小野壮彦のレビュー一覧
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人を選ぶ目的は、リスクがある人を排除するのではく、その人が起こすリスクをあらかじめ認識しておくということ。”腹を括っておく”のが本質的なリスク回避だと本書では最初に述べられています。
最終的にはそうだけど、できればリスクがある人は極力避けたほうがいいよね。と実務担当者や管理者は思うでしょうな。
前半部分が有益。人を4つの階層でとらえる方法が書いてあります。
◾️一番上はスキル・経験 一番見えやすい
◾️その下がコンピテンシー〝どんなシチュエーションで、どういうアクションを取りがちか〟という、固有の行動のパターン
◾️その下の地下二階がポテンシャル。その人ののびしろ。
「好奇心(Curiosity)」「洞察力(Insight)」、「共鳴力(Engagement)」、「胆力(Determination)」の4つの因子で測る
◾️一番下がソースオブ・エナジー 「使命感」や「劣等感」
これらをその人のエピソードを話してもらうことによって浮き上がらせていく。これが人を選ぶ技術の基本です。
上記を知っておくだけで、人事担当は面接のやりかたが変わると思います。 -
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【人物の構造】
↑浅い、変わりやすい
・1F:経験・知識・スキル(表面的)
・B1:コンピテンシー(行動特性、行動パターン。将来の行動を予測できる。)
変革志向、成果志向、戦略志向、顧客志向、市場洞察、多様性対応、協働、人材育成、チーム運営
エピソードベースのインタビューで見抜く(その時あなたはどのようにして問題を解決しましたか?)
・B2:ポテンシャル(人間の器、伸び代)
過去を評価するのではなく、未来を評価する時代
①好奇心(赤)②洞察力(青)③共鳴力(黄)④胆力(黒)
・B3:ソース・オブ・エナジー(使命感、劣等感)
↓深い、変わりにくい
【その他】
・面接においてモチベーション確認は不毛
・うまくエピソードを引き出して、それを深掘りして、その人のコンピテンシーやポテンシャルを見る
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【メモ】
・日本の大手企業はとにかくベストな「S級タレント」を必死で探し求める、ということへの動機づけが、いま一つなされていない
・TAという攻めの人事経験がないと、人事トップとして経営陣の一角を将来担うことは難しくなる
・良い面接官の資質
①観察力に優れていること
→言語以外の情報を読み取る能力
②言語化能力が高いこと
→観察して気づいたことを客観的かつ分かりやすく言語化
・優れたビジネスパーソンが必ずしも優れた面接官とは限らない
・企業の役割は、候補者が自分の心で考えて納得し、選ぶ決断ができる環境をプロセスを通じてつくること
・他社の批判は避ける
・採用計画
①経営戦略による方向性の明確化
②戦略から中計への落とし込み
③計画を支える採用戦略が策定
④採用計画の決定と実行 -
Posted by ブクログ
「優秀」で「有害」な人
【棘のある薔薇。対応が難しく落とし穴となりやすい】
実は、もっとも厄介なのがこのタイプだ。すごく優秀だけど、いつも会社に対して文句を言っている人とか、周りの人たちに対して悪態ばかりつき、ネガティブなコメントを撒き散らしている人たちである。
症例的には、自己肯定感が低く、他人をおとしめることで精神のバランスを保とうとした結果というケースもあれば、完璧主義でプライドが高く、共感性が低い結果というケースもある。
困るのが、この人たちが優秀だということだ。
優秀であるがゆえ、表面的には評判が良かったりするのでタチが悪い。本人が自覚的である場合は、巧妙に隠すだけでなく、印象操作さえ働いたりする。そのため、離れたところで働く人たちや、偉い人たちからの評価は良かったりする。
