キャサリン・アーデンのレビュー一覧

  • 熊と小夜鳴鳥

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    ネタバレ

    久しぶりの翻訳物だったからか、最初取っ付きにくかったけど、気がつけば、【土着の信仰と都からもたらされた正教の狭間で、悪しき物の影がちらつく極寒の地】にどっぷりとハマっていた

    読み終わってみれば領主である父親の分かりにくい愛情とか、継母の寄る方なさとかが哀しい

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    2025年05月07日
  • 塔の少女

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    故郷を守る代償に、故郷を失ったワシリーサ(ワーシャ)。冬の王から与えられた馬(ソロヴェイ=小夜鳴鳥)と共に旅に出る。男装したワーシャはふとした偶然から次兄アレクサンドル(サーシャ)と再会する。サーシャは母方のいとこドミトリーと行動を共にしていた…。

    第2巻のモチーフは"火の鳥"です。そしてワーシャたちの亡き母が"イワン1世の娘だった"という筋立が物語に奥行きを与えて行きます。モスクワへ嫁に行った姉オリガとその娘マーシャも重要な役割を果たします。

    ワーシャがぶつかる難題の数々は余りにも過酷で目を背けたくなる所が多々あるのですが、張り巡らされた伏線が少し

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    2024年10月02日
  • 熊と小夜鳴鳥

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    私好み!大当たり。全3巻でおよそ1600ページの歴史ファンタジー。しかも舞台は1370年頃のロシア(モスクワ大公国)イワン2世〜ドミトリー•ドンスコイの時代。日本では『全く』と言い切ってよいレベルで知られていない。従って人にはお薦めできない(笑)でも面白い!

    著者はアメリカの女性作家。大学でロシア語を勉強し、ロシア留学もしている。そのため本書はロシアの歴史や風土はもちろん、昔話や伝承なども下敷きになっている。第1巻は"麗しのワシリーサ"や"森は生きている"などが隠し味のように織り込まれていて、その辺も私好み。好き!

    主人公ワシリーサ(ワーシャ)は、亡

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    2024年10月02日
  • 熊と小夜鳴鳥

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    ネタバレ

    三部作を一気読みしてしまった。

    良質なファンタジーは良いですね。
    これがラノベだったらと想うと、ゾッとします。歴史考証ガッツリの上に構築された本格の幻想。最高に美味しい三部作でした。

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    2024年01月11日
  • 塔の少女

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    ネタバレ

    熊と引き換えに父親が死んでワーシャは魔女として皆から追われ旅に出る。少年の格好をして愛馬ソロヴェイと共に困難を乗り越え成長していく。姉や兄との再会、盗賊からさらわれた娘たちの救出、魔術師との闘い、その影に寄り添うように冬の王が危機のたびに現れ助けてくれる。二人の間に何かが生まれ育っていくのが感じられる。だからこの巻の最後はショックでした。
    冬の王などの伝説神話の世界がキリスト教の閉じられた世界に侵食されていく様子、ロシア黎明期のモスクワのハン一族との攻防など歴史物のような奥行きがあって面白い。また虐げられていた女性たちの在り方なども考えさせられる。

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    2023年07月26日
  • 魔女の冬

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    冬の王
    三部作の三

    ワ―シャの戦いは終わりを迎える。マロースカとメドベードとの関係にも変化が訪れる。領主の娘としては異色の心の少女は多くの出会いの中で自立した女性になっていく。
    ぎゅーーっと縮こまっているときも、うわーっと広がっているときも彼女はやっぱりワ―シャだった。

    それはとても気持ちのいいこと

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    2024年02月04日
  • 熊と小夜鳴鳥

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    ネタバレ

    小夜鳴鳥が馬の名前だとは思わないじゃん?
    精霊っぽいから姿を変えられるのかもしれないけど。
    両親を亡くした3人はこれからどうするのか。兄が大公に挨拶に行くから次巻の舞台はモスクワなのかな?
    しかしこんなに不美人を明言されてるヒロインも珍しい。カエルだのイタチだの酷い言われようw

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    2024年01月31日
  • 魔女の冬

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    ネタバレ

    第3部 〈完結編〉
    堕ちた神父に煽動された暴徒たちによって愛馬を殺され、魔女として捕らえられて火刑に処される寸前でかろうじて異界へ逃れる…と、初っ端からまたしても満身創痍すぎるワーシャ。あまりにも強大で邪悪な敵に対し、17歳の少女がたった1人でどうやって立ち向かえばよいのか(やめておけばいいのに、なぜ何度もわざわざ危険な目に遭うのか…)。 孤立無援の苦しい旅の中で、初めて現れた小さな仲間(キノコの精)や馬たちとの交流が微笑ましい。そして、再会した冬の王とのロマンスも。。

    クライマックスは、ルーシの諸公国が結束して敵国タタールの襲来を打ち破ったクリコヴォの戦いという史実に基づいているが、ワーシ

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    2024年01月22日
  • 塔の少女

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    少女がありのままに生きるには厳しい社会。どうやって切り抜けて行くのだろう。悪魔のささやきも司祭の思惑もエイッと投げ捨てて、前へ進んでいくことを貫き通せるのだろうか彼女は

    続きを読みたい!!

