吉田誠一のレビュー一覧

  • ビロードの悪魔

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    タイムスリップSF+冒険活劇+ミステリ。
    冒頭から悪魔と契約して、さっさと過去へ飛び出します。悪魔はおしゃべりな案外紳士風です…

    過去で乗り移ったニック卿。その妻リディアは、なぜ殺されたのか?どうやって殺されたのか?がメインに置かれ物語は進む。フーダニットにハウダニットは、それなりにインパクトはある。だが、この作品の魅力は、そんなところではない。

    フェントンが我を忘れ怒ったとき、乗り移った先のニック卿が10分間蘇る。この設定が実にハマっている、全編とおして、ストーリーの盛り上げに買っているのだ。

    ミステリの弱さなど、気にならない。
    暴漢退治、執事との組手、夜間襲撃、ロンドン塔での決闘。手

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    2017年10月14日
  • メランコリイの妙薬

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    一篇はたった5~6頁ほどですが巨匠ブラッドベリの手に掛かれば彩り豊かな宝石箱のような様相を見せます。22篇が収められた短編集は全体的に明るい作品が多め。そして日本語訳の表現も素晴らしい。もっと注目されてほしい一冊。

    『穏やかな一日』
    とある画家の絵画に想いを馳せるひとりの男性。バカンス先で起こった奇跡の出会い。一瞬で湧き上がる興奮とその余韻すら楽しめる心躍る一篇。

    『メランコリイの妙薬』
    娘に舞い込んだ謎の病。この病ばかりは両親にこそ分かり得ない。

    『すばらしき白服』
    仕事も金もない男たちが“共有”した一着の白服を巡るてんわやんわの大騒動。純白のバニラ・アイスクリームのような、八月の月の

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    2017年03月21日
  • ビロードの悪魔

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    カーの歴史ミステリの中、いやカー全作品の中においても屈指の面白さを誇るのが本作。私的カーベスト5、いやベスト3に入る作品と断言しよう。
    本書では『火よ燃えろ!』同様、現代の人間がタイムスリップして中世に行き、その時代の事件を解決するという手法が採られている。しかし、作品が書かれた年代から云えばこちらが先なので、逆に『火よ燃えろ!』が同様の趣向を取り入れたと云えよう。しかし本書のタイムスリップの仕方は一風変わってて、なんと主人公を務める歴史学者は300年前の殺人事件を調べるために悪魔と契約して、自身の魂と引換えに1675年のロンドンに送ってもらうのだ。悪魔と契約というところで、非常に読者を選ぶと

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    2017年02月02日
  • メランコリイの妙薬

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    火竜(dragon )なんか、詩的に描写を重ねて世界と心情を作り上げていて、さすがレイブラッドベリだなーと思ったら、その描写自体をオチにするという、割と性格悪い話
    だけど、詩的な表現は一級。憎い

    綺麗な悪女、という本

    あと、ブラッドベリにとって火星とはなんなんだろう。はっきり意味があるのは間違いないがわからない

    白い服は秀逸。テンション高い

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    2012年04月03日
  • ビロードの悪魔

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    悪魔と契約して タイムスリップして ミステリ を解く、みたいな設定は面白いし ダルタニアンの冒険 みたいな、チャンバラと女と政治 等を絡めた冒険活劇 みたいなのは面白かった
    ワクワクするような感じだし 助手がなんと!みたいな設定もいいんじゃないでしょうか
    ただし 最後、 あらそういう解決になるのっていう感じです。悪魔との契約についても、、、、なるほど派とオイオイ派が分かれそうですね。
    おまけの4かな
    楽しいのは楽しい。ミステリーとしてはてなで冒険 としては good っていうところじゃないでしょうか。毒を何やかんやするくだりのところは かなりいいと思いました。あと、タイトルも、読み終わりで

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    2025年07月31日
  • ビロードの悪魔

    A

    購入済み

    面白かった

    面白かった。
    海外の歴史ものとして
    よくわからないところもあるけれど
    素直に冒険活劇として楽しむのがよいと思います。

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    2025年03月13日
  • 歌おう、感電するほどの喜びを!〔新版〕

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    失われたものへの郷愁、失われるものへの愛惜、人間存在というものの滑稽さへの優しい眼差し、それらを深い叙情で包み込んだ、ブラッドベリの幻想短編小説集。『明日の子供』『ニコラス・ニックルビーの友はわが友』などがお気に入り。

