齊藤彩のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ読み終わった後、わたしは自分の感想にいまいち自信が持てなくて、他の方の感想を覗いてみた。やはり、私と同じように感じた方を見つけられなくて、なんだか恐ろしくなった。
殺された母親は、間違いなく毒親だ。自身の想定通りに動かないあかりを罵倒し、恐喝し、物のように扱う。
ただ。
ただ、このあかりという犯人にも懐疑心を持ってしまう。嘘をつくのが当たり前になっていること、自身の立場やプライドを守るためのパフォーマンス的な行動や言動などが時折垣間見えること。もちろん、毒親に育てられたことによる結果であると考えるのが妥当なのだろうが、それにしても、、、
母親からの虐待も、全てが本当だったのか。
母と同じように父を蔑ろにしていて、急な掌返し。
一審判決のあとに自身の犯行を認めた理由も、そのまますんなりとは受け入れ難い。
母親のメールにあったような、
嫌なことからは逃げる、嘘を平気でつく、人を裏切る
それは一部、『本当のこと』だったのではないか。
こんな風に考えてしまうのは、私の心が汚すぎるのだろうか。
母親からしても最初は可愛い可愛い我が子。苦しまなくていいよう、楽に生きていけるよう、子供の幸せな未来を願ったはずなのだ。母には母の言い分が何かしらきっとあっただろう。ただしそれはその後の娘へ対する行動として、認められるようなものではないはず。それでも死人に口なし。母が思い詰めていく経過はもう誰にも理解されることはないのだな、と思うと少し切ない気持ちにもなる。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ母からの度を超えた過干渉、日常的な体罰が続き、まさに「牢獄」のような日々。母の高いプライド、それが娘に乗り移り、終わりの見えない受験戦争。
母は自分の人生を、全て娘に託し、娘の全てを支配しようとする、歪んだ母子関係。父や邪魔な周りの人達を排除し、独特で孤立した母子だけの世界…。
私は児童相談所で働いた経験がある。このような歪んだ母子関係の中で、虐待行為が発覚し、介入した事がある。母は子どもの為にやったと主張。子どもは家に帰りたがらなかったが、相当な事をされたのに、母への思慕も語っていた。
親子という関係は、言葉には言い表せない、切ろうとしても切れない、圧倒的な繋がりがあると思う。
私は前述した家族への介入をする上で、親からも子からも非難を受け、「第三者が家族へ介入する事が良いことなのか?」疑問を持ち続けていた。
この本を読んで、第三者の介入無くしては、このような被害者、そして加害者が生まれてしまう、悲惨な結末になってしまう恐れがあるのだと、強く認識を改める事が出来た。
世間の注目を集め、漫画化された本書は、決して他人事ではなく、日本のどこかで、類似した家族構造があっても、おかしくないと思う。 -
Posted by ブクログ
想像以上にお母さんが酷かった。死人に口なしというし、実際にはお母さんはもっと酷かったかもしれないし、もっと違う面があったかもしれない。
でも、書いてあることがそのままなら、あかりが浪人時代にお母さんを殺さなかったのがすごい。もちろんそんな簡単に人を殺して言い訳がないが、殺されても仕方ないと思わざるを得ない。
難しいのは、子供はやはり母の愛を求める生き物だということ。どんなに酷い母で、どんなに暴力、暴言を振るわれようと、罵られようと、傷つけられようと、自分の母は1人であり、その愛情を信じたくなってしまうものなんだと思う。
家族のカタチは正解がないだけに、とても難しいものだ。 -
Posted by ブクログ
倫理的には人を殺してはいけないのだけど、この母親の言動は殺されても仕方ないだろ...と思ってしまった。ひどい。
本作を読む前は、母親を殺して刑務所に入るリスクを考えたらどうにか殺さずに離れられなかったのだろうかと思っていたけれど、何度も家出を試みては阻止されて、心身ともに疲弊し、力を奪われていく様子が伝わってきた。
逮捕されてからはお父さんが手厚くサポートしてくれているとのことでそういう存在がいて良かったと思う一方で、こうなる前にもう少し積極的に娘をケアできなかったのかなと思った。
妻(あかりさんの母親)にうんざりして別居生活だったとのことだけど、家に妻と娘の2人きりにしたら娘にどんな悪影響があるか想像できたろうに、無責任だなぁと思ってしまった。 -
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2018年3月、滋賀県野洲川の河川敷で、激しく損傷し、腐敗した胴体のみの遺体が見つかった。遺体は高﨑妙子58歳だと判明し、娘・高﨑あかりが死体損壊容疑で逮捕された。背景には、医学部への入学を願望する母親との9年間が…
ノンフィクション作品。
9年間、いや小学生のころからだから20年近くもよく我慢できたなと…
普通ならもっと早く崩壊しているのではないかと。
ここまで親に言われたり、やられたりすると普通は爆発してしまうのではないかと。
そこまでやらなくても。
子どものために、レールを敷くこと必要かもしれない。が、強制するのはどうか⁇
子どもには子どものやりたいことがあれば、向き不向きもあるだろう。それを修正するのが親の役割だろう。
そこまで医師にこだわらなくても。
医学部入学のハードルは今も昔もとてつもなく高い。
限られた一部のひとたちしかいけない世界なんだから。
看護師も立派な仕事だ。
妙子の誤った価値観、世間体、見栄が起こしてしまった事件なんだと思う。
あかりもある意味被害者なんだと。
周りはあかりを助けることはできなかったのか?
父親は⁇国語教師は⁇
何かできることがあったのでは?
彼らが行動を起こしていれば、この事件は起こらなかったはず。
父親も『家族だから』というのなら、もっと早く何かできたんじゃないか…
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Posted by ブクログ
2018年 滋賀県守山市で発生した
看護学生の31歳の娘が母親を殺害し遺体を解体して野洲川の河川敷に遺棄した事件について書かれたノンフィクション。
母親から超難関の国立大医学部への進学を強要され、執拗な干渉と虐待を受けるなか 9年にもわたって浪人生活を送り、結局 医学部には合格できず、看護学科に進学し 看護師になるはずだった髙崎あかり(仮名)。
ようやく母の束縛から逃れられると思った矢先、今度は助産師学校を受験するように 母に強いられる。
再びあの地獄のような日々を繰り返すことに耐えられなかった あかりは とうとう母親を殺害してしまう──。
家庭とは最も身近な密室なんじゃないかと思う。一人では生きていくことができない子供にとってその場所が心安らげる場所ではない時、それはその子の人生を左右することになるかもしれない…。
読んでいて不快だったのは 殺害の場面でも遺体を解体する場面でもない。
母親のあの高圧的な言動が最も不快だった。
娘を否定し続けて 暴力までふるい 自分の思う通りにならないのなら死んでしまえとまで言い放つ母親。
いったい 何が彼女をあそこまでにしたんだろうか?
もう 誰もそれを彼女に聞くことはできないけれど。