あらすじ
時代を象徴する一大経済事件へと発展したライブドア事件。フジテレビとの攻防、村上ファンド、楽天との闘い……。一連の騒動では誰がどう動いていたのか? 舞台裏の人間ドラマを描き切った話題騒然の書き下ろしルポに、事件のその後等、大幅加筆をして文庫化。
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Posted by ブクログ
小説みたいな実際にあった話。
ライブドアによるニッポン放送買収劇からホリエモンの逮捕までの事実を追ったルポタージュ。
「面白い経済小説があるから」と貸してもらっても「ほんと面白かった~」と言えるぐらいの面白さで、市場の最前線を走っている奴はこんなにすごいことをやっているのかと、そりゃ頭のいい人が働きたくなるよとなる。
信託を利用して株の所有権だけを移してみたり、大口投資家用の時間外取引で「適法」に大量の株を買い占めたり。
市場のゆがみを見つけ、そのゆがみが正常化する過程で金を稼ぐのが投資ファンドだとどこかで聞いたけれど、ニッポン放送とフジテレビの関係なんてまさにそれ。
お金には色とか階級とかなんてなくて、どんなにえらいじいちゃんでも、金の前では右往左往する。そんな節操のない姿が見られるところが、虚業のたまらないところなんだと思う。
Posted by ブクログ
なぜライブドアの堀江社長が捕まったのか?
なぜライブドアが日本放送株を大量に取得したのか?
TOBとは?MBOとは?
あの時によくわからなかったことが詳細に書かれていて、
非常に勉強になりました。
ライブドアという会社がすごく実力主義で、自由な社風の裏に潜んでいたものが
よくわかりました。
決してライブドアだけの問題でなく、その周辺全体が騒がしかったことが事細かに
書かれています。良書です。
Posted by ブクログ
逮捕者が出た“仕手戦”も絡む案件…言う人が“国策捜査”と呼ぶような事件…最近、逮捕者が「二審でも有罪」というような報道もあった…“半ば歴史”と感じられるが、本書に登場する様々な出来事の発生当時の報道を殆ど悉く見ているので、「そうだった、そうだった…」と思い出したり、「あれはこういう話し…」と新たに確認したりで、随分勢いよく読み進んだ…
Posted by ブクログ
ライブドアを筆頭とするヒルズ族と言われた人物たちがM&Aを繰り返し、凋落していく姿が本書では描かれています。
ニッポン放送株を巡るフジテレビとライブドアの争いや堀江氏の総選挙出馬、村上ファンドの阪神電鉄や楽天のTBSを巡る争いなど04年から05年にかけて六本木ヒルズを中心としたヒルズ族が国内外の金融機関も含めて出し抜き、出し抜かれの攻防は読んでいて小説よりも壮絶な物語だと感じました。
ライブドアを発端として国政捜査によってライブドア関係者を中心に逮捕者も続出し、まさに社会現象化した一連の騒動から本書を通じて金融のあり方について一時代の熱狂と終焉を感じることができました。
綿密な取材をもとにした一時代を築いた壮絶な人間ドラマと各人物の経歴も書かれており、事件のドラマともに興味深いところでもありました。
ライブドア関連の書籍も何点か読みましたが、各人によって見解が異なる部分があって、本書では第三者が取材をもとに書いているのでまた違った一面を感じることができました。
Posted by ブクログ
テレビで報道されているだけではない、本当の情報が伝わってくる。この著者もそうだが、ジャーナリストの取材力というのはすごいものだと感じる。一連のテレビの報道にだけ踊らされているのが恥ずかしく思えた。日本社会には、出る杭を打つ風習がある。国家権力が国策調査に乗り出した裏にはきっともっと大きな権力が動いたに違いない。
Posted by ブクログ
ライブドアとフジテレビの抗争を中心にライブドア事件を振り返るドキュメント。話題先行でホリエモンのなにが罪なのかいまいち分からなかったが、こうして鳥瞰すると理解が深まる。星4つ
Posted by ブクログ
ちょうど判決が出たライブドア事件の概要を追った本。関係者への取材が行き届いており、裏話も含めライブドア事件を知ることができる。
単行本ということで値段も手ごろでライブドア事件に興味がある人は是非読んでみるといいと思います。
Posted by ブクログ
当時あまり興味がわかなかった断片的なニュースがつながって流れが追えた。
----P410----
堀江たちはコンピュータシステムを超え、この国の社会経済システム全体のハッキングを楽しんでいた 。
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Posted by ブクログ
ライブドアが行ってきた数々の悪行はともかく、ここでいってる放送と通信の融合って実は何にも実現できていないんだよね。彼らは時代が生んだ徒花に過ぎなかったにせよ、課題はのこったかなと。