スザンヌ・シマードのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
森林の木々は、地中の根から菌根菌を通じて栄養や情報のやり取りをしている。それは、日本人ならば八百万や縁のようなアニミズム的な観点から納得できる話であろう。その常識に科学が追いついてきた。
森林生態学者である著者は、粘り強く森林内部の調査や実地での実証実験を繰り返すことで、「マザーツリー」と呼ばれる高齢大樹が自らの子孫や異種の草木、キノコや地衣類といった菌根菌を育てコントロールすることで、調和した森林空間を創造する実態を突き止めた。
そして、歴史上多くの時間を森林で過ごしてきた人間も、このマザーツリーの影響を受けている。太古からご神木と崇め、水や収穫物を得てきた先祖たちは直感的にその重要性を -
Posted by ブクログ
余りにも環境保全界隈に持て囃されているのと、余りにも分厚いボリュームでなかなか手が遠のいていた本。思った通り、重量級の本でした。
利己/利他的な活動という生態学の中でもアツい課題に対して、それまでの常識に一石を投じてきた著者の奮闘記。
科学的な内容は分かりやすく簡略化されて記されており、むしろ著者の自伝という色が強い。著者の人生は大ボリュームの本の中でも弛れる事がなく、常に波に晒されている。波が打ちよせる度に、科学者・家族・生活の様々な軸で迷う。
この迷いには自分が人生を生きる上でも大切になることが多かった。確固たる価値観を自分の中に築く事ができれば、どのような選択をしても最後は受け入れ