游珮芸のレビュー一覧
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ネタバレ蔡焜霖の人生、緑島から出所後、台北で家族のもとに住みながら仕事探し。前科があるからなかなか仕事に就けなかったが、中日翻訳の能力で出版社に就職。その後、出版社は潰れるが、漫画雑誌を出してる会社に編集として再就職。その後、子供向けの漫画出版社を立ち上げ。広告代理店に転職するが、出版社に戻る。雑誌の仕事は成功していたが、利益は出ておらず、方々に借金を重ね、台湾を襲った台風のために会社も印刷所も打撃を受け、立て直す資金が尽きて無一文になり破産するまでの話。
蔡焜霖がパワフルで、働きながら大学に行き仕事も掛け持ちし、24時間働けますか状態なのがすごい。
そして、台中の学生時代から好きだった相手が台北 -
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ネタバレ蔡焜霖の半生、白色テロ時代に投獄され、政治犯として十年の刑期をくらい、緑島の収容所に送られてから出獄するまで。
この辺りは映画「返校」でみた時代と同じだけど、この本の方が時代背景がわかりやすく説明されてるので、あの時の映画の話はこのことだったのか、と繋がるところが多かった。いつかみたいと思ってる映画「流麻溝十五号」もまさにこの緑島収容所のはなし。2016年の蔡英文政権後、「移行期正義」つまり独裁体制から民主制度に移行する過程において行われた人権侵害を糾弾し真実を明らかにする試みが進められていて、この「移行期正義」を語る台湾社会の中で、「返校」も「流麻溝十五号」も「台湾の少年」も作られている。 -
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ネタバレこれは名作…!!版画調の漫画が芸術的。
台中生まれの蔡焜霖の半生記、日本統治時代編。3歳の頃〜第二次世界大戦後、白色テロ時代に政治犯として投獄されるまで。
個人の人生を通して激動の台湾現代史が理解できて勉強になる。台湾語、日本語、国語(台湾華語)の三つの言葉が入り混じり、漫画の中でもフォントの違いと口調の違いとして表現されてる。それぞれの言葉が、アイデンティティの形成にそれぞれ影響してる世界観が伝わってくる。
兄の蔡焜燦は、奈良の飛行学校に合格して日本へ。司馬遼太郎の「街道をゆく 台湾紀行」に登場してる。
蔡焜霖のトレードマークはメガネ。最初に買った場所は台中の宮原眼科!
時代柄、「悲 -
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決して他人事で言ってるわけではないですが、台湾の歴史はすごい。とても複雑に絡まり合ってるし、親子でも言葉通じないくらい変化が激しい。
そんな大変な社会に生きながら、悲しいことも乗り越えながら、タフでエネルギッシュで明るく暮らしている台湾の人たちを心底尊敬します。
主人公の蔡焜霖さん、調べたら一昨年92歳でお亡くなりでした。もっと早く知りたかったな。お疲れ様でした。
自分と40年近くも人生がオーバーラップしている方がこんなに大変な人生を送ってたなんて。親とか祖父母とか同じ時代を生きたどなたかの目線で社会を振り返るって、教科書的な歴史の勉強とまた違う。知ってるつもりで知らなかったことがいろいろ出 -
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漫画の4分冊の大作といえば私は「アドルフに告ぐ」(手塚治虫)を思い出す。私が大学時代に読んだ「初刊『アドルフに告ぐ』(文藝春秋刊全4巻)」のことだ。だが「アドルフ~」が史実を下敷きとしながら登場人物のほとんどは手塚の創作なのに対して、「台湾の少年」は蔡焜霖という実在した台湾人の波乱の生涯が脚色された物語だ。
ところで私が改めてこの本の読後に愕然としたのは、私が台湾の歴史をあまりに知らないという事実を突きつけられたことだ。私が「アドルフ~」を読んでいた1980年代後半の大学生の頃までに並行して、台湾では1987年7月15日に解除されるまで、1949年5月に発布された戒厳令が数十年継続していたの -
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前々回の台湾総統選挙。国民党の朱立倫が負けて民進党の蔡英文が選出されたあの歴史的選挙から8年も経ったことになる。早いものだ。台湾には2015年10月13日から2016年3月19日までおよそ半年間の在外研究で滞在したのだが、ランタン飛ばしのイヴェントに朱候補が来ていたのが思い出される。あの時の国民党は内部紛争もあり、ガタガタで到底朱候補が勝てそうな雰囲気ではなく、結局、総統選も立法院の議員選挙も民進党が圧勝した。ただ、私も周りの先生方の中では必ずしも蔡英文支持が多かったわけではなく、何となく醒めた目で見ていたのも印象的であった。現地の雰囲気というのはそこにいないとなかなかわからないもので、その意
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台湾が好きで、何度も旅行したことがある。
とても風通しがよい国だと感じていたが、ほんの数年前、数十年前に、このようなことがあったのかと、驚く。
私は、白色テロの時代、緑島に収監されていた人々はヒーロー的存在で、人々から尊敬されていたのかな?なんて呑気な想像をしていたが、釈放後もその身分は監視され、社会に適応できず長く苦しめられていたこと、また、その過去を自分の子供たちにも伝えられない期間が長くあったことなどを知り、まちがった政治が人々をどんなに苦しめていたのか改めて知った。
1988年の天安門事件が起きるまで、中国が台湾よりも開放的な国だと思っていたという発言にも驚いた。
台湾の歴史を勉強し -
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