この手の人たちは、古今東西、組織の上層部に一定数生息してきた。ぼくの目にも両手を超える数の顔が浮かんでくる。
優秀であるがゆえに、数字も出して実績もつくってしまうので、ますます現場での問題は薄れてしまう。のちに組織内での問題が大きくなってからも、なまじパフォーマンスが良いため、ポジションから外す、辞めさせるなどの、抜本的な判断が遅れる。 その間に、毒が会社の中に回り、ひいては組織崩壊を引き起こす・・・・・・毒蜂のひと刺しが、時に巨像さえ倒してしまうのだ。
人を4つの階層で捉える
1F:経験・知識・スキル
B1F:コンピテンシー
B2F:ポテンシャル
B3F:ソース・オブ・エナジー
コンピテンシー・モデル
変革志向、成果志向、戦略志向
顧客志向、市場洞察、多様性対応、協働、人材育成、チーム運営
・「意見」ではなく、「事実」を聞く
・結果に至った背景と、行動を掘り下げる
ポテンシャル・モデル
①好奇心:吸収・更新
②洞察力:集める・繋げる
③共鳴力:結ぶ・響く
④胆力:腹決め・律する
あくまでも「エピソードを引き出すこと」に徹する
前章でも書いたが、大事なのは「エピソードを聞く」ということだ。 最初は漠然とした聞き方でいい。
例えば、「今までの仕事や人生における自分の行動で、もっとも誇りに思うことは何ですか?」と聞く。それに対して、相手は「これこれこうです」と答えたとする。 そこですかさず、「では、それについてのエピソードを話していただけますか?」と 聞くのだ。
このやり方のメリットは何かというと、こちらの欲しい答えを、意図的に打ち返すことができないということだ。
仮に「チームとうまく協力して、一つのプロジェクトを成功させたこと」をもっとも誇れるエピソードとして挙げたとしよう。
それはチームワークについて聞かれたから答えたのではなく、その人自らが選んだ答えなのだから、信ぴょう性がある。きっとチームで働くことを大事にしている。
別の人は、「ものすごくぐちゃぐちゃだった物流システムを、統合整理して、毎日問題なく配送することができるようになりました」と答えたとする。この人はあるべき姿、正しいプロセス、しっかり業務を進めるということについて重視している人なのだということがわかる。
あるいは、「自分のノルマは150万円だったんですけど、それを月の半ばぐらいで超えたので、自ら上方修正して180万円にして、それを4カ月連続で達成したことがあります」という話をした人は、目標達成意識が強く、それを仕事の価値観として捉えていることが容易に想像できる。
つまり、エピソードで語られている内容の重心の置き方を分析することで、まずその人が大事にしている価値観のコアを知ることができるのだ。その上で、足りていない質問ポイントを、エピソード・ベースで投げかけていけばいいのだ。
例えば、「今の話ではノルマの目標設定についてお話しいただきましたが、一緒にやっていたチームのことについてもお話しいただけますか?」といった具合だ。
別にチームワークについて聞いているわけではない。漠然とチームについて聞いているだけだ。そこでどんなエピソードが出てくるかを待つ。
「チームといえどもライバルなので、助け合ったことがないですね」というのなら、 四腿的な人だろうし、「みんなで切磋琢磨して目標を達成しました」という話が出てきたら、その人は協調性を大事にしているのだ。
そこに付度は一切ないはずである。
このように、エピソードをベースにしながら、多面的にその人の行動特性をあぶり出していき、最終的に会社が用意している項目と照らし合わせる。
結局、人を見ることは、終わりのない世界だ。打率10割なんてことは絶対にありえない。せいぜいうまくいって7割だ。どんなプロでも3割は見誤る。ぼく自身でいうと、ものすごく自信を持って「この人はいいです」と紹介した人が、確実に成功したなと思うのは3割ぐらい、すごく成功してないけれども役割は果たしたなという人を合わせてようやく7割。残りの3割は期待外れで終わっている。
