大谷亨のレビュー一覧

  • 中国の死神

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    各時代の政権や宗教団体に整備された神様然とした神ではなく、特定地域の庶民発・流転を繰り返してきた地元の信仰対象としての死神・無常と庶民の関わりを描く
    元々の由来がここで考察されている通りとしたらかなり格が上がりつつあるようにも見えるが、分身の取り入れなど今後も変化が見られそうで楽しみ

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    2025年06月23日
  • 中国の死神

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    ネタバレ

    「無常」という中国の死神の成り立ちや民間信仰の様子を研究する。研究書といっても、言葉は易しく写真も豊富なのでとても読みやすい。推論を立て、文献や現地調査を通じて、少しずつ謎が明らかになっていくという研究の様子が追体験できる。

    「無常」という神様は、ノッポの「白無常」(表紙の写真)とチビの「黒無常」のセットで祀られるのが一般的で、中国や台湾の廟で見かける神像のなかでも特に印象的な外見をしている。道教では数多の神様が信奉されているが、その中でもメジャーな存在といえる。(ちなみに、台湾では「七爺」「八爺」とも呼ばれている。)

    もともとは没個性的だった「無常」が、どのようにして現在の「白無常」よう

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    2025年02月26日
  • 中国の死神

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    ネタバレ

    以前から中国の神様とか神話に興味がありました。
    というのも、天帝とか西王母のような存在はあるらしいのですが、どうもそれと宗教や信仰が私の中で結びつかないのです。
    でもまあ、死神から勉強してみるか、と思って読んだのですが、思っていたのとはちょっと違う展開になってしまいました。

    著者がテーマとして追いかけているのが「無常」という死神です。
    ここで中国の世界観が関係してくるのですが、神様は基本的に天にまします。
    しかし、寿命が尽きそうな人間がいると、部下に「迎えに行ってやれ」と命じます。
    なんと神さまの世界は階級社会で、しかも官僚制です。
    上司である神さまに命じられて迎えに来てくれるのが勾魂使者で

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    2025年02月14日
  • 中国の死神

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    民俗学系のYouTubeチャンネルで紹介されていたことをきっかけに読みました
    元々妖怪好きで日本の妖怪には興味を持って来ましたが、今回この本を読んで中国の妖怪や東南アジアの他の地域に伝わる妖怪伝説のようなものにも断然興味が湧いてきたところです
    学術論文の間に挟まる著者のフィールドワークでの体験を書いたエッセイがどれも面白くて最後まで楽しく読めました

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    2024年12月29日
  • 中国の死神

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    ブサ怖い表紙に誘われて最後まで一気に読んでしまいました。この本を知って台湾等アジアの廟を巡ると面白いかも。民間信仰の無常の歴史良く調べている。
    中国の妖怪の原点かな。
    とにかく色鮮やかで、ブサ可愛い、不気味で怖い、楽しく入りやすい面白い学術書です。
    こんなの初めて見ました!

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    2024年03月04日
  • 中国の死神

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    何かで紹介されていて、表紙を見た時から読みたかった一冊。
    中国の「死神」無常に関してのとても丁寧な解説書。今の在り方だけではなく、その発生過程を愉快なフィールドワークで丹念に記している。
    個人的には、一服のように添えられているそのフィールドワークも、一冊の本として読んでみたい。

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    2024年01月30日