と語る方法

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    本を書くことは創造である→ただし、今の教育は「それ」を教えない→あるのは理解・記憶・だけで「」がない。

    一方で読んでいない本を語ることは、新しい考えを創っている→「それ」は創造である。

    本を書くこと、と読んでない本を語ること、は共に創造なので、大いにやれ、と言われたように思いました。

    かく言う私もこの本の序と結びしか読んでおりません。笑

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    2025年05月18日
  • 読んでいない本について堂々と語る方法

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    ネタバレ

    完璧な読書というものはなく、読んだか読んでないかは1と0の差ではなくうろ覚えの程度の差にすぎない。タイトルや著者とか時代背景とかのメタデータだけしか知らない人が、内容をほぼ理解している人と話しても構わない。
    本の感想を述べるのは創造的な行為だから、自由に語って構わない。
    何と心強い本なのか。
    いろいろ例示されているところはあまり関心が持てず読み飛ばしてしまったが、自分が思った通りに語ればいいとこの本は言っている。これから安心して本を読もう。

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    2025年02月19日
  • 読んでいない本について堂々と語る方法

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    本を読むという行動に違う視点があると知ることができた。本を語るためには全体を読むべきと思っていたが、読まなくても語ることができる。その例をいくつか述べていた。

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    2024年10月14日
  • 読んでいない本について堂々と語る方法

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    表題からは若干不真面目な話を想像したが、全くそんなことはない。なんとなく罪悪感や、世間の目があり、本はみんなちゃんと読んでいるフリをしてるけど、本当はそんなことはないし、そうであることすら必要ない。そもそも本について語る時の本は個人の中にある幻影としての書物についてであり、厳密には各個人で全て違うものについて語っているし、それでいい。さらには、本質的に大事なことは全ての本をきちんと読むことではなく、それぞれの書物の位置付けを理解していることであるという主張は納得できるし、ほとんどの本に対しては基本的に流し読みで位置付けを理解することが大事という含意があると感じた。

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    2024年10月05日
  • 読んでいない本について堂々と語る方法

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    実際自分がしてることとほぼ同じで、これ書いたの自分なのかな?って錯覚しました。
    まだ読んでないですけどね。

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    2024年03月29日
  • 読んでいない本について堂々と語る方法

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    この本は読書にフォーカスを当てているが、読書だけでなくネットなどの膨大な情報に触れる際の考え方として参考になる箇所が多いと思った。
    とりあえず、全ての本を隈無く読む必要が無いことは感じられ、安心感が得られる。
    ただ、所々抽象的な表現で読者を煙にまこうとしているのではないかという箇所があり、この本自体を読み飛ばそうかと思った。

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    2023年02月15日
  • 読んでいない本について堂々と語る方法

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    ネタバレ

    読書する目的は人それぞれであろうが、こと本書の中で語られている読書は、伝達/議論及びその先の創造に目を向けられているものであると認識。

    その前提の上で特に印象的であったのは、教養とは読書量を指すのではなく、全体の中で自身の位置付けを理解することであるという主張。
    実際、創造へ向けた一種の触媒として読書を行う場合、様々な本の主張を並列するだけでは何も生み出すことはできない。その中で自身がどこに位置付けられているのか、自分はどの方向を向いているのかというビューなくしては、創造に繋がるようなジャンプは困難であると思う。
    その意味において、本の位置付けさえ理解できていれば、読んでいない本であっても何

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    2023年02月04日
  • 読んでいない本について堂々と語る方法

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    「本を読んだ」とは何かという考察から始まり、どの程度本を読んだのか、本の内容についての認知に対する理解を深め、最終的に「読んでいない本でも語ってよい」という非自明な結論に到達する。

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    2023年10月25日
  • 読んでいない本について堂々と語る方法

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    本書の内容を理解していない証左かもしれないが3度目の再読。

    読書とは何か。読書についての規範や固定観念を問う機会を得ることが出来る本だと思う。

    著者が指摘する読書のデメリットは示唆にとんでいる。しかし、読書欲に抗い実践することは難しいと感じた。

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    2022年06月18日