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    2020年10月05日
  • ビロードの悪魔

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    カーの歴史ミステリーの代表作。悪魔と契約を交わして、過去の事件を調べるフェントン教授の活躍。ロマン、冒険活劇あり、ミステリー要素ありの娯楽小説。そもそも厚い文庫の上、字が小さいのでかなり長い作品のはずだが、入院中の多大な時間対策としても非常に楽しい時間を過ごせた一作。
    やっぱりカーは面白い(カーはフェンシングが得意だったそうだ)。

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    2019年04月30日
  • 歌おう、感電するほどの喜びを!〔新版〕

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    表題になっている一編が気になって読んだ。収録作品はどれも面白かったけど、やっぱり歌おう!が格別すてきだった。

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    2017年07月22日
  • ビロードの悪魔

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    三銃士的な伝奇小説に、カーらしいトリッキーなミステリーが融合。ただせっかくタイムスリップしたのだからタイムパラドックスの解釈をつけてほしい(過去にいったまま話が終わっている)

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    2011年09月23日
  • ビロードの悪魔

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    悪魔と契約し過去にタイムスリップしたニック・フェントン教授。
    毒殺されるはずの女を救おうとするが・・・。
    チャールズ2世統治下のイギリスの歴史をも変えようとするニック。
    冒険、ミステリ、恋愛、歴史の要素が。

    2009年1月29日初読

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    2009年10月07日
  • メランコリイの妙薬

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    根強く圧倒的な人気を誇るブラッドベリの魅力を余すところなく紹介する
    傑作集。SF、ホラーを中心に、あまり読者の目に止まらないミステリや普通
    小説などもまじえて、表題作ほか全22の短篇を収録する。

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    2009年10月07日
  • ビロードの悪魔

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    とある貴婦人を毒殺の運命から救うために、悪魔と契約してチャールズ2世時代にタイムスリップ(?)する中年教授の冒険譚。歴史&活劇&謎解きもの。フツーに悪魔が出てきて会話するあたりがシュールだ。

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    2009年10月04日
  • ビロードの悪魔

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    大学教授のニコラス・フェントン教授は、17世紀に書かれた手記が気になっていた。
    それは、自分と同姓同名の貴族フェントン卿の執事、ガイルズが書いたものだった。
    そこには、フェントン卿の妻、リディアが毒殺されたことが書かれていたのだが、
    肝心の事件の顛末や犯人が失われていたのだ。
    どうしても気になるフェントンは、悪魔と契約し、フェントン卿の体に乗り移り、
    犯人を見つけ、さらには事件を事前に食い止めようと企む。
    しかし、本物のフェントン卿は女好きの上、政治的陰謀にも巻き込まれ、
    はたして悪魔を出し抜いて歴史を変えることはできるのか?

    50年以上前の作品だけど、古臭さはあまり感じず、堪能しました。

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    2009年10月04日
  • 歌おう、感電するほどの喜びを!〔新版〕

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    全18篇収録。
    ブラッドベリは、ふんふんとストーリーだけを追っていっても楽しめない作家という印象で、本書もそんな感じの作品が多かったです。正直、ついていくのに苦労した作品も幾つかあったのですが、なんだかスッと心に入り込んでくる作品もあったりして、なんだか不思議な作家だなぁとしみじみ思いました。「明日の子供」「われら川辺につどう」「ニコラス・ニックルビーの友はわが友」「ロールシャッハのシャツを着た男」あたりが印象に残っています。

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    2025年12月04日
  • 歌おう、感電するほどの喜びを!〔新版〕

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    あいかわらず、合う合わない(理解できない)がある。
    自分が読みたいと思ったら手に取って読み、
    他の人がこういっているから読んでみる
    という本ではないと思う。
    自分としては、日常と非日常の間にある
    ファンタジーの世界を、訳とはいえ、詩的な表現で
    幻想的に表されている世界の物語は酔うように浸れる。

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    2015年06月23日
  • ビロードの悪魔

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    大作。歴史ミステリですが、ミステリより『三銃士』みたいな冒険活劇だという心構えで読んだ方が楽しめるんじゃないかなぁ。
    悪魔と契約して三百年前の貴族に乗り移り、その貴族の妻が毒殺される事件を解明しようとする謎がミステリネタのメインです。が、プラス当時の政治的なゴタゴタ(チャールズ二世の統治する時代)やら、かっこいい剣劇やら、美女とのロマンスやら、もういろんな要素がてんこ盛り。
    当時の風俗描写も力が入っていて、きっと事前にいろいろ調べたんだろうなぁ、と。
    ラストへの盛り上げ方もまさに伝奇小説ですので、大河ドラマを観る心持ちで楽しめば良いんじゃないかと思いました。
    にしても分厚かったよ…。

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    2012年08月20日