齊藤彩のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレわたしの記憶にもうっすらと残っていた、母に9年も医学部浪人を強いられた娘が起こした殺害事件のその後と経緯を描いたノンフィクション。
率直な感想は親は子を、子は親を選べないという結論と防げた事件だったのではないかという相反する感情。
事件を起こした高崎あかり本人に嘘をつくことに抵抗がないという時点でこの中身をストレートに受け取ることができないので母が必要以上に悪者にされてるんじゃないか?という猜疑心もありつつ、「じゃあそういう性格に娘をさせた責任はだれに?」ということを考えるとやはり母に責任の一端があったり…?
わたしは被害者でもなければ加害者でも肉親や関係者でもないので、諸悪の根源を探る必 -
Posted by ブクログ
★4.2
熱心な教育ママなど、親のスパルタ教育とそれに苦しむ子供…という親子は日本にもたくさんいるだろうな、とは何となく漠然と分かっていたが、
親の学歴絶対主義が生んだ、その最悪なケースを描いたノンフィクション作品。
ノンフィクションだから当然ではあるが、
親子の会話やLINEなどのやり取り、弁護士や記者との面会や法廷での内容、娘がどのようにして母親を殺したかなど、そのどれもが真実だからあまりに生々しい。
世の中には知ってるようでちゃんとは知らない、でも知っておくべき残酷な現実がいくつもあり、その一つを知る事が出来たと思う。
楽しいや気持ち良いものでは無いが、
学びがあり読んで良かったと思える -
-
Posted by ブクログ
母と娘――20代中盤まで、風呂にも一緒に入るほど濃密な関係だった二人の間に、何があったのか。公判を取材しつづけた記者が、拘置所のあかりと面会を重ね、刑務所移送後も膨大な量の往復書簡を交わすことによって紡ぎだす真実の物語。殺人事件の背景にある母娘の相克に迫った第一級のノンフィクション。
以前から気になっていたものの、文庫化したので購入。自分も親の意向で今の職についたこともあり、他人事には思えなかった。ここまでひどくないけれど、「あなたのため」という言葉で子供を縛る親は多いということなのだろう。それが良い結果に結びつくこともあれば、こういう悲劇になることもある。正直紙一重なのでは・・・と背筋が寒く -
Posted by ブクログ
娘が母親から牢獄のような生活を強いられる。
その結果、悲劇が起こってしまう。
9年間の浪人生活を強いられ、読んでいるだけでも恐ろしく感じた。
本人からすると耐えられないような生活だったのだと想像できる。
普通の人であればすぐに逃げ出すような環境だが、真面目で忍耐力があり母親に従順だったので、逃げるという選択肢が取れず悲劇が起こったのだろう。
子どもを作ってしまえば誰でも親になれてしまう。
自分次第で子どもを幸せにも不幸にもしてしまう。
子どもを自分の思想や価値観で縛ってしまう親が一定数おり、子どもを不幸にしていることを想像できないことが恐ろしく感じた。 -
Posted by ブクログ
2018年 滋賀県守山市で発生した
看護学生の31歳の娘が母親を殺害し遺体を解体して野洲川の河川敷に遺棄した事件について書かれたノンフィクション。
母親から超難関の国立大医学部への進学を強要され、執拗な干渉と虐待を受けるなか 9年にもわたって浪人生活を送り、結局 医学部には合格できず、看護学科に進学し 看護師になるはずだった髙崎あかり(仮名)。
ようやく母の束縛から逃れられると思った矢先、今度は助産師学校を受験するように 母に強いられる。
再びあの地獄のような日々を繰り返すことに耐えられなかった あかりは とうとう母親を殺害してしまう──。
家庭とは最も身近な密室なんじゃないかと思う