游珮芸のレビュー一覧

  • 台湾の少年3 戒厳令下の編集者

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    蔡焜霖の人生、緑島から出所後、台北で家族のもとに住みながら仕事探し。前科があるからなかなか仕事に就けなかったが、中日翻訳の能力で出版社に就職。その後、出版社は潰れるが、漫画雑誌を出してる会社に編集として再就職。その後、子供向けの漫画出版社を立ち上げ。広告代理店に転職するが、出版社に戻る。雑誌の仕事は成功していたが、利益は出ておらず、方々に借金を重ね、台湾を襲った台風のために会社も印刷所も打撃を受け、立て直す資金が尽きて無一文になり破産するまでの話。

    蔡焜霖がパワフルで、働きながら大学に行き仕事も掛け持ちし、24時間働けますか状態なのがすごい。

    そして、台中の学生時代から好きだった相手が台北

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    2026年02月05日
  • 台湾の少年2 収容所島の十年

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    蔡焜霖の半生、白色テロ時代に投獄され、政治犯として十年の刑期をくらい、緑島の収容所に送られてから出獄するまで。

    この辺りは映画「返校」でみた時代と同じだけど、この本の方が時代背景がわかりやすく説明されてるので、あの時の映画の話はこのことだったのか、と繋がるところが多かった。いつかみたいと思ってる映画「流麻溝十五号」もまさにこの緑島収容所のはなし。2016年の蔡英文政権後、「移行期正義」つまり独裁体制から民主制度に移行する過程において行われた人権侵害を糾弾し真実を明らかにする試みが進められていて、この「移行期正義」を語る台湾社会の中で、「返校」も「流麻溝十五号」も「台湾の少年」も作られている。

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    2026年02月05日
  • 台湾の少年1 統治時代生まれ

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    これは名作…!!版画調の漫画が芸術的。
    台中生まれの蔡焜霖の半生記、日本統治時代編。3歳の頃〜第二次世界大戦後、白色テロ時代に政治犯として投獄されるまで。

    個人の人生を通して激動の台湾現代史が理解できて勉強になる。台湾語、日本語、国語(台湾華語)の三つの言葉が入り混じり、漫画の中でもフォントの違いと口調の違いとして表現されてる。それぞれの言葉が、アイデンティティの形成にそれぞれ影響してる世界観が伝わってくる。

    兄の蔡焜燦は、奈良の飛行学校に合格して日本へ。司馬遼太郎の「街道をゆく 台湾紀行」に登場してる。

    蔡焜霖のトレードマークはメガネ。最初に買った場所は台中の宮原眼科!

    時代柄、「悲

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    2026年02月05日
  • 台湾の少年4 民主化の時代へ

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    全巻通しての感想。
    あまりにも教養がなく、この本で初めて知ることばかりだった。無知ゆえに引っ掛からなかった過去の経験が新しい意味を持って思い出されることがたくさんあった。
    ようやく「悲情城市」を観られる。

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    2025年11月03日
  • 台湾の少年4 民主化の時代へ

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    決して他人事で言ってるわけではないですが、台湾の歴史はすごい。とても複雑に絡まり合ってるし、親子でも言葉通じないくらい変化が激しい。
    そんな大変な社会に生きながら、悲しいことも乗り越えながら、タフでエネルギッシュで明るく暮らしている台湾の人たちを心底尊敬します。

    主人公の蔡焜霖さん、調べたら一昨年92歳でお亡くなりでした。もっと早く知りたかったな。お疲れ様でした。
    自分と40年近くも人生がオーバーラップしている方がこんなに大変な人生を送ってたなんて。親とか祖父母とか同じ時代を生きたどなたかの目線で社会を振り返るって、教科書的な歴史の勉強とまた違う。知ってるつもりで知らなかったことがいろいろ出

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    2025年06月15日
  • 台湾の少年1 統治時代生まれ

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    漫画の4分冊の大作といえば私は「アドルフに告ぐ」(手塚治虫)を思い出す。私が大学時代に読んだ「初刊『アドルフに告ぐ』(文藝春秋刊全4巻)」のことだ。だが「アドルフ~」が史実を下敷きとしながら登場人物のほとんどは手塚の創作なのに対して、「台湾の少年」は蔡焜霖という実在した台湾人の波乱の生涯が脚色された物語だ。

