青波杏のレビュー一覧

  • 楊花の歌

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    日中戦争下の厦門、抗日運動家の下で日本人諜報員の暗殺計画に巻き込まれた二人の女性、擬装してカフェ朝日倶楽部で働く日本人リリーと、豆花屋台で敵を見張る台湾少数民族出身のヤンファとの愛を絡めたエスピオナージ。
    リリーの複雑な遍歴と共に舞台は厦門、上海、大阪、台湾の少数民族の村、台湾の港町、基隆、金瓜石と時空を行き来しながら暗転を繰り返す。日本人ナツカと台湾人リーファ、朝鮮人ミツエや台湾人ミヨとリリーの交流と葛藤、登場人物間の複雑に絡み合う関係性は終盤にようやく解きほぐされ、家族や友人さえ気付かない展開に解せなさを感じながらも二人の再会に安堵する。
    国を奪われ支配された台湾人や朝鮮人の心に潜む怒りや痛みも随所に描かれる。日本の官憲の策略による原住民を利用したリーファの住む台湾の村での虐殺(サラマオ事件)、朝鮮人ミツエのリリーへの非難「あなたの国の起こした戦争でどれだけのひとが意味もなく殺されていくの。わたしの国や名前を奪っていって、兄さんを監獄に閉じ込めてるのは、あなたの国の友人たちや家族、そしてあなたなのよ。この戦争で生まれた憎しみ、差別はきっと何十年も続くわ。」 「斧は忘れるが、木は忘れない」ように斧で傷つけられた人々の心の奥底には、決して消えない燠火が燻り続ける。

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    2025年05月20日
  • 日月潭の朱い花

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    苦しい時代があったんだな。そこから抜け出そうともがく、息が詰まりそう。誰か何かに虐げられるような世界はなくなればいい。

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    2025年05月16日
  • 日月潭の朱い花

    Posted by ブクログ

    物語を辿るときに誰かに感情移入してしまうけれど、都合よく自分の偏見を通じてフィルタを掛けていることを痛感させられた。無防備に誰かを傷つけ、そして自分は傷つけられないように逃げている。そこから変わるきっかけとなる旅にわたしもいつか出るだろうか。

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    2025年02月24日