上原隆のレビュー一覧

  • 友がみな我よりえらく見える日は

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    世間一般で不幸と呼ばれる人を淡々と書いている。
    みんな傷を抱えて、それでも何とか生きていることに勇気をもらえる本。

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    2021年03月04日
  • こころ傷んでたえがたき日に

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    題名から、どんな内容の本かと思ったら、ひとつ目の話があっという間に終わってびっくり。こういう形式の本なのね。
    後書きを読んで、また読み返したくなるような。

    作者が、取材相手から聞いた話を文字にして、まとめて、物語にしたもの。
    ということは、どれも実話なのだね。
    本当に世の中にはいろいろなことが起きていて、その立場によって思うことも違っていて、行動も違うんだなぁと。同じ人生なんてひとつもないんだね。

    私が作者に話したら、どんな物語になるのかなぁ。。

    Don’t think twice,it’s all right
    くよくよするなよ

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    2020年07月31日
  • 喜びは悲しみのあとに

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    ネタバレ

    「つらいことや悲しいことがあり、自分を道端にころがっている小石のように感じる時、人は自分をどのように支えるのか?今回はつらい場面の描写だけではなく、それを乗り越えた瞬間にパッと輝く喜びの表情を記録したいと思うようになった。」

    『小さな喜びを糧に』
    二分脊椎症と水頭症を併発して生まれてきた息子について語られた言葉で息が詰まりそうになった。
    「なんていうかな、将来のことを考えては今日は生きられないってことなんです」

    『ブロンクス生まれのウェイター』
    人に親切にすること、お洒落をすること。彼の生活信条は至って単純だけど、その単純な生活信条が日々を生き生きとさせる。

    『タイムマシーンに乗って』

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    2020年06月15日
  • 友がみな我よりえらく見える日は

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    啄木は、「友がみなわれよりえらく見ゆる日よ花を買ひ来て妻としたしむ」と読んだが、辛くてどうしようもない時、人はいかに自分を支え、希望を見出すのか。

    本書には、さまざまな悩みをもった人が登場しているが、その人たちは置かれた状況の中で精一杯「自分をはげまして生きている」。
    私自身も、他人と比べて、他人を羨むことがあるが、本書を読んで悲観してばかりではいけないと思った。正直言って、私は本書の人よりも恵まれている。今に感謝して生きなければならない。

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    2020年05月16日
  • 友がみな我よりえらく見える日は

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    ネタバレ

    何度失敗しようが、何度挫折しようが、こうありたいという思いを持ち続けることはできる。
    (「うつ病」より)

    *****

    多分、この文庫本が出てまだ間もない頃。
    いつも通る本屋さん、ふと目に付いた本屋さん、いくつかの書店にこの文庫がずらりと並べられていた。
    ミーハーなので、すぐ私は手に取る「何?ナニ??」って。
    でも、何故か買わず。
    月日は流れ、およそ5年、私はこの本を遂に読む。

    ジャンルはノンフィクション。
    ボブ・グリーンタッチのルポ。
    …ぼぶぐりーんとは何ぞや??
    アメリカのコラムニスト…などなど、ちょっと調べてみたり。
    普段、私はノンフィクションを読むと、色んな意味で考え込んでしまうの

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    2019年06月07日
  • 友がみな我よりえらく見える日は

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    様々な人からその人生経験の話を聞き、それらまとめた短編集。いわゆる何らかの傷をもった普通の人、を対象として心にグッとくるようなエピソードが多く、改めて世の中には人の数だけその人生があるのだなと思った。

    「友がみな我よりえらく見える日は」どこかで聞いたことがあるフレーズと思ったが、石川啄木の一握の砂でした。

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    2019年04月11日
  • 友がみな我よりえらく見える日は

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    幸せの物語は少ししかないけれども
    不幸せの物語はその人の数だけある
    まるで
    そのままの、せつない短編集でした

    生きているということは
    こういうこことなのです
    自分が暮らす
    すぐそばに
    それぞれのやりきれなさを抱えて
    暮らす人たちの物語り

    生きていることに
    愛おしさを感じてしまう
    それでも
    生きていきましょう
    と思わず感情移入してしまった

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    2018年11月22日
  • こころ傷んでたえがたき日に

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    高いところから夜景を眺めていると、あの灯りひとつひとつにはどんな暮らしがあるんだろうと思うことがある。その答えが本書にあった。

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    2018年11月01日
  • 君たちはどう生きるかの哲学

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    本の印象。タイトルが熱を帯びた投げかけのように感じるのに、文章は淡々とした語り口が続いていく。
    だから、ジーンとした心に刺さるものを得るには、読者の側の姿勢に委ねられる。
    上原氏もこの本の中で書いていたが、それは鶴見俊輔氏の文章術を引き継いだもの。“なるべく形容詞や副詞は避ける。「美しい」とか「とても」とかは使わない。基本的には名詞と動詞だけで良い”というものが貫かれているからなのだろう。

    コペル君が、友達と約束したのに、上級生の理不尽に抗議する友達の雄姿に加われず。そのことを分析した箇所が気に入ったので一部引用します。

    〜〜火のそばに手を持っていけば熱いから手を引っ込める。赤

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    2018年10月16日
  • 雨にぬれても

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    前に読んだ、上原隆「喜びは悲しみのあとに」と同様、市井の人の生き方を描く。
    あとがきより。
    「私は1994年頃からこうした取材ものを書き始めた。十年以上続けていることになる。取材させていただいた方々のその後のことをきくと、みんあシッカリと生きている。取材した時は、つらいだろうなと同情した人も、明日からの生活はどうするのだろうと心配した人も、それぞれにどうにか生きている。
     失恋しても、失業しても、病気になっても、自信を失っても、人は生き続けているということ。この単純な事実に私は励まされている。」
     本書を読むと、本当にそう思う。

