藤田正勝のレビュー一覧

  • 西田幾多郎『善の研究』を読む

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    素晴らしすぎます。いやぁ、幾多郎ワールド、はまっちゃいます。純粋経験を軸にして、禅の境地、他力の思想、存在論、そして倫理などが全部つながっていくところが、素晴らしい。

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    2024年02月01日
  • はじめての哲学

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    自分の知りたいことが少し明らかになった気がする。哲学の本として最初に選んでよかった。 「わたしの母が他界しました。…そのとき強く思ったことの一つは、すべての人がこのように死ぬということでした。そのように考えたとき、すべての人がいとおしく思えてきました」 「『悲しい』とか『寂しい』といった一つのことばで表現するわけですが、そのことによって感情のもっともいきいきした部分がことばの影に隠れてしまうのではないでしょうか」 特に死の話と言葉の章が面白かった。読書案内の本も読んでみたい。

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    2022年02月17日
  • 哲学のヒント

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    哲学って、めっちゃハードル低いように見えてめっちゃハードル高いように見えて実はめっちゃハードル低い、、、みたいなことを触れるたびに毎回思う。
    結局身近な問いを大事にしようっていうけどいざ学ぼうとすると超むずいみたいな。

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    2021年09月08日
  • 九鬼周造 理知と情熱のはざまに立つ〈ことば〉の哲学

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    「「いき」の構造」を昔読んで、がなんとも面白くて、興味をもっていたのだけど、なかなかそれ以外の作品には触れないまま、忘れていたのだけど、ふと気になって、読んでみた。

    なるほど、「「いき」の構造」を読んだ時に感じた、日本文化のクオリティを探求していこうという感覚の繊細さと西欧的な明晰な構造分析の統合みたいなのが、九鬼周造の読みどころなんだなと思え、うれしかった。

    そして、九鬼の他の主な著作も全体が見晴らすことができて、今後、なにを読めばいいかわかったのもよかった。

    なんか、この人、わたしが問題としているところと近いところで考えているんだなと妙なしたしみを感じた。少しづつ読んでいこうと思う。

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    2020年06月29日
  • 哲学のヒント

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    「生」「私」「死」「実在」「経験」「言葉」「美」「型」の8つのテーマについて、哲学的な立場から考察をおこなっている本です。

    著者は、西田幾多郎などの日本の哲学者についての研究で知られており、本書でも西田をはじめ和辻哲郎や田辺元、三木清といった思想家たちに言及されています。西洋哲学をメインに哲学の諸テーマについてわかりやすく解説している本を期待する読者には、あるいは違和感をおぼえる内容かもしれません。

    著者は本書の「序章」で、哲学は普遍的な内容をもつのか、それともそれぞれの文化圏におうじた個性をもつのか、という問いを提起し、異なる文化的背景をもつ思想が相互に対話をおこなう場所として、哲学とい

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    2020年04月26日
  • 哲学のヒント

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    生、私、死、実在、経験、言葉、美、型の各章に分かれてそれぞれの主題に関する哲学について語っている。古今東西とは言っても、日本の哲学の紹介に重きが置かれているようである。この本は読みやすいが、さてそれぞれの原典を読むにはかなり敷居が高いような感じがする。

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    2018年10月20日
  • 九鬼周造 理知と情熱のはざまに立つ〈ことば〉の哲学

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    日本独自の美意識である「いき」について哲学的な考察をおこなったことで知られる九鬼周造の生涯と思想を、わかりやすく解説している本です。

    主著とされる『「いき」の構造』や『偶然性の問題』のほか、九鬼の回帰的時間論、日本文化論、文芸論などが扱われています。とくに『「いき」の構造』と『偶然性の問題』がとりあげられている章では、単行本にまとめられる以前の九鬼の思索の過程をたどることで、彼が何を問題にしていたのかがていねいに解き明かされています。比較的平明に書かれた本ではありますが、この点では研究書というべき内容をそなえているように思います。

    本書と同じような趣旨で書かれた九鬼哲学の解説書としては、ほ

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    2017年11月30日
  • 日本文化をよむ 5つのキーワード

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    著者の藤田正勝氏(1949年~)は、ドイツ哲学、思想史、日本哲学史を専門とする哲学者、思想史研究者。
    哲学を専門とする著者が日本文化を考察した本書を記した背景は、近年、世界全体において、それぞれの文化、民族、宗教の間の溝が一層深くなる方向に動き始めており、そうした状況の中で求められるのは、お互いの歴史や文化を認め合い、対話し、尊重することで、その前提として、我々は、日本の文化や思想、宗教が長い歴史の中で生み出し、作り上げて来たものを再認識する必要があると考えたことだという。
    そして、西行の「心」、親鸞の「悪」、長明と兼好の「無常」、世阿弥の「花」、芭蕉の「風雅」の5つのキーワードを基に、彼らの