それは「見抜く」ではなく「見立て」の部分でうまくいかないことが多いからだ。
つまり、才能はあるのだけれど、その会社の社風に合わない、ポストに見合わないというマッチングの部分だ。
自分を知らなくては他人を見ることなどできない
自分の「無自覚な癖」を自覚する大事さ
…
だから、日常的に自分を研究対象として、洞察し続けることが大事なのだ。
このプロセスを経て会得できるのは、「自分のことすら完全に理解できないのに、他人のことを完璧に理解するのは不可能だ」と謙虚な気持ちになれることだ。これは、人を見る目を究めるうえで大変重要なことである。
もう一つは、「相手の無自覚の反応」を見逃さなくなるということ。
例えば、ぼくと同じように地道な努力が苦手そうだなと思った人の、「昔はそうでしたが、今は繰り返し学ぶ必要性を理解しています」という言葉も真に受けなくなる。なぜなら、無自覚な反応というのは変わりにくいからだ。
変わりにくいことは繰り返す。
繰り返すことには再現性がある。
再現性があることは予測できる。
つまり人を見る目を鍛えると、自分に対しても相手に対しても、将来やりかねないことの予測が可能になるのだ。
EVILの分類
優秀なEVILは「マウント型」と「ナルシスト型」の二つに大きく分けることができる。
「マウント型」はその名の通り、威圧的に相手をコントロールしようとする。いわゆるパワハラ上司の典型だ。
「ナルシスト型」は自意識過剰で、自分の欲求を満たすために周りを巻き込んでげんなりさせることが多い。「自分が会社に到着したら全員起立して、おはようございますと言え」というようなオーナー社長はこのタイプだ。
ちなみに、こうしたナルシスト型は常にそうなのでわかりやすい。しかし、マウント型はあるときいきなり豹変することがあるので、より警戒が必要である。
突発性EVILの3タイプ
それでは、平時のタイプを上から仮にA、B、Cとラベリングし、それぞれがストレスがかかる有事にどう変貌し、どのような問題を起こしがちなのか見ていこう。
【Aタイプ:目指すべき「目標」に意識が向かうことが強いタイプ】
このタイプは、有事になると他者を「操縦」して問題を起こす可能性が高い。目的を達成することが第一なので、それがかなわない状況になると、あらゆる手を使ってでも成し遂げようとするからだ。
もちろん、ある程度の強引さは仕事に必要だが、度を過ぎると問題になる。
例えば、マウントをとって強制的にやらせる、他人の手柄を横取りして自分がやっかんべきたことにして蹴落とす、他人にも完璧を求めるといったケースだ。
これは俗に「仕事ができる」と言われている人に多い。
【Bタイプ:より良い「人間関係」を築くことに意識が強いタイプ】
このタイプは、物事がうまくいかなくて壁にぶつかると、うってかわって、他者に 「依存」する。それは、好かれたいからだ。
依存の仕方には二つあり、一つは「私、頑張っているよね」とか、「すごいって褒めて」とか、「やってます感」をアピールするパターンだ。
さらにストレスが増すと、このタイプの人はさらに変化する。なかなか興味深いが、 逆に他人に放り投げてしまうのだ。
「もう、何もわかんないから、あなたやって」と責任を押し付けてしまう。
これは一聞して動機がわかりにくいかもしれないが、人間関係にすごくこだわっているが故に、それを壊したくないという願望からの逃避行動だ。「知りません」「関わ っていません」と、関係性そのものをなかったことにしたいのである。「パッシブ・ アグレッシブ」と呼ばれる、「受け身」の状態だけど攻撃的な心理状態へと変貌するのだ。
【Cタイプ:「あるべき姿」を目指すことに意識が強いタイプ】
このタイプの典型は、法務部門や管理部門に多い。道徳感やコントロール意識が強い傾向が見られる人たちだ。
このタイプが仕事上で窮地に陥ると、安全地帯を作ろうとする。Bタイプのように他人に任せっきりにしたり、放棄したりするわけではないが、「本当か?」「リスクあるよね」といった感じで、一定の距離を置いて自分を「防御」するのである。
