注目している作家さん。ルビー文庫からの初作品です。
変態!だけど名門法曹一族の御曹司である眞史×弁護士になりたい元検事の家政夫、類。
司法界の事情がかなり詳しく描かれていて、興味深かったです。
冤罪により検事の職を辞めなければいけなくなってしまった類は、弁護士として再出発しようとしますが、それには
...続きを読むまず推薦状が必要なのです。
推薦を得るために、類は弁護士活動もせずにだらだらと過ごす眞史を仕事に復帰させるという使命を帯びて屋敷に乗り込むことに。
チンチラオヤジ。噴きました…猫とか毛皮のコートじゃないんですよね。
序盤は、内心イヤイヤながらも愛想良くふるまう類と、一筋縄ではいかない傲慢男の眞史との攻防戦がメインです。
どうしても弁護士になりたい類は、眞史の嫌がらせとも思える挑発に思わず乗ってしまい、ベッドの相手までお勤めする事になってしまいます。
エロ的には相変わらずゆるぎないクオリティを維持しているセンセ。男前なのに和服でノーパン、いつでも臨戦態勢の眞史のキャラがすごい。忘れられなくなりそうです…
Hシーンが期待どおりに濃厚でした。
何かのために耐えて我慢して攻に身体を差し出す系のよくある話だと思って読んでいたんですが、そういう単純な展開ではなくて、もうひとひねりあったので面白さは倍増でした。
類がネガティブにいろいろ抱え込んでしまうことから、眞史との間に妙な誤解が生まれるんですが、眞史も意外に小心なところがあって、さらに誤解が深まってしまうんですよね。
傲岸不遜で肝心なことを語らない眞史ですが、類に対する態度はよーく見てみると愛があふれかえっていて、ちょっとくすぐったくなってしまいます。
特に、終盤に眞史が胸の内をさらけ出す場面は、そうだったのね~とこれまでの経緯を非常に納得しました。
伏線をこういう風に使ってくれるのは、途中で何となくわかっていても楽しいです。
そうやって思い返すと、髭を剃って身ぎれいにした理由にもキュンとさせられます。
さらに、類が思い描いていた理想の弁護士の姿そのもの、というのにもグッときました。
濃厚Hシーンはたっぷりだけど、最後はとてもロマンティックです。
あとがき読みましたが、かなり臭っています!!とお伝えしたいです。