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    2017年10月09日
  • 哲学のヒント

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    著者の藤田正勝さんは、京都大学卒業。だからだと思うが、西田幾多郎や田辺元に関する著作も多い。

    彼の哲学に対する姿勢は明確だ。「はじめに」にも、「あとがき」にも書いてあるが、「哲学の問いは、ボクたちの日常生活や経験と深く関わっているものでなければいけない」ということだ。九鬼周造の言葉を借りれば、「生きた哲学は現実を理解しうるものでなくてはならぬ」となる。

    たとえば、「善とは何か」、「美とはなにか」、「生とはなにか」、「存在とはなにか」、「死とはなにか」。もちろん大きな問題だが、誰だって考えたことはあるだろう。だが、この本で一番印象に残るのは、ボクにとって「言葉とはなにか」だった。

    ■私たち

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    2013年03月17日
  • 日本哲学入門

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    和辻哲郎や西周など、まさに日本においての「哲学」にフォーカスした1冊。
    時代順ではなく、テーマごとに章立てして論じている。
    入門と銘打ってはいるものの、多くの哲学者が登場しそれらの思想を行き来するため、
    完全な初学者には難しいところもあるかもしれない。
    「芸術」と「死」についての章は、
    平常の生活をしているなかでも受ける感覚が述べられており、読みやすく興味深い。

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    2024年08月08日
  • 日本哲学入門

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    もう少し、東洋と西洋のモノ、コト、真善美の捉え方の違いと、それが何処から来るか(個人的には宗教の影響が大きいのではと考えるが)を書いて欲しかったが、概説ということなので、後は自分で勉強しなくてはならないか。

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    2024年06月16日
  • はじめての哲学

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    第一章:生きる意味、第二章:「よく生きる」とは、第三章:自己とは何か、第四章:生と死、第五章:真理を探究する、第六章:ほんとうにあるもの、第七章:言葉とは何か、初めて哲学に触れる人の為に書かれた入門書。何処にも正解はないけれど、哲学的疑問を考えることで考える練習になるかな?

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    2024年03月25日
  • はじめての哲学

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    だいぶ砕いて分かりやすい言葉で具体的に書いてあったけどやっぱりあやふやなものだから難しい
    とりあえず「哲学」っていうものが知を探求することっていうことは分かった
    「二人称の死」のとこは個人的にほしい言葉をもらえた気がした
    「言葉」についての本も読んでみたい

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    2022年02月15日
  • はじめての哲学

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    少し抽象的な記述が多かったが哲学論を語る上ではいたしかた無いのかなという印象。
    例示がもっと多ければ、「はじめて」の読者にも伝わりやすいのかと思う。

    以下、メモ
    ・死があって生が意味あるものになる
    ・いままで真理に対する私の考察は「真理が存在しない(できない)ことを知る(認識する)ことが唯一の真理」という捉え方だったが、
    真理とされるものは「仮の姿」で、浮動する可能性を常に秘めたものであることを認めること
    なのでは無いかという考えも生まれた
    ・言語の豊かさは、その世界(社会)の豊かさであるともいえる

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    2021年10月14日
  • はじめての哲学

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    哲学ってなんなん?そんな基礎的な問いに対して、こういうふうに徹底的に疑問を持ったり、考え抜いたりすることですよ、とイメージを持たせてくれる入門書。

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    2021年09月03日
  • 日本文化をよむ 5つのキーワード

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    西行の「心」、親鸞の「悪」、長明と兼好の「無常」、世阿弥の「花」、芭蕉の「風雅」の五つのキーワードをめぐって、日本文化の諸相を論じている本です。

    著者はヘーゲルや日本哲学の専門家で、とくに世阿弥についての考察で、禅からの影響を重視しているところに、京都学派的な日本文化理解の特色が見られるように思います。

    また最終章では、西田幾多郎の『日本文化の問題』がとりあげられ、日本文化の優越性を主張する偏狭な国粋主義が跋扈する時代にあって、西田が世界のなかで日本文化の個性を生かしていく方途をさぐっていたことがとりあげられ、現代を生きるわれわれが日本文化をどのように受け取り論じるべきなのかという問題にか

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    2019年07月20日
  • 哲学のヒント

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    ●いくつか哲学に関する本を読んで思ったのは、同じ哲学者やその著書のことを述べているのに、解釈や受け取り方に違いが見られる、といったこと。哲学というものは、普遍的な倫理を追求することが目的の一つと認識していたが、哲学の目指す普遍性の手強さを実感した。

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    2018年10月23日
  • 哲学のヒント

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    懐かしい哲学。
    西田哲学はずっとわからなかったけど、今もわからない。
    小冊子で再び「純粋経験」
    それでもわからない。
    「生きるとは何か」
    哲学の基本を語っていただいた。
    どんなに分厚い本を読んでも、まだまだわからない。
    だからこそ、哲学は永遠なのかもしれない。

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    2013年03月20日