蔡駿のレビュー一覧

  • 幽霊ホテルからの手紙

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     ハロウィンを意識しての選書。中国ミステリーは初めてだったが、とても読みやすかった。
     ある作家が、バスの中で出会った女性から託された木匣を届けるために、幽霊客桟という幽霊ホテルに向かう。これだけでも、何のために?どんなホテル?と興味がそそられる。ホテルに着いた作家は、誰に木匣を渡すべきか不明なことから、そのホテルにしばらく宿泊することを決め、そして、タイトル通り、友人にそこでの出来事を記した手紙を送るのだ。
     内容的にはホラー要素強めで、ハロウィンにぴったりだった。続編が二作あるようなので、翻訳を待ちたい。

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    2024年10月30日
  • 忘却の河 下

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    次々と事件が起きた上巻に比べ、下巻はそれぞれの事件に関わる人を中心に、謎を包囲して行くように展開していく。輪廻転生と因果応報と言う主題はそのままに、深く沈滞したままの事件と浅瀬を流れるかの様な新たな事件が交錯する。とんでもなく悪い奴の出現でページを捲る手が止まらない。
    最後は涙なのが出来すぎ感強めかな?
    全体的に人名にふりがなが付いてたのが良かった。

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    2023年07月27日
  • 忘却の河 上

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    華文ミステリーが本当にレベル高くて面白い。「幽霊ホテルからの手紙」でファンになった作家さんの邦訳2作目?訳者が4人でしかも仏語の翻訳家、と言う点も出版までの紆余曲折を疑ってしまう。少しホラーがかった輪廻転生をモチーフに始まる。日付ごとに展開していくので少年の成長ぶりや申明の命日などが分かり易く追えるのも読み易い。

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    2023年07月26日
  • 忘却の河 下

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    蔡駿『忘却の河 (下)』竹書房文庫。

    生まれ変わりという超常現象と複数の殺人事件に纏わるミステリーとを融合した中国小説の下巻。

    上巻は非常に展開が早く、非常に面白いと思ったのだが、下巻は少し間延びした感がある。それでも、申明が刺殺された事件の背景が徐々に明らかになり、犯人の正体と事件の全貌、結末が知りたくて、ページを捲る手が止まらなくなる。

    輪廻転生と因果応報。生まれ変わりと人びとの犯した罪の無限ループ。


    2011年。高校生に進学した申明の生まれ変わりの司望は、申明のかつての教え子で教師になった欧陽小枝と運命の再会を果たす。司望は申明の死に纏わる真相を解き明かそうとする。

    申明の教え子の女子高生である柳曼の毒殺の謎、柳曼とただならぬ関係にあったと噂された申明の殺害、申明の婚約者だった谷秋莎とその父親である谷長龍の死、申明の友人である賀年の死、一連の事件の捜査に携わっていた捜査官・黃海の転落死。申明と司望を中心とした死の連鎖は果てしなく続く。

    時はさらに流れ、大学受験を目前にした司望は……


    人間の運命は過去に犯した罪の重さで決まるのか。登場人物たちの複雑に絡み合った過去の罪がまるで意思を持った一つの輪となり、永久に回り続ける。

    本体価格1,400円
    ★★★★★

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    2023年07月03日
  • 忘却の河 下

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    司望は南明高校の入学式に向かう。地下鉄の駅からはバスに乗らないといけないが、今は道の工事のために走っていない。歩いていては入学式に遅れそうだ。白タクがいて乗ったらどうかと誘っている。躊躇していた司望に、一緒に乗りましょうと誘た女性がいた。南明高校に行くのなら自分もそうだからという。タクシーに乗ってから南明高校の教師だと名乗った。欧陽小枝だ。記憶にある女性だ。前世の記憶を持った者のお話。登場人物が多くて途中で錯綜してきそうだが、読んでいるうちに分かって来た。前世と今世を繋いだ記憶は現世にどのような影響を及ぼすのか…。

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    2024年04月17日
  • 忘却の河 上

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    申明は南明高校の教師だ。名門の北京大学を卒業してこの高校の国語の教師になった。同期の友はもっと高い地位に就いているというのに。申明に関わる事件が起こる。そして申明が殺される。誰に?、それは後の申明の記憶を持った者にとっても大きな謎だった。輪廻転生を中心に据えたミステリー小説。下巻ではどんな話に繋がるのだろうか?