    ところで私が改めてこの本の読後に愕然としたのは、私が台湾の歴史をあまりに知らないという事実を突きつけられたことだ。私が「アドルフ~」を読んでいた1980年代後半の大学生の頃までに並行して、台湾では1987年7月15日に解除されるまで、1949年5月に発布された戒厳令が数十年継続していたの

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    2025年01月05日
  • 台湾の少年4 民主化の時代へ

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    歴史というのは途切れずに続いているものなんだな、と改めて思う。
    いい意味でもあり、悪い意味でもあり。

    調べると昨年に蔡焜霖さんは亡くなっている。
    歴史を紡いできた人を亡くすことで、人間はまた同じような過ちを犯してしまいがちだ。
    戦争などが多発している今の世界を見るとそう思える。

    こういった書籍が、歴史を思い出す一助になればいいのだけど、果たして…。

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    2024年10月19日
  • 台湾の少年3 戒厳令下の編集者

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    「無実の罪」での、10年間の収容生活からようやく逃れるも、警察の監視の目はずっと続く。

    出版会社から、広告会社と渡り、順調にキャリアを駆け上がるが…。

    この時代の日本はお手本とされる部分があったのだなと感じる…。

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    2024年09月30日
  • 台湾の少年2 収容所島の十年

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    第1巻で、簡単に読めたと書いてしまったけど、第2巻で、全く簡単に読める漫画ではない、と悟った…
    無実の罪で10年も収容されるという、その過酷な日々を思うと心が砕かれそうになる。
    歴史を知らないまま、海外の方、特に東アジアの方々と話すわけにはいかないな、と思う。

    今の時代も、この時代とあまり変わらないのでは?と思う箇所もあり、暗い気持ちにもなる。

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    2024年09月30日
  • 台湾の少年4 民主化の時代へ

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    前々回の台湾総統選挙。国民党の朱立倫が負けて民進党の蔡英文が選出されたあの歴史的選挙から8年も経ったことになる。早いものだ。台湾には2015年10月13日から2016年3月19日までおよそ半年間の在外研究で滞在したのだが、ランタン飛ばしのイヴェントに朱候補が来ていたのが思い出される。あの時の国民党は内部紛争もあり、ガタガタで到底朱候補が勝てそうな雰囲気ではなく、結局、総統選も立法院の議員選挙も民進党が圧勝した。ただ、私も周りの先生方の中では必ずしも蔡英文支持が多かったわけではなく、何となく醒めた目で見ていたのも印象的であった。現地の雰囲気というのはそこにいないとなかなかわからないもので、その意

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    2024年02月17日
  • 台湾の少年4 民主化の時代へ

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    シリーズを読み終えた。
    隣りの国台湾がどのように苦しみどのように民主化されてきたのか、よく知らなかったことが蔡焜霖の一生をたどることで少し学ぶことができた。
    台湾有事でアメリカの尖兵となることを夢想する岸田は日本だけでなく台湾の人々のいのちをどう思っているのか、許せない。

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    2023年08月31日
  • 台湾の少年3 戒厳令下の編集者

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    第3巻。主人公のあくなき向上心に驚かされる。努力の末につぎつぎと願いをかなえていくが、どこまでもしつこく付きまとう権力の陰。人の幸せを踏みつぶすことにためらいのないやからにはほんとに腹が立つ。

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    2023年08月03日
  • 台湾の少年1 統治時代生まれ

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    日本統治時代に生まれ育った子。故郷のことば台湾語、政府としてやってきた北京語、50年という長い統治で現地に根付いてしまった日本語。マルチリンガルに育ち、日本統治下とはいえ、絵のタッチが示す子ども時代は牧歌的でもあり洗練されている
    太平洋戦争、なんて今は言わないのかもしれないが日中戦争に日本側として訓練や労働となり、そのあとくる、国民党、中華民国政府の台湾[統治]

    台湾の人々が往々にして先進的でしなやかであることが理解できる。まず入り口の第1巻。
    美しい絵、美しい言葉。残していくべき記憶。

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    2023年07月23日
  • 台湾の少年3 戒厳令下の編集者