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    2021年08月08日
  • こころが折れそうになったとき

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    300人以上の人と会い、話を聞き、感動したものを書籍にして、5冊。その百近くの話を振り返ったのが本書。これまで語らなかった著者自身の考えについて本書では紙面を割いて述べている。

    「つらい話をたくさん書いてきた。
     …
     こうした話はどれも、気軽に話せるようなことではない。どちらかというと人に知られたくないようなことの方が多い。よく話してくれたものだと思う。
     そのような話を原稿にして、発表する前に当人に読んでもらう。そのとき私はいつもドキドキする。『こんなことを書かれたら困る』とか、『私はこんな人間じゃない』といわれたらどうしようと思うからだ。もちろん、修正意見には応じる。しかし、根本から違

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    2021年08月08日
  • 友がみな我よりえらく見える日は

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     そこら辺?にいる人を追う、ルポとでも言うか。以前、猪瀬氏の無名人シリーズを読んだが、それよりもより普通の人々(ちょっと違うか)に焦点を当てている。
     現在版のルポもあれば読みたい。また、ボブ・グリーン(ジョーダンの本を書いた人かも)の本にも興味が出てきた。

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    2017年11月08日
  • 友がみな我よりえらく見える日は

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    ネタバレ

    登場する人はみな、どこに出口があるのかも分からない悲観したくなるような状態で生きている。

    登校拒否になった学生の話で、同級生等から「もっと~すべき」等の所謂"常識"という重圧を掛けられるのが辛いという話は考えさせられた。

    学校という空間には、「積極的に友達を作らないといけない」というような雰囲気があるのは確かかもしれない。
    「学生時代の友達が、社会人になってから貴重な存在になる」みたいな話を学生だった当時に見聞きしたような気がするけれど、実際問題、学生時代の友達だから貴重とかは無いとは思う。

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    2018年07月30日
  • 友がみな我よりえらく見える日は

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    読書録「友がみな我よりえらく見える日は」4

    著者 上原隆
    出版 幻冬舎

    p220より引用
    “ 他人はどのようにして自尊心を回復する
    のだろうか?
     人が傷つき、自尊心を回復しようともがい
    ている時、私の心は強く共鳴する。”

    目次から抜粋引用
    “友よ
     登校拒否
     職人気質
     別れた男たち
     リストラ”

     ルポライターである著者による、日々を生
    きる一般人の人生の一部を記したノンフィク
    ション。過去に他社から刊行された作品の
    文庫版。
     事故で失明した人から会社の嫌がらせでリ
    ストラに追い込まれた人達まで、苦境であっ
    ても時分を失わないように生きている人達が
    記録されています。

     上記

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    2017年02月21日
  • 友がみな我よりえらく見える日は

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    2017/1/30
    書かれたのが結構古い本だったけど、人の思い、やり過ごし方は変わらない。自分の思いに閉じこもらないように。「私よりひどい生活をしている人はいっぱいいる。私はまだずっとまし」

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    2017年01月30日
  • 喜びは悲しみのあとに

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    ・・・そうか、あの小説に出てきた障害児は、打海さんの息子さんだったのか、と驚く。
    世に名の知れてる人、まったく知られてない人、いろんな人の辛さ、悲しみ、寂しさ、との向き合い方。

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    2015年11月18日
  • 雨にぬれても

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    隣にいる様な普通の人々。
    彼らの喜怒哀楽が、胸を揺さぶるのは
    何故でしょうか。
    筆者の腕と心を、感じます。

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    2015年11月01日
  • 友がみな我よりえらく見える日は

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    作者の主観のようなものは、あまり語られていなくて、事実が淡々と書かれています。生きて行くことは、並大抵のことではないと実感しました。

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    2014年07月17日
  • 友がみな我よりえらく見える日は

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    これはなかなか良いノンフィクションでした…! 著者曰く、劣等感に苛まれた時、人はどのようにしてそれを克服するのか…? みたいなことがテーマに掲げられていますけれども、ここに出てくる人たちはまあ、平凡な人生を歩む人たちばかしですね…。だけれども、平凡の中にもそれぞれ、感ずるところがあったりして決して一筋縄ではいかないんですなぁ…!

    ヽ(・ω・)/ズコー

    著者は傍観者というか、外野の人間に徹しているような感じですので、決して当人を否定したりなんだり…そういったことをしないので、読み手としてはとても気持ちよく読めました。生きていると色々なことが起こるんですねぇ…みたいな感慨と共に再読することを

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    2014年03月15日
  • 雨にぬれても

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    その夢について少しだけ書く。私は本書に書いたような文章を新聞紙面に載せたいと思っている。アメリカのコラムニストのような仕事をしたいのだ。新聞の隅っこに載っていて、朝食を食べながら読んだ人がふとコーヒーカップを宙で止めるような文章。そしてその文章が心に残り、その日一日人に対して優しい気持ちになるようなもの。

    あとがきのこの一文は名文だ。

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    2014年01月31日