これは、自分自身が常に正しい姿でありたいからだが、上司がこのタイプだと部下は「えっ、責任取ってくんないの?」と失望するだろう。
距離を置くだけならまだいい。こういうタイプは、事態がさらにのっぴきならなくなると、突然攻撃的になる。「そんなことやって、うまくいった例なんかある?」と批判的になったり、「そんなこと自分は山ほどやったけどね」と優越的になったり、 「えっ、そんなこと言いましたっけ?」と忘れたふりをしたり、「ミーティング、ちょっと行けなくなりましたんで」とサボタージュしたり、結果的に周りが迷惑を被ってしまう。
ABCのタイプにかかわらず、それぞれ突発性EVILになると、実にやっかいであることがおわかりいただけただろうか。
そして、さらに厄介なのが、人は誰しも必ずこの三つのうち、どれかに堕ちうる可お能性があるということである。
あなたは、はたしてどのタイプだろうか。
見極めるべきは 「しきい値」の高低
ガチのEVILに出会うこともままあるのだろうが、突発性EVILならおそらく誰もが何らかの損害を被っているはずである。問題は、相手がどのくらいの「しきい値」でそれを発現させるかだ。
もし、面接時にこういった兆候が見られたら、少し時間を使って「こういうときはこうなりがちじゃないですか?」「あなたなら、どう対処されますか?」と掘り下げていくといい。そうすることである程度、突発性EVILの成分の大小と、自己認識度合いのアタリを付けることができるし、その上で前職の関係者などにレファンレス・チェックをすれば、かなりの精度で相手のタイプと傾向を見抜くことができる。
そして、ここでも大事になるのは、その時のエピソードをコンテクストとして押さえ、そのときのストレス度合いの程度を理解したうえで評価することである。突発性 EVILの発現の沸点が低く、ちょっとしたことでEVILを発現するような人は、 当然回避すべきだ。
もちろん、突発性EVILの場合、読みきれないことは多々ある。だからといって自信をなくす必要はない。
そもそも、「人を見る目」は、不都合因子を排除したり、立ち向かったりするためのものではない。事前にそうした可能性を察知して、「地雷」が埋まっているかもしれないと想定しておくためのものだ。
そうすれば、かなりの確率で地雷を避けることができるし、万が一踏んでしまっても、慌てることも、相手に対して怒ることもなく、冷静に対応できるだろう。
もちろん地雷を踏まなければ、それはそれでハッピーだ。 -
Posted by ブクログ
優劣、善悪、人を見る目を科学的に捉え、トレーニングする。
・老子「人を知るものは智なり、自らを知るものは明なり」
◯人を4つの階層で捉える
地上1階:経験・知識・スキル
地下1階:コンピテンシー
・変革志向、成長志向、戦略志向、顧客志向、市場洞察、多様性対応、協働、人材育成、チーム運営
・エピソードベースのインタビューから
→相手の「将来の行動を予測」するのに使える
地下2階:ポテンシャル(人の変わりにくい部分)
①好奇心
・吸収:何でも貪欲に知りたがる
・更新:古い考えをサッと捨てられる
②洞察力
・集める:様々な情報を集め、整理し、意味を理解することにワクワクする
・いわゆる地頭の良さ。共通項を見出し、つなげる筋道を見出す
③共鳴力
・結ぶ:自らのビジョンやアイデアを伝えて、そこから新たに展開されていくことに喜びを感じる
・響く:自ら反響して高まっていく
④胆力
・腹決め:迷いがありながらも、それらをすっぱり断ち切って、覚悟を決める
・律する:パラドックス状態を楽しんでいる強さ
地下3階:ソース・オブ・エナジー
・使命感と劣等感
・これらを推進力にできるか
◯実践メソッド
・履歴書、SNS最終確認
・良い時間にすること
・自分自身がリラックスする。アイスブレイクは自分自身の氷を溶かす
・エピソードと掘り下げ。意見ではなくファクト。不意打ちを仕掛ける。
・違和感を無視しない。