本木隆一郎のレビュー一覧
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・数値は意思決定の一つの(小さな)材料。最後はそれを脇に置き、直感と経験に基づいて決断を下さねばならない
・その買収でお互いの経営資源を組み合わせることによって、なぜ新たな価値を生むことができるかを説明できなければならない。三分の二の買収案件は失敗する
・経営者は普通の人間とたいして変わらない
・長期的に見て人員の削減が会社の利益にことはない〜イノベーションが減り、モチベーションは低下し、会社への忠誠度は減退する
・戦略立案とは深い霧の中で車を運転しているようなものだ
・チャンスはその準備を整えたところに舞い降りる
・組織は変えるべき。組織再編のプロセスを通じて会社は勝ちを生み出す
・給与格差 -
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[裸の王様にすきま風を]経営や企業運営に関して、一般の人にも広く共有されたイメージや考え方の誤りを、時に鋭く、時にユーモアあふれる語り口で指摘した作品。企業における成功や失敗、M&Aの功罪など、幅広いテーマについて思わず「えっ??」と思わせてくれる方向から新たな物の見方を読者に授けてくれます。著者は、ロンドン・ビジネススクールでベストティーチャー賞と最優秀授業賞を獲得したフリーク・ヴァーミューレン。訳者は、経営に関する実践経験をお持ちの本木隆一郎と山形佳史。原題は、『Business Exposed - The naked truth about what really goes on
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Posted by ブクログ
久々の当たり。
東洋経済新報社の「ヤバい」シリーズ?という感じだが、もちろん話題となった「ヤバい経済学」とは直接の関係は無い。
「コアビジネスへの集中が強い企業の条件って、単純過ぎない?」「ノウハウのデータベースが悪さをすることもある」「イノベーションを起こす会社は、ほとんど例外なく早く死ぬ」「何度でも組織再編しよう」などなど、普段からモヤモヤと考えていたテーマについて、具体的事例と統計調査を引用して紹介している。
もちろん答えを期待して読むようなものではないが、欧米型マネージメントの常識に対するアンチテーゼで構成されているため、結果的に日本型経営が肯定されている?ように感じられ、面白いだけで -
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Posted by ブクログ
ビジネス書や経済誌でもてはやされている経営哲学やビジネスモデルに対して、冷ややかな目線を浴びせ、世界のビジネスで起きている不都合な真実を論理的に紹介しています。ありふれた経営の指南書に食傷気味の人にとっては、本書の内容は学びが深いものであると思います。以下に、興味深かった点をいくつか紹介しておきます。
①経営方針の転換はどうやってなされるのか?
多くの会社が経営方針を大胆に変更するときは、競合他社も経営方針を変更した時である。端的に言うと、「みんなやってるから」という理由が、企業の意思決定で重要な位置を占めています。
②買収は企業価値を高めるのか?
筆者の研究によれば、買収を成功させた企業 -
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ネタバレ著名な経営学理論を斜に構えて冷静に論じている。
成功している会社は、社内の複数のビジネス活動や組織の個々の部分を、高い次元で調和させている。
それには、目に見えない特徴も関係する。
成功している組織の能力は育成し開花させるのに時間がかかる。
イギリス人の庭のように。
成功している会社の経営者に対して、賞賛を送り過ぎている。
同様に、失敗した経営者に対して、批判しすぎている。
組織の成功や没落はイベントの参加者すべての意思の集合。
ストックオプションを持っている経営者ほど、大きな賭けに出る。
マイナスの面はどうでもよくなる。
会社が100億、損しようが、ストックオプションは無価値にな -
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ネタバレなかなかおもしろい本でした。経営でみんな何となく思っているが口にされないことなどが言語化され、分析された上で掲載されており、爽やかな読後感さえあります。
<メモ>
・戦略の中の数字は意思決定の材料にはなるが、真実の全てではない。数字は作ることができる。数字は脇におき、あなた自身の感覚と判断をうまく使わないといけない
・お金で買う事ができず、生み出すために多くの時間と労力が必要となり、数字として見えずらいものが、他社との違いを生み出すことが多い。従業員のモラルや評判、企業文化など。見ることも測ることもできないものこそ、育て管理していかなければならない。
・最善の戦略とは全く期待もしていないとこ -
Posted by ブクログ
ネタバレ「ヤバい経済学」の二番煎じかと思ったら、意外や意外、おもしろかったです。
日々のビジネスにおける素朴な疑問に目を向け、アカデミックな研究を紐解いて、目からうろこを落とさせる―――といったところでしょうか。常識と思っていることを疑ってかかり、別の視点で見ることの大切さを学びました。
タイトルに「経営学」とついていますが、一般生活者の日々の行動にも役に立つヒントがたくさんありました。なので、敢えて私の本棚では「経営・ビジネススキル」にこの本を納めないことにします。
表層的なことに流されるのは危険だ、と説いています。まさにその通りだと思います。 -
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表題からして裏の世界の話かと思ったが違った。現代の企業の抱える問題点を学問的にあぶり出しているのが本書である。会社員にとっては、「あぁ、うちだけじゃないんだ」という妙な共感を得られる書物でもある。
経営とは何か?
