廣田龍平のレビュー一覧

  • ネット怪談の民俗学

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    「きさらぎ駅」、「くねくね」、「コトリバコ」、「ひとりかくれんぼ」、「リミナルスペース」など、1990年代末から現在(2020年代前半)に至るまでインターネット上で生み出されてきた「ネット怪談」について、民俗学の観点から、「共同構築」、「オステンション(やってみた)行為」、「異世界」といった切り口により、大まかな見取り図を提示する。
    一時期、洒落怖まとめサイトなどでネット怪談にはまっていた自分としても、ネット怪談の大まかな全体像を把握でき、また、あまり認識していなかったネット怪談のエピソードについてもいろいろ知ることができ、なかなか面白く読んだ。
    様々なネット怪談の経緯等を網羅的に渉猟された著

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    2025年05月10日
  • ネット怪談の民俗学

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    ネタ(創作)であれ実話であれ、人々によって伝聞・拡散される中で共同構築されていく「怪談」の中でも、1990年代末から現在(2025年)にいたる、ネットの中でネット民によって紡がれていた怪談を民俗学的なアプローチで取り上げた、気軽に読めつつも興味本位的な読み物というより、初出の場所や時期などかなり正確に調べられた資料的な価値が高いきちんとした学術書の趣き。ネット環境が可能にした怪談の「実況」や、文字ではなく「画像」の拡散によって何がどう行われてきたか、また、社会のコンプライアンスの変化などから閉鎖的な村落の因習などのでっちあげなどがやりにくくなった代わりに、非現実的な場として「異世界」という感覚

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    2025年04月27日
  • ネット怪談の民俗学

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    ずっとワクワクが止まらない一冊、ネット怪談にどっぷりの人間としては待ち侘びた本でした。自分もネット怪談詳しいつもりでしたが、全く敵わない情報量&ジャンルが広く知らない怪談を知れて良かった。参考文献が楽しすぎる〜!

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    2025年04月15日
  • ネット怪談の民俗学

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    コトリバコ、くねくね、きさらぎ駅などに代表されるネット怪談の変遷を民俗学の観点からまとめられた本。歴史と構造を知ると学びが多くてもっと楽しめる。

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    2025年04月05日
  • 謎解き「都市伝説」

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    安定のASIOSの検証本。今回も面白い!
    科学的・歴史的・論理的に明らかに誤りがあるものは検証で一刀両断するものの、
    主にWeb上(2ちゃん等)で広まった怪談や昭和期の妖怪は掲載情報を追ったり、流布の状況を確認する内容が多め。(廣田龍平氏担当のものがそれかな?)
    真相解明の爽快感はないものの、近年の怪談・Web上での噂も積み重なったものがあるというのは、これからの怪談・妖怪伝承の形を見せつけられたようで興味深かった。

    しかし、最近の陰謀論のバカ真面目さ・怖さ・残酷さには、これらのような民俗学的な面白さや『ムー』的なワクワクが少なく、より本気で信じてしまう人が多いのには…かなり脅威を感じてしま

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    2023年03月15日
  • ネット怪談の民俗学

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    ネタバレ

    『ネット会談の民族学』を読んで、どのようにしてネット上の怖い話が広まっていったのかがとても分かりやすくまとめられていると感じた。作者が不明なまま別の人が話を引き継いだり、スレッドでの会話がそのまま物語として発展していくという構造はとても興味深かった。普段なんとなく読んでいるネットの怖い話にも、こうした「語りの連鎖」や人々の関わりがあるのだと知り、ネット文化の奥深さを改めて感じた。

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    2025年10月15日
  • ネット怪談の民俗学

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    ネタバレ

    多少、小難しいが、「ネットの怖い話」の知識がつく。

    あと、突然、「ジェフ・ザ・キラー」の画像が載ってる箇所があるので(P200)、ページめくる時は注意!(笑

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    2025年10月07日
  • ネット怪談の民俗学