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    2024年04月15日
  • 幽霊ホテルからの手紙

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    著者は<中国のスティーヴン・キング>と呼ばれるベストセラー作家らしい。
    バスで隣り合わせた女性から預かった謎の箱を幽霊客桟に届けに行った作家、周旋から毎日届く長文の手紙。そこに描かれる幽霊客桟は不気味な雰囲気に満ちており、宿泊客も謎めいていた。手紙は日に日に現実離れした話になっていき、ついに…
    本筋とは関係ないが、そんな辺鄙なホテルに行くときに周旋が持って行った本が森村誠一の『野生の証明』なのがちょっと笑った。
    全体として少々冗長な気もするが、ゴシックホラーめいた幽霊客桟の雰囲気がよかった。ホラーとミステリの融合もなかなかいい感じ。
    続編もあるようで、引き続き翻訳を期待したい。

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    2024年03月29日
  • 忘却の河 下

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    上下巻で読み応えありました。翻訳も読みやすい。最初に提示される女子学生の死からこれほど多くの人の人生が交錯する展開になるとは。生まれ変わりという設定が物語を牽引しているのは確かだが、それを取っ払ったところに見える相関図は凄まじい。

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    2024年03月23日
  • 忘却の河 下

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    評判が良く、気になっていた作品。
    ただ、華文ミステリ苦手なので、不安はあったが…驚くほどスルスル読めて、かつ面白い。

    次々に人が死んでいくけど、一人ひとりをしっかり描けてけているので、人数が多いのに毎回喪失感がある。上巻のスピードに比べて、下巻はやや間延び感もあるが、十分面白い。

    さすがに怪しい人物が皆いなくなるので、意外な人物が犯人、という点からは真犯人は当てやすいかも。

    フランス語版を翻訳したもので、かつ登場人物の名前のルビがたびたびあって、それで読みやすいのかな。

    竹書房自体、ずいぶん久しぶり。

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    2024年02月02日
  • 幽霊ホテルからの手紙

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    ブク友様のレビューから手に取った1冊!
    面白かった〜!
    長編だったけどページをめくる手が止まらない。

    登場人物の名前が日本人じゃないからそこがちょっと苦戦した笑

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    2023年08月18日
  • 忘却の河 下

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    表紙のイメージから、ホラー寄りのおどろおどろしいやつかと身構えていたが、そんなことはなく、ちゃんとミステリだった。中国のスティーヴン・キングと呼ばれているだけあって、リーダビリティ◯。面白かった。
    後半はちょっと大味だったかなー。

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    2023年08月16日
  • 幽霊ホテルからの手紙

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    読みものとして充分面白い。

    よく練り込まれた物語にグイグイと引き込まれ、展開も早くレイアウト上下段で300頁(原稿にすると600枚くらいか)も苦もなく読める。

    また実際のところはわからないが、沸き上がる事象との距離感にお国がらが上手く表出されている様に感じられた。 亡き人達への畏怖、畏敬の念が日本人の様に渇いていない。

    ただ、
    個人的には『怖さ』は足りていなかった。

    とは言え、週末にホラー映画を見漁るような変人の意見なので、そうでない方々には酷暑を涼むにちょうど良い加減だと思います。

    良作!

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    2023年08月10日
  • 幽霊ホテルからの手紙

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    浙江省東部の海岸に建つ三階建ての客桟。それが幽霊客桟だった。亡くなった女優の田園から託された木匣を幽霊客桟に持っていくことになった小説家の周旋は浙江省K市西冷鎮行の長距離バスに乗った。田園からの電話は途中で途切れて「幽霊客桟に持って行ってほしいの。場所は…。」だけで、場所も住所も分からなかったが、周旋は古い友達の警察官の葉䔥にその場所を探してくれるように頼んだ。そして今は幽霊客桟のある西冷鎮行のバスに座っている。これからどんなことが待っているか分からないのに…。幽霊客桟についた周旋は毎日友達の葉䔥に手紙を書いた。その中にこの悲劇が綴られていた。

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    2023年08月04日
  • 幽霊ホテルからの手紙

