徳成旨亮のレビュー一覧
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50歳を超えて、これまでの自分の仕事の領域を広げたいと思い、IT finance の領域をカバーするニッチな製品群の会社に移ってみて、ファイナンス領域とITを繋げる人ってなかなかいないなと思いつつ日々奮闘する中で手に取った本。
この本では、筆者の徳成旨亮氏の経験知と知識が混ざり合って濃縮されたビジネスマン向けの良書でした。
CFOが相対するのは、株主であり、株主からいかに支持を集めるか、その為に必要な様々な活動が体験談として語られていましたが、個人的に気になったのは、2章にあった「「サプライズのない経営」で資本コストを下げる」や、第3章の「米国のCFOは「経営スリートップ」の一員」のところ。 -
Posted by ブクログ
CFOは守りの要であり、攻めの起点である。
金庫番的な思考を綺麗に書き換えることができた。
ダイバーシティ、ESG・・と一見受動的になりがちな観点も、自社起点の攻めの視点で取り組むことで世界が変わる。
それを担うのがCスイートの一角を担うCFO。
◆CFOの在り方
・CFOはCEOの最大の批判者であり、最大の支援者
・CFOは会社の健全性を守る最後の砦
・CFOは社内外のステークホルダーに対する最良のスポークスマン
◆CFOは資本市場と社内の結節役、会社のスポークスマンとして自社に関するあらゆる質問に答えられる準備と覚悟を要する。
◆自社の資本コストは直接聞く。
投資家からの回答は(MU -
Posted by ブクログ
アニマルスピリットが社会を動かす
アニマルスピリッツ指数
株主以外のステークホルダーは債権者
株主資本コスト= リスクフレート+β×市場リスクプレミアム
PBR= ROE×PER
PER= 1/(r-g) r:資本コスト、g:期待利益成長率
rはサプライズのない経営
→株主コミュニケーション、業績見通しの安定、守りのESG(ESGでサプライズなし)
gは非連続な成長を導く投資、人材育成、攻めのサステナなどバランスシート思考
海外はCEO CFO COOの鼎立経営、日本は文鎮型
リスクアペタイト
コダックと富士フイルム
→コダックも正解。配当と自社株買いで株主に還元し、次世代へと -
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日本企業の「資本コスト」はおおよそ8%。
ROEが8%以上から株価が右肩上がりになり、ROE10%ではPBRは2倍になる傾向にある。これは日本企業に投資する国内外の投資家の期待リターンが8%あたりにあり、ROEがそれを超えると株価が反応するから。
「金庫番思考」と「CFO思考」の違い
「金庫番思考」=その組織の運営が滞らないのうに資金繰りに目を光らせるのが役割
「CFO思考」=資金や資本の管理者であると同時に配分者。現在のCFOは資本のアロケーションを株主に説明し、理解を得る必要がある。
IR評価が各セクターで3位以内の企業は4位以下の企業に比して約0.5%、1位の企業は0.8%資本コス -
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グローバル視点でのCFOという職業について
前提:海外投資家にとって、日本企業は魅力のある選択肢ではない。
日本企業にはアニマルスピリッツが欠けている。アニマルスピリッツとは、非合理なまでの熱意である。
日本企業はよくも悪くも事なかれ主義。永続することが第一の目的になっているが資本主義においては、利益を追求し、株主に利益を還元することが最も大事である。なぜならば株主は企業の一番のリスクを負っているから。
CFOは唯一CFOに物言える立場でり、ブレーキとアクセルを上手に使いこなさなければならない。
CFOは社内外に対して経営の説明責任を負う。
従来の金庫番としてのCFOからの脱却が