大鹿靖明のレビュー一覧
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福一の事故から、野田政権期までの対応についてまとめた本。多くのアクターが出てくるが、政府と東電が主なアクターとなる。一連のプロセスについて、綿密な取材に基づき書かれている。(しかし、やはり少数でやるためか、裏付けの面で限界はある。)
感想としては、政府や東電の杜撰な対応や脱原発阻止に向かう、いわゆる原子力ムラの活動など、見るに耐えない。よーくわかったことは、既得権益があるとそれを手放さないということである。本書を通じて、どうすれば、原子力以外でも既得権益を手放すように持っていけるのかを考える機会となったと思う。
また、我が国の組織は、責任の所在を避ける傾向に動きがちになることも感じた。
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JAL再建の舞台裏を詳細に綴った本。
航空産業のビジネス環境やビジネスモデルについての記述はあまりなく、あくまで再建の舞台裏で官邸・官庁・タスクフォース・企業再生支援機構・金融機関・米航空事業会社・JALの各プレイヤーが、どのような状況下で、どのような思惑の下、どのように振る舞ったかを細かく記述していく(ただし、JALの過去の経営については、1章割いて説明している)。
数多い関係者へのインタビューに支えられた興味深い裏話を基に、各人の思惑や行動原理を鋭く炙りだしている点は称賛に値する。
しかし、全体をいちストーリーとして見た場合、些か焦点が定まっていない印象が拭えない。そもそもの事実関係 -
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ネタバレ[ 内容 ]
2006年に証券取引法違反容疑で逮捕、起訴された、二人の「カリスマ」。
「時代の寵児」としてもてはやされた彼らは何をしてきたか、なぜ摘発されたのか。
社会の新勢力を代表する彼らと、旧勢力を代表する検察側との死闘を暴きだす、同時代ノンフィクション。
大好評『ヒルズ黙示録』の続編。
堀江貴文、村上世彰、東京地検特捜部。
彼らの闘いが描き出す現代日本社会の実相。
[ 目次 ]
第1章 ソニー強奪
第2章 弾圧再編
第3章 疑惑の真相
第4章 粉飾裁判
第5章 シンパシー・フォー・ザ・デビル
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
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[○2008/05/21完読]前作を読んでいたのですんなり入れました。とにかく現実感があって凄い。堀江氏と村上氏のキャラが近くにいたらすごく嫌だろうと思う(笑)。二人が滑稽に思えるようなシーンもある(発言とか)。なんだろう・・・経営とか資本主義とか金儲け云々の以前に個人的に絶対に好きになれない人種。たぶん。一言でいうと自己中心的な自慢家?。しかし宮内氏など、私にも理解できる行動をとる人もいました。脱法行為は別にして、彼らの行動や感情の動きのどの辺に同情や共感を覚えるかはかは人それぞれでしょうけど。ビジネス、特にITベンチャーに興味がある人、経営に興味がある人は読んで損はないと思う。虚像チックな
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ニュースで聞いたことがある金融事件を本書の主人公である佐々木氏の視点から取り上げているところが新鮮であり、興味深かった。特に金融庁の発足から、その役割や改革されていく様、事件に対する対応等の動きなどが描かれているのが、面白い。
ここ数十年で金融システムが複雑化し、様々な金融サービスが誕生している。こうした事態に対応していくためにも罰するのみならず、予防するというスタンスに変わっていったのは、なるほどなぁ、と思わされた。金融庁のこれまでの変遷や海外との金融規制等に関する違いなども分かり、金融行政という面でも勉強になった。
本書では、度々、佐々木氏自身は、官僚としては傍流であることが述べられて