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    2023年07月28日
  • 熊と小夜鳴鳥

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    人ではない者を見る少女はその性質も普通ではなかった。少女らしさのない子供。扱いにくい子供 等々。
    自然とともにある聖霊は八百万の神々に共通するところがあるような気がする。厳しい自然を生き抜くには神様は一人では足りないのかもしれない。

    そして、少女は成長する……

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    2023年07月28日
  • 塔の少女

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    ネタバレ

    第2部
    生まれ育った村を追われる形で、首都モスクワへと辿り着くワーシャ。 途中、盗賊と戦って攫われた少女たちを救出したり、宮廷に渦巻く陰謀に巻き込まれたり、自らの出自にまつわる因縁の魔術師との対決、という怒涛の展開。
    当時、ロシアの一定の身分の女性はテレムと呼ばれる小高い住居に篭って暮らし、自由に外を歩くことさえ許されなかった。 年頃になれば、結婚して夫のテレムに移りそこで子を産み育てるか、もしくは出家して修道院に行くか…自由奔放なワーシャにとってはどちらも監獄と同じである。 馬に乗って1人旅立ち、寒さや飢えや身の危険に晒されたとしても広い世界を見たい!というワーシャの望みは叶うのか。

    ふと

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    2023年07月02日
  • 熊と小夜鳴鳥

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    第1部
    精霊たちの姿を見、会話することができる娘ワーシャが、異端視され魔女と迫害されても自分の世界を信じて困難に立ち向かっていく。ロシア版 精霊の守り人…?
    ヒロインのワーシャは美しくない、醜いと形容されるが、美しい緑の瞳と赤みを帯びて輝く黒髪を持ち、その強さと勇敢さで人の心を惹きつける。 これからどんな苛酷な運命が待ち受けているのだろう。

    可愛い表紙イラストからしてライトなファンタジーかと思いきや、意外にも重厚なストーリーでかなり読み応えがある。 中世ロシアの陰鬱な農村の暮らし、厳しい寒さと飢え、そして民間信仰などが丁寧に描かれ、なかなかページは進まない…。華々しい冒険活劇というわけでもな

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    2023年07月02日
  • 熊と小夜鳴鳥

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    ネタバレ

    海外SFやファンタジーにあるあるだけど、導入なっが……!! 本編始まる前にめげる人いらっしゃるのでは。でも、赤ん坊からだらだら続く異世界転生が流行っているから、さほど苦でもないのかしら。

    それはさておき、あまり馴染みのない場所のお話ではあったので慣れるまで少し時間はかかったけど、慣れたらあっという間だった。強い女の子好き。妹がひねくれていないのも可愛い。あの継母の子なのに。
    家から離れたヒロインのこの先が楽しみ。昔に読んだことあるおとぎ話的なのも散りばめられていた感じ。

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    2023年04月28日
  • 熊と小夜鳴鳥

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    昔のロシア、モスクワあたりを舞台にお伽話と現実が混ざりあった世界が広がる。
    死の王、その弟の邪悪な熊、精霊、魔女に狂信的な教会の神父、家族への愛など沢山の要素が集まって骨太の物語となっている。ワーシャの優しさと勇気にその他の沢山の愛に感動した。

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    2023年02月28日
  • 熊と小夜鳴鳥

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    14世紀半ばロシアで、北の豊かな領主の娘として産まれたワーシャ(ワシリーサ)には祖母の精霊を見る力が受け継がれていた。しかし、時代はキリスト教に変わり、新しい美しい司祭によって精霊達の力は衰え、熊と呼称される、まがまがしい力が復活しそうになる。熊と冬の王マロースカ(死の神カラチェン)は兄弟で、マロースカは恐ろしい力を持つものの、人に害はなさない存在。後半、ワーシャは力を復活させたいメドベード(熊)に狙われるが…というところが、この本の概要。昔話の要素を多く取り込み、重厚なフォンタジーだった。そして、長い。三部作なのだけど、この本だけで本編474ページ!こういう民俗的要素取り込んだファンタジータ

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    2023年02月07日
  • 魔女の冬

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    ネタバレ

    1巻からずっと辛いし痛いしが続いたけど、ようやく終結。
    3巻は多少?ほんの少しだけ?ユーモアを感じるところがあって、まだしもだった。

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    2025年05月29日
  • 熊と小夜鳴鳥

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    ネタバレ

    な、長い・・・
    話が動き出すまでのシンデレラ状態の描写が長くて後半のスピード感に置いてかれました。
    三部作なので最後まで読めばきっとスッキリするタイプでしょうか。
    次回からはいじめられる部分はないと思うので、自由に外へ出たワーシャがどう描かれるのか楽しみではあります。

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    2025年03月13日
  • 熊と小夜鳴鳥

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    物語が動くのが後半からで、それまでは伏線だったり説明だったりが続くのだが面白くなるまでがとにかく長い。(3部作というから仕方ないっちゃ仕方ないが…)
    主人公がテンプレみたいに冷遇されてばかりでもうそれでお腹いっぱいになってしまった。
    続きを読むかどうかは他にも読みたいものがあるのでちょっと悩む…。

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    2024年04月27日
  • 魔女の冬

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    海の王は森の魔女を妊娠させて逃げたクズなのか、魔女が身を隠したのかどっちだ。

    全体的に恋愛要素が申し訳程度で、チョルト達との交流や冒険メインなところが良い。

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    2024年02月10日
  • 塔の少女

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    冒頭の貴族女性たちのバチバチが良いね。オリガがすっかり立派になって。

    マロがワーシャに付き纏っているのかと思ったがワーシャもマロが必要なのか。

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    2024年02月10日