あらすじ
宝島社×エブリスタ
『この文庫がすごい!』大賞 受賞作
応募総数1874作品
その探偵、食べものの声を聞く【フードヒアリング】!
漫画家を目指すフリーター宇佐見太一は事故で意識不明となってしまう。
目覚めたのは、高校時代に自分が描いていた漫画『食べもの探偵トモアキの事件簿』の世界。
“食べものの声”を聞き事件を解決する奇妙な探偵・トモアキの助手をしつつ、
現実世界への帰還を目指すが徐々に意識の境界が揺らぎはじめ……!?
一方で宇佐見の友人である沙月は、彼を目覚めさせる、とあるアイディアを思いつく!
交錯する夢と現実。謎だらけの名探偵。
新感覚クロスオーバーミステリー!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
食べ物ミステリは以前凝って山ほど読んだので食傷気味。
ただこのタイトルは軸足が「君のいたずら」に乗っていそうで「食べもの」は彩りかしら…と興味が湧き手に取る。
売れない漫画家の主人公が、学生時代に描いた自分の作品の中に行ってしまうと言う、目茶苦茶な作品。
ミステリとして、一切の反則無しにファンタジーにも逃げずに纏め上げている。
最後はちゃんとオチまでの筋道が読めるぐらいしっかりしていた。
この手の荒唐無稽ミステリで、オチが読めるというのは、そこまでしっかり設定が読者に伝わって居ると言うことで。
Posted by ブクログ
漫画家を目指す主人公は、取材先で同級生と遭遇。
そして、自身の漫画の世界へ迷い込む羽目に。
一体この間に何が? と思ったのですが
視点が変わり、同級生視点になってわかりました。
同級生の目の付け所(?)が笑えますが
確かにこれは…わかると飛び起きたくなるやも。
最初から夢の世界、と分かっているので
多少の不思議はスルー。
変な状態になっても、気にせず読み進められます。
しかし、え? な展開になっていったと思いきや
犯人(?)によって納得。
どういう世界になっていくのか、と思ったら
きちんと終結しました。
混ざると危険、なすごい話でしたw
Posted by ブクログ
ミステリー…としては
アクロバットなんですけど
(食べたら犯人わかるんで、謎解かない)
私のポイントはそこじゃなく。
事故で意識不明になった
漫画家志望の宇佐見に対して
元同級生ゲームクリエイターの前田さんは
なんとか目覚めさせようと作戦を思いつく。
それは彼が高校時代、部誌に連載していた
『食べもの探偵』を音読すること。
一方、意識不明の宇佐美は
作品世界に迷い込み
探偵トモアキの助手として事件を解決する。
彼には「これは自分が作った物語だ」
という自覚があるのに
少しずつ描いた覚えのない話が加わって…。
この、黒歴史追体験ですか!なところが
ちょっとニヤニヤおもしろかったのだ( ̄▽ ̄)