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    ネット怪談・ホラーの発生と拡散の過程を振り返ったり分析したり。確かに「きさらぎ駅」はネタがネットに初めて上がった頃から広まるまでに間があったね。インターネット老人会にも価値がある。
    因習系は地方への差別が問題視されて下火になった、とか、小説投稿サイトの隆盛によってネットホラーが生まれづらくなった、という話はなるほどなぁと思ったよ

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    2025年09月13日
  • ネット怪談の民俗学

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    私は学術的知見は皆無なので難しいことはさっぱりだけれども表現や伝達方法が変わっても今も昔もみんな怖い話好きね…。

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    2025年08月24日
  • 日本の俗信

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    民俗学です

    巻末の解説によると「全国各地で採集された俗信、すなわち「超人的な力の存在を信じ、それに対処する知識や技術」を、「予兆」「卜占」「禁忌」「呪術」「妖怪」「憑物」に分類し、体系的に捕捉。」ということ

    著者は井之口章次さん
    あの柳田國男や折口信夫にも師事した超有名な民俗学者です

    そして、本書は今から50年前に発表された学術書を今年の6月に文庫化したもの
    まず講談社が偉い
    それははっきり言っておこう

    で、だ

    いやー手強い
    学術書手強い
    でもたまにはいい
    そしてたまにでいい

    んでね
    本書の内容には直接関係ないんだけどさ
    調査に行ってるとこの地名がさ、もちろん50年前なのよ
    平成の

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    2025年07月20日
  • ネット怪談の民俗学

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    本作では膨大な量の「ネット怪談」あるいは「ネットホラー」に触れられており、自分が知っているものよりも、知らないもののほうが圧倒的に多かったです。自分は特にバックルームスなどの異界について触れられた章が面白かったです。
    現在、「実話怪談」の怪談ブームが来ていると聞きましたが、そんな新作怪談達もいつしかネット怪談と同じように推測や考察、逆行的オステンションによって肉付けや添削をされて名作になっていくのかなと思いました。

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    2025年06月16日
  • ネット怪談の民俗学

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    ノリで借りたけど面白かった。因習系から異世界系、なるほど。2000年代に暇にあかせてサーフィンしまくっていた際に結構ネット怪談読んでたんだなと懐かしく思い出しました。出てくる話の半分くらいはうっすら覚えてる、きさらぎ駅、ことり箱、くねくね、巨頭オ、リゾートバイト、、、、懐かしかった。

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    2025年06月16日
  • ネット怪談の民俗学

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    ネット怪談はもちろんネット怪談に限らずあらゆるホラーが好きなため自分の好きな怪談や映画、ミームに関する記述が沢山出てきてとても楽しかった。
    主張の面でもっと面白い記述があればもっと楽しめたと思う。

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    2025年05月12日
  • ネット怪談の民俗学

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    ネット怪談という2ちゃんねるやまとめ掲示板から生じるタイプのホラーを民俗学的に切り取ったもの。
    う〜ん、これは果たして論文と言えるだろうか?巻末にかなりの量の参考文献リストがあったが、どうしても客観的な事実に沿って考えを導き出しているとはあまり思えず、こじつけ感がすごい。
    これを大学の論文などで提出したら普通に低評価を喰らいそうなものである。

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    2025年05月04日
  • ネット怪談の民俗学

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    ネット上で語られる怖い話 = ネット怪談について、2000年代初頭から2chオカルト板を閲覧、10年代はTwitter(X)、20年代はTikTok〜と、ある種の「フィールドワーク」としてオカルト界隈を観測してきた筆者が民俗学的な見地から考える。
    本書で扱われるネット怪談は「きさらぎ駅」「くねくね」「コトリバコ」「ヒサルキ」等。「クリーピーパスタ」と呼ばれる国外のものまで扱う。中身についての詳細は語られないため、予めまとめサイトやwikiを別で参照した方がいいかもしれない。

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    2025年04月19日