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    愛情と狂気の深淵に飲み込まれる。親友が訪れた幽霊客桟から手紙が届くのだが… #幽霊ホテルからの手紙

    ■あらすじ
    警察官の葉䔥(イエシャオ)に自宅に、かつての親友である周旋(ジョウシュエン)が訪ねてくる。彼は美しい女性と出会った逸話を話しだす。その彼女から木箱を預かり、木箱を幽霊客桟に届けてほしいとお願いされたのだ。
    幽霊旅館がどこにあるか不明だったが、葉䔥が調べあげることに成功。周旋は木箱を届けるために、幽霊客桟に旅立ったのだが…

    ■きっと読みたくなるレビュー
    めっちゃ濃厚!
    プロットもストーリーも人間関係もねばっこく、じっくりと味わえる良作です。

    世界観としてはド真ん中ホラーで、つねに生死の間を漂っているかのようで不気味。それでいて愛に対しては純粋すぎて、その背景にある人間の業があまりにも怖い。

    美しい描写が多く、また文中に様々な文学作品の引用やエピソードがちりばめられていて、ストーリーにも厚みが増す。日本の作品からの引用は、文学への恵愛と尊敬に溢れていて、同じ本を愛する者として、大変優しい気持ちになりました。

    本書のメインは「第二章 幽霊客桟からの手紙」ですが、これはちょっとスゴイ。まさに周旋から葉䔥に宛てた手紙を読んでいくことになるのですが、幽霊客桟やその土地の歴史や謎、利用客の面々の描写がめっちゃ力強いです。

    特に上手なのは小道具の使い方。木箱、蓄音機、写真、お墓、彫像など… 過去の人間の歴史を暗示する仕掛けが不安さを煽る。現実なのか幻なのか、本当なのか嘘なのか、生きているのか死んでるのかすらよくわからない。不気味さのなかにある混乱が、より読者を怖がらせ、でも熱中して読み続けてしまうんです。

    そして謎解きとしても、おそらくよくミステリーを読んでいる人こそ唸らせる内容。そういうことだったんだ~と言う、からりとしたトリックではありません。作者のねばっこい、たくらみといった仕掛けで、ただ読み終わった後は胸にじんわりとくるものになっています。

    海外ミステリーを読むたびに、いつも世界は広いなぁと感じますが、本作も例外ではありません。あきらかに本や文学、物語を愛している作家先生と分かる作品で、読んでいて嬉しくなりましたね。中国文学や文化を知るきっかけにもなるし、読んでよかったと思える作品でした。

    ■ぜっさん推しポイント
    第二章後半の手紙。こんなに純粋な愛情表現は、久しぶりに読んだ気がします。情愛と狂気、そして憎しみや業が入り交じり、人間の底知れぬ部分が丸裸になっていく。

    私はここまで情熱をもって生きたことがあっただろうか…
    年を取ると安定やバランスばかり求めてしまいますが、力強く生きることの大切さは忘れずにいたいですね。

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    2023年07月30日
  • 幽霊ホテルからの手紙

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    作者は中国サスペンス小説の第一人者との事。
    過去、現在、終章の3つに分かれている。全体的に聊斎志異を彷彿する怪奇的な展開だが第3章でびっくりが続出。満足度の高い作品だった。最近は華文ミステリも沢山翻訳されているので楽しみな作家さんにまた出会えたと嬉しい。

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    2023年06月18日
  • 幽霊ホテルからの手紙

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    ネタバレ

    なんとも不思議な読後感。
    ジャンル的にはミステリホラーになるのかな。
    3部構成だが物語の大部分が2部の周旋が葉䔥へ宛てた十二通の手紙で占められている。
    3部で予想外の展開になって、読み終わった今もいろいろ頭の中がぐるぐるしている。
    水月は蘭若の生き写しのように描写されているが、もしかしたら小曼にもどこか似ていたのかもしれない。
    葉䔥も現実と妄想の狭間に囚われそうだなと思わせるラストだった。

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    2026年09月17日
  • 幽霊ホテルからの手紙

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    最後の展開が衝撃でびっくりした。
    サスペンス系はあまり読んだことはなかったので、期待しなかったが、そこそこ面白かった。
    登場人物が中国系で覚えにくくて大変だった。

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    2025年10月13日