上杉勇司のレビュー一覧

  • クーデター―

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    それとなく革命とクーデターをほぼ同じ意味で使っていたが、本書では厳密に区別されていて、なるほどと思った。

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    2025年11月16日
  • クーデター―

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    著者は冒頭で「クーデター」は政権の権力者を一撃で交代させる行為で、それを担うのは支配階層に属する一派だという。革命、内戦、暴動、テロなど、クーデターと似ている行為は、どの点が共通して、どの点で異なるのかをいくつかあげ、実際に起きた世界各国のクーデターの例を本書で紹介する。またクーデターが成功する条件と阻止するための要因を指摘して、21世紀の政治のあり方を模索する。これらの内容は、日本も他人事ではなく、クーデターを阻止するために、日本の外交において他国を支援する重要性を本書で強調されている。

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    2025年08月03日
  • クーデター―

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    なんとなく手に取ったが、とてもよかった。こうした新知識との出会いがあるから新書は好きだ。なんとなくつかうクーデターという言葉。革命との違いにまず驚き、その発生要件、抑止策、これまでの事例ととても筋立てがわかりやすい。理論を学んだ後に世界最大クラスのクーデター未遂のニ・ニ六事件を眺めるとただの知識を越えた理解が広がる。
    現代のクーデターは、「市民社会が関与する21世紀型に移行しつつある」という最終章の言葉が印象的である。

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    2025年11月26日
  • クーデター―

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    クーデターについてよくもこんなに縦横無尽に語れるものだと感心しかない。クーデターの発生要因から防止策まで広範な議論を読ませてくれた。個々のクーデターの事例について深掘りした次回作があれば読んでみたい。

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    2025年11月07日
  • クーデター―

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     クーデターのメカニズムから対策・予防策に至るまでを、具体例を交えながら解説した書籍。日本に住んでいる以上クーデターは身近でなく遠い存在であったが、本書に登場する具体例の多さに驚かされた。
     本書で興味深かった箇所に現代日本のクーデター可能性と、日本の支援による他国のクーデター予防が挙げられる。民主主義の価値観を守るためにも日本の支援は大切だと感じられた。

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    2025年10月22日
  • クーデター―

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    20世紀以降に生じた世界のクーデターを解析し、クーデターの発生要因、成功したクーデターの要件、またクーデターを抑止するための施策を考察する。
    恥ずかしながらクーデターと革命の違いを初めて知った。日本でのクーデターの例として226事件が取り上げられているけど、「軍服を着た百姓一揆」とも評される同事件はクーデターとは違うような気がする。もっとも誰か青年将校たちを踊らせた人間がいるなら別だけど…

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    2025年09月11日
  • 紛争地の歩き方 ──現場で考える和解への道

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    戦場を歩くとは死地に身を置くことだろうか。だが上杉勇司は「紛争地の歩き方」でそれを違う角度から描く。爆音や銃声の陰にあるのは家族を守り必死に生きる人々の姿だ。ニュースの数字では見えない日常の断片を拾い同じ時代に生きる隣人として記録する。平和な街に暮らす私たちは遠い出来事と切り離しがちだ。だが視線を向ければ戦火の向こうに自分と変わらぬ笑顔や涙がある。世界はつながっているのだ。

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    2025年08月23日
  • 紛争地の歩き方 ──現場で考える和解への道

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    紛争は大体エリートの権力闘争がその恩恵を受けない庶民を巻き込んで起こる。でも、忘却で社会を安定させるカンボジアもあれば、悲惨な記憶を抑止力とするボスニアもあって、国民の和解は色々なのだ。それだけに本書においてミャンマーの置かれた状況の救いようのなさが際立つ…

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    2024年03月23日
  • 紛争地の歩き方 ──現場で考える和解への道

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    世界各地の紛争地を訪れた著者が、紛争の原因と経緯、そして和解の「処方箋」について解説した本。

    「和解」という言葉に対して、「当事者同士が仲直りし、ともに手を取り合って平和で安定した社会を築いていく」という抽象的かつ狭義的なイメージを勝手に抱いていたが、実際には様々な形があり、正義の追求、差別的・不平等な制度の撤廃や改革、法の支配の確立、経済的不満の解消(経済成長・戦後復興優先)などが当然ある一方で、棲み分けのような「和解」という言葉とは乖離したイメージのものも選択肢の一つとして含まれるというのが意外であった。

    「和解」の目的は、安定した状態(和平)を保つこと。そのため、当事者が関係改善に消

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    2024年01月18日
  • クーデター―

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    筆者が述べているように、根本的に社会を安定させることこそが肝要である。
    また、軍の分権化だけではなく、究極的に支配関係を解消していくといった平等・分権化についても議論すべき課題ではないか。

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    2025年10月07日
  • クーデター―

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    クーデターとは非合法に政権をうばう行為であり、一撃で行われるものと定義し、それを詳細に分析する。似たものに革命、内戦、暴動、テロがある。
    クーデターの分析、成功条件、最近の特徴、抑止策、奪取後などいろいろな面からの記述は興味深い。
    尤も、どれもそうだらうねと納得できるが、意外性や驚きはなかった。
    クーデター=悪ではない、独裁や暴政を倒すクーデター、民政移管につながるものも挙げられているが、合法的なプーチン政権や北朝鮮を見ていれば、合法性が善に繋がるわけではないことは明らかだ。
    つまり、クーデターは軍という危険な刃物が持ち主に危害を加え、取って代わるものであり、それ自体で善悪を言えるものではない

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    2025年08月26日
  • 紛争地の歩き方 ──現場で考える和解への道

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    息子の参観日。先生が「人間は争いが好きな生き物なんかね」と言ってのが印象に残っている。
    民族、領土、宗教。線引きは難しい。

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    2024年11月09日
  • 紛争地の歩き方 ──現場で考える和解への道

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    和解とはお互い理解し合って相手を許すこと、みたいに思っていたけど、和解には様々な形があることがわかった。本当にそんな社会のままで良いのかと疑問に思うところもあるが、紛争が起こらない状態が続いているのであればよしとするのか、複雑な心境になった。

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    2023年06月10日