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    緑島という小さな監獄から、今度は戒厳令下の台湾というより大きな監獄に入ることになったのです。

    さいこんりん氏の不屈の魂。
    創意、社会や国の未来を思い子どもたちの本や雑誌をだし、緑島の仲間に手を差し伸べ自らの信念を曲げない。
    紅葉小学校の野球チームブヌン族の子どもたちへの支援、その後日談。
    壮年期のさいこんりん氏の活躍と苦悩が、シンプルな画線で力強く描かれている。いつも死者が近くいる。死や弾圧と隣り合わせだがとにかくできることはなんでもする姿、父親を亡くした空虚さ。絶望から希望、希望さらに大きな希望へ。

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    2023年07月23日
  • 台湾の少年4 民主化の時代へ

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    台湾が好きで、何度も旅行したことがある。
    とても風通しがよい国だと感じていたが、ほんの数年前、数十年前に、このようなことがあったのかと、驚く。

    私は、白色テロの時代、緑島に収監されていた人々はヒーロー的存在で、人々から尊敬されていたのかな?なんて呑気な想像をしていたが、釈放後もその身分は監視され、社会に適応できず長く苦しめられていたこと、また、その過去を自分の子供たちにも伝えられない期間が長くあったことなどを知り、まちがった政治が人々をどんなに苦しめていたのか改めて知った。
    1988年の天安門事件が起きるまで、中国が台湾よりも開放的な国だと思っていたという発言にも驚いた。
    台湾の歴史を勉強し

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    2023年07月13日
  • 台湾の少年2 収容所島の十年

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    国民党のさまざまな、思想矯正施設、監獄を経験する。

    火焼島、国民党が緑島と改名。美しい南の島。
    ペラグラという病になる。栄養不足ビタミンBとタンパク質不足で太陽に当たりすぎるとこの病にぬり皮膚が痒くなる

    中国共産党と戦い思想統制を行なっている国民党政権も、毛沢東、中共の、下放と同じ様なことをしていたのが興味深い。インテリ層、学生、教員、学者等が島流しされて、畑をしたり石割りをしたり豚を飼っていた。

    監獄島に残る先輩からのアドバイス。振り返るな、振り返っちゃだめだ。
    人生は続き、殺されてしまった仲間たちの分まで長く続いていくのだ。

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    2023年07月02日
  • 台湾の少年1 統治時代生まれ

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    台湾で日本統治から敗戦及び国民党が来てからの台湾の少年の話であった。小学生、中学生、高校生と仕事ということの間に戦争と政治に翻弄される少年の姿を描いている。
     説明かと思ったらマンガであった。

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    2023年01月20日
  • 台湾の少年2 収容所島の十年

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    第2巻は、無実の罪で逮捕された蔡焜霖が、激しい拷問によって自白を強要され、政治犯として緑島に送られ、そこで強制労働に従事させられ、「再教育」を受ける10年間が描かれる。全体に暗いトーンで描かれているが、時折入る見事なブルーが美しく印象的。

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    2022年08月18日
  • 台湾の少年1 統治時代生まれ

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    この漫画は、日本統治時代の台中に生まれた蔡焜霖(さいこんりん)を主人公に戦後台湾の白色テロの時代が描かれている。

    第1巻は戦争に負けた日本が撤退。国民党政権による新たな支配が始まり、2・28事件を経て1950年代からはじまる白色テロの時代開始までが描かれる。町役場で働いていた焜霖のもとへ憲兵が訪ねてきていきなり拘束されるところまで。以下、続刊。

    今はオシャレなカフェになっている「宮原眼科医院」が目医者さんとして登場しているのも見逃せない。読書好きな蔡焜霖は目を悪くして、この宮原眼科でメガネを作り、以後、蔡焜霖のトレードマークとなった。

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    2022年08月18日
  • 台湾の少年1 統治時代生まれ

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    文章が少ないので、とてもあっさりと読めてしまった。
    裏に含んだ内容はとても深いはずなのに、あっさりと読んでしまっていいものなのか…?
    もしかしたら、そこにこのマンガの凄さが隠されているのかもしれない。
    このマンガを軸として、歴史を肉付けしていく、というのが良いのかもしれない。

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    2024年04月14日