買収は何故繰り返されるのか?
企業は誰のものか?
株主の利益の最大化は正しいのか?
取締役会は機能しているのか?
そういう企業の本質に対して、悉く学問的な研究成果を以て切り込んでいく。バサバサと切り捨てていく様はなるほど一種の快感である。しかし、今後どうするべきかというと答えに詰まる。最終的には、現状否定だけでは、何もなし得ないということを思い知らされた一冊だった。 -
Posted by ブクログ
小さな新聞紙に印刷するほうがコストが小さいのに、集団惰性で大きな新聞から抜け出せなかった
MR活動の無駄
アビリーンのパラドックス=皆が望んでいない旅行
イカロスのパラドックス=成功体験による自信過剰
ファイアストンとラジアルタイヤ
マーケット・ガーデン作戦
うまくいていないときはイノベーションを起こすチャンス=インデペンデント紙、サウスウエスト航空などの例
会社を大きくしたい衝動=企業買収
時間圧縮の不経済=短期間に詰め込むのは、長期間に渡るよりも非効率的
ほとんどの買収が失敗に終わる、うぬぼれ病のおかげで多額のプレミアムを払うハメになる
全ては自然の出来事の成り行きによる結果
一番 -
Posted by ブクログ
ビジネス書籍、雑誌、セミナー等でかまびすしく喧伝されている事柄、すなわちビジネスの”常識”が、本当に正しいのかどうかについて、タイトルの軽さに反して、学術的な研究を引用しつつ結構真面目に論じている。
主たるものは、
・企業戦略や意思決定が本当に重要なのか
・得意なものへの集中が本当によいのか
・企業買収は特定の経営者の趣味?
・スター経営者は本当に優秀なのか?
・経営者と取締役の関係
等である。
私自身は経営者ではなく、またビジネス書や雑誌もほとんど読まないが、それでも一般にビジネス界で正しいと言われていることと、実際の企業のデータで検証した結果との違い及びその理由は、組織人としては非常に -
Posted by ブクログ
「ヤバい経営学」は別のヒット書籍からの転用らしいですが、この邦題の軽さが、内容の軽妙さとシンクロしていると思いました。「会社って組織ってやつは…」「経営者って存在ってやつは…」なんかデータと事例を多用して皮肉っぽく展開していくのですが、その根底は決してネガティブなものではなく、会社という仕組み、会社経営という行為についてのポジティブな期待を感じました。最近のビジネススクールでは数字による効率化だけではなく、人間の本性を活用することへの言及が増えている、という話を聞いたことがありますが本書のその流れに位置するするのでしょう。基本は「ヤバい」からこうしたら、じゃなくて「ヤバい」からどうする?なので
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Posted by ブクログ
翻訳タイトルは「ヤバい経済学」の二番煎じ。
内容は関係ない。
でも、けっこう面白かった。
-企業戦略の作成は、役に立たない。成功する戦略は偶然の産物であることが多い。
-成功の罠。過去の成功分野にこだわる会社はダメになるが、実は一番成功した会社は、成功した分野にこだわった会社だ。
-企業のサイズ、売上にこだわるべきではない。ほとんどの買収は、短期的にも長期的にも株価を下げている。
-スター経営者は、運が良かっただけの場合が多い。業績の良い経営者がやめると、会社の業績が下がることが多いが、それは、経営者が、自社の業績悪化を予見してやめるから。
-社外取締役は、経営者を監視できない。
-業績連動 -