篠谷巧のレビュー一覧
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カルチャースクールの事務職員として働く坂本杏奈は六月のある日、見知らぬ番号からの着信を受ける。スマホ越しの相手は牧野千聖の父で、千聖が服毒自殺を図ったという。千聖は大学時代に杏奈が所属していた軽音楽部のカリスマ的存在で、憧れの先輩だった。一命は取り留めたものの反応がなく、重度の記憶喪失が疑われ、しばらくは入院生活が続くだろう、という見込みだ。病室に置かれた写真の中から杏奈は一枚の写真に胸騒ぎを覚える。かまぼこ型の郵便受け。写真の裏には、『Mountweazel Society(マウントウィーゼル ソサエティ)』と記されていた。
というのが本書の導入です。〈存在しない〉写真家リリアン・ヴァ -
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現実感のない喪失
悲しみと向き合うとき
あなたは、何を想うのか__
大切なものを無くして、その辻褄合わせがしたくて、めちゃくちゃな行動を取ったり、逆に何も動き出せなくなったり、ともあれ、令和の激動の時代は、さまざまな、心と命の変化があったことでしょう。
この物語は、その全ての人たちに向けた、やさしい、とてもやさしい処方箋のようなものだと思います。
是非とも、最後までお楽しみください。
私にこの本を手に取るきっかけをくれた、すてきな表紙を彩る、さけハラスさん、
そして、本作の物語を綴ってくれた篠谷巧さん、
ありがとうございます。
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以下、ネタ -
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二〇二〇年の緊急事態宣言から三年の月日が経った高校最後の夏、半田理久は小学校からの友達である宗太に抵抗を呼び掛けられる。
失われた青春、奪われた青春、への抵抗だ。それが中学一年の時、仲の良かった四人組で高校の旧校舎に仕掛けた偽物の『呪いのお札』がまだあるのか確認しよう、というものだった。苦い過去も絡んで、いまはすこし距離のできていて紗季もメンバーに加わり、忍び込んだ旧校舎で、発見したのは宇宙服を着た白骨死体。『星を継ぐもの』から取って〈チャーリー〉と名付けたその死体の謎を解くために、彼らは奔走する。
落ち着きつつも鮮やかな情景が浮かび上がってくる文章も相まって、切なくも爽やかな余韻の残る -
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漫画家を目指す主人公は、取材先で同級生と遭遇。
そして、自身の漫画の世界へ迷い込む羽目に。
一体この間に何が? と思ったのですが
視点が変わり、同級生視点になってわかりました。
同級生の目の付け所(?)が笑えますが
確かにこれは…わかると飛び起きたくなるやも。
最初から夢の世界、と分かっているので
多少の不思議はスルー。
変な状態になっても、気にせず読み進められます。
しかし、え? な展開になっていったと思いきや
犯人(?)によって納得。
どういう世界になっていくのか、と思ったら
きちんと終結しました。
混ざると危険、なすごい話でしたw -
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Posted by ブクログ
ミステリー…としては
アクロバットなんですけど
(食べたら犯人わかるんで、謎解かない)
私のポイントはそこじゃなく。
事故で意識不明になった
漫画家志望の宇佐見に対して
元同級生ゲームクリエイターの前田さんは
なんとか目覚めさせようと作戦を思いつく。
それは彼が高校時代、部誌に連載していた
『食べもの探偵』を音読すること。
一方、意識不明の宇佐美は
作品世界に迷い込み
探偵トモアキの助手として事件を解決する。
彼には「これは自分が作った物語だ」
という自覚があるのに
少しずつ描いた覚えのない話が加わって…。
この、黒歴史追体験ですか!なところが
ちょっとニヤニヤおもしろかったのだ( ̄▽ ̄